生成AIには、デザインやコード補完に特化したツールも数多く登場しています。自分はフロントエンドエンジニアとして活動する傍らこの分野のAIを活用することでかなりの業務効率化を図れるのではないかと考えています。
今回は、SNSで有用ツールとして紹介されているものを厳選して、特におすすめのデザイン&コード補完ツールを紹介します。
コード補完編
GitHub Copilot
Github Copilotは、OpenAIのCodexを基盤に構築された、コード補完ツールです。
リアルタイムでコードの補完や提案を行い、開発作業を効率化します。
関数やクラスの生成、自然言語からのコード生成など幅広い場面で役立ちます。
特徴
①関数の名前を記述するだけで、その関数が何をするべきかを推測し、適切なロジックを自動生成する
②英語や日本語でコメントを書くだけでそのコメント内容に沿ったコードを提案
③コードの繰り返し部分を自動で保管し、開発者の手間を削減
さらに、Github Copilotはコードエディタへの統合がスムーズ。VSCodeなど主要なエディタに対応しており、開発者が普段使用しているツールに自然に組み込むことができる点も魅力の一つ。
活用例
①プロジェクトのディレクトリやファイル構造を自動で生成してくれる。
②プログラム実行に必要なコマンドを作成してくれる。
③テストデータやCSVファイルの読み込みコードを生成。
④ドキュメントのテンプレートを作成し、ドキュメントの構成をサポート。
料金
プラン名 | 料金 | 利用対象 | 主な特徴 |
---|---|---|---|
GitHub Copilot Free | 無料 | パブリックリポジトリ | - 基本的な補完機能 - パブリックリポジトリでの使用が中心 |
GitHub Copilot Pro | 月額 $10 / 年額 $100 | 個人開発者 | - プライベートリポジトリ対応 - 幅広いプログラミング言語やマークアップ言語に対応 - 無制限のコード補完が利用可能 |
GitHub Copilot Business | ユーザーあたり月額 $19 | 中規模チーム | - チーム管理機能 - プライバシー保護 - コラボレーション機能の強化 |
GitHub Copilot Enterprise | 要問い合わせ | 大企業 | - 高度なセキュリティ、管理機能 - 監査ログ提供 - 大規模チーム向けにカスタマイズ可能 |
Cursor
Cursorは、AIを活用してプログラミング業務全般を効率化できるコードエディタです。
VSCodeをベースに開発され、ChatGPT、Claude、Geminiなどの生成AIを内蔵しているため、エディタとブラウザを行ったり来たりする手間を省き、プログラミング作業に集中できます。
特徴
①コードの自動生成・編集
Cursorを使えば、関数やクラスの自動生成が可能です。例えば、関数名やコメントを記述するだけで、AIがその内容に基づいて適切なロジックを提案します。リファクタリングも簡単で、コードの読みやすさや効率性を向上させる変更案を自動で提示してくれます。
②チャットでの質疑応答
Cursor内蔵のAIに直接質問することで、以下のような作業が効率化されます。
・アルゴリズムの設計
・エラーメッセージの解析
・プログラムの実行方法の提案
③自動デバッグ・エラー修正
エラーメッセージを解析してその原因と解決方法の提案を行う
また修正案を直接コードに反映することも可能
④VSCodeからの移行が簡単
VSCodeで使用していた設定や拡張機能をインポートできるため、環境構築に時間をかける必要がありません。既存のプロジェクトでも、すぐにCursorを使い始められます。
⑤日本語で利用
Cursorは日本語での利用にも対応しており、日本語で質問を入力しても正確な回答が得られます
Cursorの料金プラン
Cursorは、無料で利用できる基本プランに加えて、有料のProおよびBusinessプランを提供しています。プランごとに利用可能な機能やサポート内容が異なります。
プラン名 | 料金 | 主な特徴 |
---|---|---|
Hobby | 無料 | - 基本的なAI機能が利用可能 - プログラミング業務の基本支援 - Docker Dev Containersは利用不可 |
Pro | 月額 $20 | - より多くのAIリクエストが可能 - 高度なAI機能が利用可能 - 個人開発者向け |
Business | 月額 $50 / ユーザー | - チームでの利用を想定 - 追加のコラボレーション機能 - 大規模プロジェクトに対応 - 優先サポート付き |
プラン選択のポイント
- Hobby(無料プラン) は、Cursorを試してみたい初心者や小規模なプロジェクト向け。
- Pro(有料プラン) は、個人で本格的に開発を行いたい人におすすめ。
- Business(有料プラン) は、チームでの共同作業や企業プロジェクト向けの機能が充実しています。
公式サイトで詳細な機能や登録方法を確認できます:Cursor公式サイト
デザイン編
V0
Vercel v0は、クラウドプラットフォーム企業であり、Next.jsの開発元としても知られるVercelが提供するAI搭載のUIデザインおよびコード生成ツールです。
v0の最大の特徴は、AIとの対話型デザインにあります。ユーザーが人間のデザイナーと会話するように、AIにテキストで指示を出すだけで、要求に応じたUIを生成することができます。
プロンプトにはテキストだけでなく画像も利用できるため、スクリーンショットや手書きのモックアップを元にデザインを依頼することも可能です。
例えば、ランディングページのスクリーンショットをアップロードして「これをベースにReactで作成して」と指示すれば、v0がその場でコードを生成します。
また、生成されたUIには柔軟な修正や調整が可能です。追加のプロンプトを使うことで「ボタンの色を変える」「レイアウトを中央揃えにする」など、細かな変更を簡単に行うことができます。
これにより、試行錯誤を繰り返しながら、理想のデザインに近づけることができます。
①技術スタックとNext.jsとの親和性
v0で生成されるUIコードは、shadcn/uiとTailwind CSSをベースにしており、モダンなデザインを表現することができます。
また、Vercelが開発したNext.jsとの親和性が高く、生成されたコンポーネントはNext.jsアプリケーションに簡単に統合することができます。
例えば、v0を使って作成したReactコンポーネントをNext.jsプロジェクトに追加する際には、コードをコピー&ペーストするだけで簡単に統合できます。
さらに、CLIを通じて必要な依存関係を自動でインストールし、プロジェクトに組み込む機能も提供されています。
これにより、UIデザインから開発までの一連のプロセスが一貫して効率化されます。
②共有も簡単
作成したコンポーネントやページの共有や公開方法も多様です。
「Publish」機能を使えば、作成したWebページをVercel.com上に即座にデプロイすることが可能です。
また、npmパッケージとして公開したり、GitHubリポジトリで共有したりすることもできるため、他の開発者との共同制作も簡単です。
Vercel v0の料金プラン
Vercel v0は、無料プランと有料プラン(Pro、Business)を提供しており、利用シーンに応じた選択が可能です。
プラン名 | 料金 | 主な特徴 |
---|---|---|
Free(無料プラン) | 無料 | - 基本的なUIデザインとコード生成機能 - プロトタイプ作成に対応 - Docker Dev Containersは利用不可 |
Pro | 月額 $20 | - 高度なUI生成機能 - より多くのAIリクエストが利用可能 - 個人開発者向け |
Business | 月額 $50 / ユーザー | - チームでの共同利用を想定 - コラボレーション機能の充実 - 優先サポート - 大規模プロジェクト対応 |
プラン選択のポイント
- Free(無料プラン) は、v0を試したい初心者や小規模なプロジェクト向け。
- Pro は、個人で本格的に開発を行う方に最適。
- Business は、チームでの共同作業や複雑なプロジェクトの開発におすすめ。
公式サイト:Vercel v0公式サイト