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ゲーム開発で生きていくメリットとデメリット

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はじめに

僕と同じように企業に依存したフリーランスで生きている人はどこかで少し行き詰ると思う。

  • このまま企業に依存していて、いつまで仕事があるのだろうか?
  • 少子化が進んで行く今、将来的に日本というパイの中で仕事がいつまであるのか?
    • 僕らの世代は大丈夫かもしれないが、子供の世代ではどうだろうか?
  • 今、自分のやりたいことで生きているのかな?

僕の場合はこのような不安がつきまとっていた。

今でもこの不安は変わらずあるのだが、一旦今の状態のメリットとデメリットを纏めてみることにする。
フリーランスとして、エンジニアとして生きている人が僕のような生活をしている人の状況を参考にすれば一つの目指す道が見えてくるかもしれないと思ってこの記事を書く。

メリット

1. 時間を自由に使える

個人ゲーム開発 = ノマド

誰しもがこのイメージを持っているんじゃないかなと思う。
実際、その通り。
仕事場や時間を選ばずに仕事ができることは大きなメリットだ。

このメリットから生まれる副産物が大きい。

通勤時間がない

どこでも仕事ができるので、わざわざ満員電車に乗る必要もない。旅行先に行っても仕事ができる。
このメリットは僕にとってとても大きい。

なんでも安い

会社員でいると休みを取る時期が決まっていたり、仕事によっては自由に休みが取れない。しかし、この生活なら「今週は旅行にいくから土日に仕事をする」という選択肢も生まれてくる。
なので、繁忙期を避けて行動できるため色々と安く済む。

旅行は人が多い時期が一番高くて、閑散期は安い。
でも、閑散期の方が旅行は快適なので安くて旅行も楽しめる。
本当になんでも安いんだ。

お酒を飲む人なら夜に飲むよりも、19時までに飲んだ方が安い店が多い。しかも空いている。

家族の時間を取りやすい。

妻の調子が悪い時に子供の面倒を見たり、運動会とかでも大抵の行事には参加できる。
いつでもどこでも仕事ができるというメリットは本当に大きい。

2. 人と関わる必要が最小限になる

上司などは?

僕がフリーランスを始めた動機は「お金」と「上司」だ。
若い頃の僕は自分が一番仕事(プログラミング)ができると粋がっていた。
なので、上司に命令されて安い給料で生きていくのが本当に苦痛だった。

今の生活ではこれがない。
全て自分の裁量で生きていけるのだ。

自分で関わりたい人とだけ関わって生きていけるので、コミュ障な僕にとってはこのメリットは大きい。

3. しばらく収入がある

ゲームを出せばしばらく収入があるの?

ゲームの種類にもよるけれど、大抵のゲームは初めの一ヶ月の収入が大きくてそこから減っていく。
しかし、突然0円/月になることはない。

僕が2年前に出したゲームに勇者の冒険というゲームがある。
初めの一ヶ月は15万の収益を出して、今だに2〜3万/月くらいの収入がある。

一度出したゲームは細々だが収益を生み出してくれる。
なので、もしゲームが売れなくなって企業に頼って生きていくことになってもしばらく副収入がある状態になるのだ。
ゲームに限らず大抵の事業はこのようになると思うが、ゲーム開発の一番の利点は販売を他の会社(AppleやGoogle)が行なってくれるためメンテナンスの必要が一切ないのだ。(販売に関してのみで、ゲームのバグ対応などは行う必要がある)

余談だが偽りの物語勇者の冒険は僕がゲーム開発で生きていこうと思ったきっかけになったゲームだ。
どちらもヒットしたわけではないけれど、僕にゲームで収入を得られると教えてくれた掛け替えのないゲームだ。

4. 企画〜販売までの知識が一通りつく

ゲーム開発は一人で全部やるの?

基本的に全部自分でやると思っていた方が良い。
というか、一通り自分でやって成功も失敗も学んでおいた方が後々人を使ってハンドリングするときに仕事のイメージがつくと思う。

なので、僕は企画・開発・検証・販売・広告をほとんど自分でやってみた。
そうすると企業に依存しているフリーランス時代とは別の能力を得られる。プロダクトを1から全てを見る機会はなかなかない。
僕はこの経験を得たことで大きな経費削減ができるようになったと思っている。
(経費削減は一人で生きていくときにとても重要!)

ただ、メリットかどうかと言われると微妙。やりたくて身につけたわけではないので・・・
会話のネタにはいいかもしれない。

5. 好きなことで生きていける

ゲーム開発が好きなの?

好きです。
ゲームをするよりもゲーム開発をするのが好き。
一番つらいのが自分のゲームや研究のため他の会社のゲームを黙々とやること(笑

自分の思い通りに物を作れるっていうのは本当に仕事をしていて精神的に良い。
売れても売れなくても自分の責任だから。

僕は企業に言われて作っているシステムで

「これって本当に売れるの?売れないと思うけれどな・・・」

みたいな事を考えて仕事をしてた時もあった。
僕の仕事は本当に必要なのかな?と思うような仕事を任せられたこともあった。
こういうのが一切なくて好きなものを好きなように作れるのが楽しい。

デメリット

1. 収入を得るまでに時間がかかる

事業を初めても収入が入るか不安

これはゲーム開発に限らずなんでもそう。
僕の場合はちゃんとした収入を得るまでに7年かかった。
生活できるようになるまでは8年かかっている。

自分で事業をして生きていくのはかなり大変だ。
売れるまでの時期を乗り越えられない人はどの事業でもうまくいかないんじゃないかな?と僕は思っている。

2. 収入が不安定

ゲームを一本出せば生活は安定するの?

天才の出すゲームなら一本のゲームで生活が安定すると思う。もしマインクラフト(世界的超有名個人作品ゲーム!!現在はMicroSoftに譲渡しているはず。)のようなゲームを作れる天才なら一本ゲームを出せば安定どころか生活は激変するだろう。
だが、一般人ではこのようなケースはほとんどないだろう。
僕の場合は一本出して生活できるのはせいぜい1〜2ヶ月くらい。あとは霞を食って生きていくしかない。

この生活の不安定さは本当に脅威で、最大のデメリットだと思う。
1本目のゲームである程度売れても2本目のゲームが売れるとは限らないので、収入はとても不安定になる。

3. 新しい人との関わりがなくなる

誰とも会わなくなるの?

これは人次第だけれど、現場を渡り歩いているときは新しい出会いがあった。しかし、今は新しい出会いはほとんどない。
これを解消するために外に飲み行ったりするけれど、一期一会はあっても長い間付き合うような人とは会わなくなる。
ただ、仕事の兼ね合いでデザイナーさんや税理士さんなどと仲良くなったりする。

僕の飲み友達のほとんどは現場で出会った人たちなので、これが未来永劫なくなるのは少し寂しいかな。

4. 人材リソースが使えなくなる

仕事を他の人に任せないの?

会社にいるとデザインはAさんにお願いして、テストはBさんにお願いして・・・という事が往々にあると思う。
でも、個人でやっているとどうしても開発費が口渇してしまうため気軽に人に頼めない。

「人に頼む=お金がかかる」

という当たり前の現実を知るため、人材リソースはできるだけ使わないようになる。というか、使えない。
僕の場合はデザインセンスの無さを知っているからお金がある時にはデザイナーさんには依頼する。しかし、それ以外に関してはできるだけ自分でやるようにしている。

ある意味とっても非効率だけれど、開発費がないから仕方がない・・・
会社で人にタダで頼めるのって素敵なことです。

5. 孤独

一人で仕事をしてて寂しくないですか?

これも人によるけれど、僕は一人で仕事をする事にはあまり抵抗がない。
ただ、プログラムに煮詰まった時や「これって売れるのかな?面白いと思う?」って聞きたくなる時があって・・・その時には孤独を感じる。

会社にいるときは「会社の業績が悪くなったら他に行こう」程度だった事が、自分ごとになるとすごい不安に苛まれてしまう。
この孤独と戦うのはなかなか辛い。そして、それはゲームリリース時期が近づけ近づくほど不安となって現れる。
「今まで作った時間が無になるのか、ならないのか」これを他の人と共有できないのは精神的にはかなり悪い。寝れない日もあったりする。

まとめ

つらつらとメリットとデメリットを書いた。
これは僕は感じているメリットとデメリットなので、人によって捉え方は違うと思う。
ただ、ずっとエンジニア人生を60歳だが70歳までやっていくのは嫌だなと思っている人の参考になればと思う。

デメリットにも書いているけれど、ゲーム開発って本当に大変です。
まず、前提として開発できる技術力が求められます企画力が求められます。
そして、売れないかもしれません。
コミュ障じゃなければ他の事業を探した方が良いかもしれません。

でも楽しいです。
そう楽しいと思える人は是非チャレンジすると違った人生を歩けるようになります。
やっぱり、楽しいことをしてお金を稼いでいきていくって素敵です。

以上、長文読んでくれてありがとう!

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