はじめに
CNCF主催の認定試験 OpenTelemetry Certified Associate (OTCA) を受験し合格したので、受験記を記載します。同認定試験の受験を考えている方の参考になれば幸いです。
免責事項(Disclamer)
- 本投稿は受験当時の情報となります。受験を検討する際は最新の情報の確認をお願いします。
- 本投稿は個人の所感です。
- 所属する企業や団体は関係ありません。
- 情報の利用は自己責任でお願いします。
試験概要
- 可観測性を実現するためのソフトウェアOpenTelemetryに関する認定試験です。
- 受験日:2024/12/27
- 試験形式
- オンライン試験
- 1回再受験可能
- 多肢選択式
- 試験時間90分
- 試験言語は英語のみ提供
- 100点満点中75点以上で合格
OpenTelemetryとは
- クラウドネイティブの運用で重要となる可観測性を実現するソフトウェア
- ベンダ非依存のテレメトリプロトコルとしてデファクトになりつつあるOTLPの策定も実施
- プライマリシグナル(メトリクス、ログ、トレース)の取得に対応
- プロファイリングもElastic社から寄贈を受け今後対応していく予定とのこと
- テレメトリデータを扱うコレクターを提供
- テレメトリを受信するレシーバー、データを処理するプロセッサー、データを送るエクスポーターで構成
- 必要とされてきた背景
- 従来、可観測性は多くのAPMツールで実現してきた(Datadog, NewRelic, Instana, Dynatrace等)
- だが、可観測性の実現は導入コストが障壁になり、導入が実現しないケースがある
- 費用対効果を考えた際、障害のリスクに対しライセンス料が高く受け止められがち
- APMツールを導入すると、年間1000万円とか割とすぐいく
- 一度APMを導入すると他に移行ができず、高いライセンスコストの継続に苦しむ
- OpenTelemetryのメリット
- 可観測性の実現をライセンスコストなしのOSSで実現
- 可観測性周りではデファクトスタンダード
- データ送信をOtelプロトコル(OTLP)にしておくことで、他のツールに乗り換えやすくなる
勉強方法
参考にした受験記
学習リソース
- まずはLinuxFoundation提供の無償トレーニング Getting Started with OpenTelemetry (LFS148) を受けました。
- 次に 認定の公式ページ を見て認定のカリキュラムを把握し、先ほどのトレーニングでカバーできていない範囲をOpenTelemetryドキュメントで確認します。
- 具体的は以下あたりが該当すると思います
- The OpenTelemetry API and SDK
- Data Model
- Composability and Extension
- Configuration
- SDK Pipelines
- The OpenTelemetry Collector
- Scaling
- Transforming Data
- Maintaining and Debugging Observability Pipelines
- Debugging Pipelines
- Error Handling
- Schema Management
- The OpenTelemetry API and SDK
- トレーニングだと具体的なところがわかりづらかったので、こちらのOpenTelemetry入門も参考になりました。
受験してみての所感
- 全体としては概念を問うものが多く、簡単な部類の試験でした。
- 個々の設定の詳細というより、データが流れるアーキテクチャ、各コンポーネントの役割をきちんと理解しておくのがよさそうです。
- プログラミング言語毎の計装設定は言語毎に異なるので問われることはほとんどありませんでした。
- 唯一、トレーニングでも例に出されているPythonの場合だけ1-2問聞かれた気がします。