15年以上前にコンシューマゲーム業界でキャリアをスタートさせ、そこから多くの時間をゲーム業界で過ごしてきました。
今と昔を比較すると、アプリゲームがゲーム市場の多くを占めるようになり、また、コンシューマゲームもアップデートを重ねていくのがあたりまえになりました。それに伴い、ゲームQAという仕事も、リリースまで頑張って終わり、というわけにはいかなくなり、リリース後の運用フェーズのQAという仕事が生まれたのが、過去のゲームQAと異なる点ではないでしょうか。
個人的には、ロンチのQAも運用QAも、それぞれ長短あると感じてるので、思うところを書いてみようかなと思います。
運用のQA
最大のメリットは、「フィードバックが早くて多い」ということです。リリースを繰り返していくため、何が良くて何が悪かったか、という振り返りの機会を多く持てます。
また、フローが良くも悪くも固まっていて、スケジュールと予算がタイトに決められていることが多いため、「どうすれば、限られたリソースで、効果的に品質をあげられるか」ということに頭を使う必要があり、QAとしての地力がアップします(まぁ、なんでもかんでも折衝力(≒スケジュールとテスターの数の調整)でやっつけようとする人もいますが)。
デメリットは、一つのタイトルに関わり続けることで、マンネリ化に陥りやすく、1年も経過すると成長速度が止まりがち、ということです。
マンネリ化してきたな、と感じたタイミングで、チームを異動できればいいのですが、長期間関わるとチームに欠かせない人材となってることも多く、異動に想像以上に労力がかかります。
ロンチのQA
メリットは長期間(数ヶ月)の大規模なQAを経験できるということでしょう。テスト設計に1ヶ月というのも珍しくありません。
チームやフローやツールも、ある程度、自分好みにできるので、働きやすい環境が作れるかもしれません。
また、リリース後には大きな達成感を得ることもできます。
デメリットは、フィードバックが少ないということが挙げられます。QA期間中はQAはひたすらテストの消化に追われ、開発チームも追い込みで切羽詰まってるため、振り返っている暇がないためです。
リリース後にフィードバックが得られればいいですが、長い期間を経た割には、少ないフィードバックになりがちです。それどころか、開発が中止になった場合は最悪で、フィードバックすら得られないかもしれません。
また、なにかしら課題に直面しても、残業か増員かスケジュール延長で対応しがちです(まぁ運用にも言えますが…)。ガッツと折衝力はつくかもしれませんが、工夫をする力が身につきにくいかもしれません。
まとめ
ということで、それぞれ、メリット・デメリットあるので、自分自身のキャリアプランや成長プランに応じて、所属するチームを検討しましょう。私見を述べると、QAとしての最初の3~5年くらいは「基本は運用、1~2回は新規」というのが良いのではないかな、と思ってます!
それでは!