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[Linux][tips] 一定時間アクセスのないハードディスクをスリープさせるには

Last updated at Posted at 2015-11-07

Linuxマシンで一定時間アクセスが無い時にハードディスクをスリープさせて必要な時だけ動作させる方法を紹介します

手順

hdparmコマンドに"-S"オプションと時間、ハードディスクのデバイスを指定します
※ root権限が必要ですので、必要に応じて sudo コマンドを付けて実行してください

# hdparm -S %時間% %ハードディスク%

時間について

  • 0~251 の数字を指定します
    • 0 はスリープを無効にします
    • 1~240 を設定すると、 指定した数字 × 5秒 がスリープまでの時間になります
    • 241~251 を設定すると、 (指定した数字 - 240) × 30分 がスリープまでの時間になります

時間の指定例

パラメータ 計算 スリープまでの時間
1 1 × 5秒 5秒
240 240 × 5秒 1200秒 = 20分
241 (241 - 240) × 30分 30分
242 (242 - 240) × 30分 1時間
251 (251 - 240) × 30分 11 × 30分 = 5時間30分

ハードディスクの指定について

/dev/sda など、ハードディスクを示すデバイスファイルのパスを指定します。複数のディスクを装着したマシンでは、認識のタイミングなどで sda, sdb, sdc... の割り振りが変わってしまうことがあるので、ディスク毎に固有なIDを使うと良いかもしれません

/dev/disk/by-id を見ると、システムで認識されているハードディスクの型番やシリアルNo.が含まれたIDが確認できます

例)/dev/disk/by-idの中身
# ls -l /dev/disk/by-id
合計 0
lrwxrwxrwx 1 root root  9  2月 16 11:50 ata-CT500MX500SSD1_xxxxxxxxxxxx -> ../../sda
lrwxrwxrwx 1 root root 10  2月 16 11:50 ata-CT500MX500SSD1_xxxxxxxxxxxx-part1 -> ../../sda1
lrwxrwxrwx 1 root root 10  2月 16 11:50 ata-CT500MX500SSD1_xxxxxxxxxxxx-part2 -> ../../sda2
lrwxrwxrwx 1 root root  9  4月 29 13:17 ata-ST2000DL003-9VT166_xxxxxxxx -> ../../sdd
lrwxrwxrwx 1 root root 10  4月 29 13:17 ata-ST2000DL003-9VT166_xxxxxxxx-part1 -> ../../sdd1

     :

※シリアルNo.部は変更しています

hdparm を実行する

/dev/sda のハードディスクを最終アクセスから1時間後にスリープするようにします

# hdparm -S 242 /dev/sda

/dev/sda:
 setting standby to 242 (1 hours)

ディスクIDでスリープ時間を指定する場合は、 -part が付いていないIDを指定してください

# hdparm -S 242 /dev/disk/by-id/ata-ST2000DL003-9VT166_xxxxxxxx

/dev/disk/by-id/ata-ST2000DL003-9VT166_xxxxxxxx:
 setting standby to 242 (1 hours)

設定したスリープ時間を解除するには時間を"0"にします

# hdparm -S 0 /dev/sda

/dev/sda:
 setting standby to 0 (off)

確認方法

ハードディスクがスリープしているか確認するには、hdparmコマンドで"-C"オプションを指定します

# hdparm -C %ハードディスク%

実行例

動作中
# hdparm -C /dev/sda

/dev/sda:
 drive state is:  active/idle
スリープ中
# hdparm -C /dev/sdb

/dev/sdb:
 drive state is:  standby

稼働時には"active/idle"、スリープ中には"standby"または"sleeping"(より低電力な時)と表示されます

ハードディスクによっては、状態の確認をすることもアクセスしたことと同じ扱いになり、スリープまでの時間が伸びてしまったり、スリープ中の状態確認からactive状態になることがあります

注意点

hdparmの設定はハードディスクを取り外したり、電源OFFにすると設定前の状態に戻りますので、起動時や接続時に再度設定しなおす必要があります

スリープをすることで、ハードディスクの節電や温度上昇を防ぐ効果もありますが、頻繁にスリープ/復帰を繰り返すと逆にそれが負担となり、寿命を縮めてしまう可能性もあるので、スリープの時間はアクセス状況を見て決めるのが良いでしょう

ハードディスクや、外付けケース、マザーボードなどの環境によってはこの設定が効かない物もあるようです。アクセスが全くないはずなのにスリープ状態にならない場合は、環境を変えてみてください

USBハードディスクケースの節電機能で、この設定に限らずケース内のコントローラーでスリープさせてしまう場合がありますが、この場合はhdparmの設定は反映されません

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