はじめに
自宅ラボ用に購入した Intel NUC 12 に ESXi 8.0 を入れてみたのでインストール手順などを記載する
また、2 NIC 構成で色々試すことも検討しており USB NIC の追加手順も記載する
使用機器
- Intel NUC 12
- NUC12WSHi5
- 12th Gen Intel(R) Core(TM) i5-1240P
- 12core (P-core 4, E-core 8) 16threads
- Memory
- DDR4 SO-DIMM(260pin) DDR4-3200
- 32GB * 2 = 64GiB
- Disk
- M.2 NVMe PCIe Gen4x4
- 1TB
- USB NIC
- BUFFALO LUA4-U3-AGTE-BK
- USB3.0
- 1000BASE-T
- 費用 (税込) *2022.12月時点での費用目安
- 本体: 7.68万円
- メモリ: 2.80万円
- Disk: 1.25万円
- USB NIC: 0.16万円
- 合計: 11.89万円
また、インストールメディア作成で MacBook と USB メモリを使用する。
実施手順
ESXi 8.0 Download
vmware のサイトにログインして下記リンクからダウンロードする (要アカウント登録(無料))
インストールメディア作成
ダウンロードした ESXi のインストールメディアを USB メモリで作成する
7.0.3f で Intel-ne1000 driver がサポートされたので、以前まで Intel NUC で対応が必要だったオンボード NIC を使用するためのコミュニティドライバーの組み込み対応が不要になった
VMware Docs USB フラッシュ ドライブのフォーマットによる ESXi インストールまたはアップグレードの起動を参考に、本環境では Mac で実施したため diskutil
での実施方法を記載する
2022.12.29 時点で落としたバージョン: VMware-VMvisor-Installer-8.0-20513097.x86_64.iso で実施する
- USB メモリを Mac に接続する
- USB メモリを特定する
- コマンド:
diskutil list
- コマンド:
$ diskutil list
...
/dev/disk2 (external, physical):
#: TYPE NAME SIZE IDENTIFIER
0: FDisk_partition_scheme *31.0 GB disk2
1: Windows_FAT_32 KIOXIA 31.0 GB disk2s1
- diskutil で初期化する
- コマンド:
diskutil eraseDisk MS-DOS "ESXI" MBR <usb memory device>
- コマンド:
$ diskutil eraseDisk MS-DOS "ESXI" MBR disk2
Started erase on disk2
Unmounting disk
Creating the partition map
Waiting for partitions to activate
Formatting disk2s1 as MS-DOS (FAT) with name ESXI
512 bytes per physical sector
/dev/rdisk2s1: 60462208 sectors in 1889444 FAT32 clusters (16384 bytes/cluster)
bps=512 spc=32 res=32 nft=2 mid=0xf8 spt=32 hds=255 hid=2048 drv=0x80 bsec=60491776 bspf=14762 rdcl=2 infs=1 bkbs=6
Mounting disk
Finished erase on disk2
- USB メモリをアンマウント
- コマンド:
diskutil unmountDisk /dev/<usb memory device>
- コマンド:
$ diskutil unmountDisk /dev/disk2
Unmount of all volumes on disk2 was successful
- USB ドライブ全体を ISO イメージで上書きする
- コマンド:
dd bs=10M if=VMware-VMvisor-Installer-version_number-build_number.x86_64.iso of=/dev/<usb memory device>
- コマンド:
$ cd ~/Downloads/
$ sudo dd bs=10M if=./VMware-VMvisor-Installer-8.0-20513097.x86_64.iso of=/dev/disk2
Password:
61+1 records in
61+1 records out
649199616 bytes transferred in 226.013744 secs (2872390 bytes/sec)
- USB メモリを取り出す
- コマンド:
diskutil eject /dev/<usb memory device>
- コマンド:
$ diskutil eject /dev/disk2
Disk /dev/disk2 ejected
ESXi 8.0 Install
作成したブータブル USB メモリを Intel NUC に挿入して起動する
このままインストールを開始するとパープル画面になり HW feature incompatibility detected; cannot start と表示されて止まる。
これは Intel NUC 12 から CPU アーキテクチャが Pコア、Eコアと2種類でヘテロなアーキテクチャとなったため発生するらしい
これに対応するために ESXi インストール開始直後に、SHIFT+O
を押して cpuUniformityHardCheckPanic=FALSE
を入力してEnter
を押す
下記画面が出てインストールを開始できる (Enter
)
EULA が出るので F11
で承諾する
Install 先のディスクを選択してEnter
を押す
キーボードレイアウトを選択する
root ユーザのパスワードを設定する
ディスクが再パーティションされることを同意する
ESXi が起動したら、SHIFT+O
を押して cpuUniformityHardCheckPanic=FALSE
を入力してEnter
を押す
起動すると画面にTo manage this host, got to:
とあるので、出力された IP アドレスにブラウザでアクセスする (DHCP のネットワークではない場合はF2
を押して IP アドレスを設定する)
ブラウザでアクセスすると下記のような画面となるので、root
<rootパスワード>
を入力してログインする
ログインすると下記のような画面となる
ライセンス認証
ホスト
> 管理
> ライセンス
で無償評価版のライセンスを割り当てるため、ライセンスの割り当て
をクリックする
ライセンスを入力してライセンスの確認
をクリックして有効が確認されたらライセンスの割り当て
をクリックする
認証後は有効期限が Never (実行しない) となる
カーネルオプション永続化
このままだと、起動のたびにSHIFT+O
で設定を入れて起動しないといけないので、カーネルオプションを esxcli で設定をする。
まずは esxcli で設定するために SSH を有効化する
SSH でログインして esxcli system settings kernel set -s cpuUniformityHardCheckPanic -v FALSE
を設定してリブートをしてみて、SHIFT+O
なしでも問題なく起動できるようになることを確認する
[root@localhost:~] esxcli system settings kernel set -s cpuUniformityHardCheckPanic -v FALSE
[root@localhost:~] esxcli system settings kernel list | grep cpuUni
cpuUniformityHardCheckPanic Bool FALSE FALSE TRUE Panic if CPU uniformity hard check fails
[root@localhost:~] reboot
USB NIC 追加
USB Network Native Driver for ESXi で対応する ESXi バージョンのものをダウンロードする
※本環境では「ESXi800-VMKUSB-NIC-FLING-61054763-component-20826251.zip」を使用する
ダウンロードしたファイルを ESXi へアップロードする
% sftp root@192.168.x.x
(root@192.168.x.x) Password:
Connected to 192.168.x.x.
sftp> cd /tmp/
sftp> put ESXi800-VMKUSB-NIC-FLING-61054763-component-20826251.zip
Uploading ESXi800-VMKUSB-NIC-FLING-61054763-component-20826251.zip to /tmp/ESXi800-VMKUSB-NIC-FLING-61054763-component-20826251.zip
ESXi800-VMKUSB-NIC-FLING-61054763-component-20826251.zip 100% 347KB 1.2MB/s 00:00
sftp> exit
esxcli software vib install -d <ダウンロードしたファイル>
でインストールして、reboot
する
[root@localhost:~] esxcli software vib install -d /tmp/ESXi800-VMKUSB-NIC-FLING-61054763-component-20826251.zip
Installation Result
Message: The update completed successfully, but the system needs to be rebooted for the changes to be effective.
Reboot Required: true
VIBs Installed: VMW_bootbank_vmkusb-nic-fling_1.11-1vmw.800.1.20.61054763
VIBs Removed:
VIBs Skipped:
[root@localhost:~] reboot
ホスト > 管理 > パッケージ で vmkusb-nic-fling
が追加されたことを確認できる
ネットワーク > 物理 NIC に vusb0
が追加されたことが確認できる
注記1. Upgrade 時に削除が必要な場合がある
過去アップグレードを実施した際に USB NIC ドライバがアップグレードの邪魔になった時があったので、
そのような場合は、esxcli software vib remove -n vmkusb-nic-fling
で削除する
注記2. [InstallationError] 'Could not find a trusted signer: certificate is not yet valid' が出た場合
USB NIC インストール時に'Could not find a trusted signer: certificate is not yet valid'
が出た場合は、
--no-sig-check
オプションをつけることで避けることは可能
まとめ
実施手順を記載した
P-Core, E-Core にヘテロなコア構成になった CPU だと ESXi がうまく対応してくれてなく、同一なコアとして認識させる形になっている
また、Hyper-Threding が無効となっていて論理コアが 16 ではなく 12 コアで認識されていたり、微妙な感じになった
ESXi 側の対応を期待したい…
参照
VMware Docs USB フラッシュ ドライブのフォーマットによる ESXi インストールまたはアップグレードの起動