この記事は「ProtoPedia Advent Calendar 2024」の23日目の記事です。
今年、下記の作品製作でオンラインツール「EasyEDA」を活用しました。また「まいぎふRP2040マイコンボード」では、OSHWLabの開発支援プログラム「OSHWLab Stars」を利用しました。ここでは、それぞれの概要と簡単に利用手順を紹介します。
概要の紹介
EasyEDA
特徴:
Webブラウザ上で動作する回路設計・プリント基板設計ツールで、無料で始められます。
メリット:
- 電子部品ECサイトLCSCの部品ライブラリ(回路図シンボル・フットプリント)が使える
- Eagle, KiCad等のCADファイルをインポート可能
- チーム内でのデータ共有が容易(私は試したことないです、すみません。)
デメリット:
- 個人用の部品ライブラリも作成可能だが、一般公開されるため、企業では使いにくいかも
OSHWLab(オープンソースハードウェアラボ)
特徴:
オープンソースハードウェアのプロジェクト投稿や共有ができるプラットフォームで、「ハードウェアのGitHubのような形を目指す」とのことです。
実際に私のプロジェクトもオープンソースで公開しており、誰でも改変して基板発注が可能です(MITライセンスで著作権表示は必要です)。
メリット:
- 電気回路やプリント基板の設計事例が豊富
- 公開されているものをそのまま(部品も一緒に)発注可能
デメリット:
- 基本は英語で、日本語ユーザーは現状少なそう(英語と日本語の併記で説明文書いてもいいのかな?)
OSHWLab Stars
特徴:
OSHWLab登録者向けの支援プログラムで、申請するとクーポンが支給されます。実際に私は50ドルのクーポンをもらって、カラーシルク基板を製造してまいぎふRP2040マイコンボードに使いました。
メリット:
- プリント基板、電子部品、3Dプリント、CNC加工の幅広いアイテムに対して、最大5,000ドルを支援してもらえる(クーポン支給)
- 支援対象を販売してもOK(この説明はその意味だと私は解釈しています)
デメリット:
- 審査があるため、作品の説明が必要です(担当者さんが納得してくれればOKなはず)
- 設計情報の公開が必要(”オープンソース”ハードウェアラボなので)
利用手順
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アカウント作成(JLCPCB, EasyEDA, OSHWLab共通)(OSHWLabで公開されるので注意が必要です)
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EasyEDAで設計
- プロジェクトを作成
- 回路図エディタで回路設計
私の場合、"Conponent" → LCSC Part No.で検索して部品配置することが多いです。
(この時点で型番やフットプリントが確定)
- PCB設計画面でフットプリント配置 → 配線
カラーシルク基板はEasyEDA Pro版のみで使えます
- ”Order PCB”でガーバーデータをJLCPCBに引き渡し
ちゃんと「DRCかけよう」と言ってくれるし、スムーズにJLCPCBで基板製造発注が可能です。
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OSHWLabで公開
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OSHWLab Starsに申請
まとめ
- Webブラウザで基板設計できるEasyEDAを使ってみてください!
- EasyEDA Proならカラーシルク基板が簡単に作れます!
- OSHWLabで設計を公開して、OSHWLab Starsで支援してもらおう!
直近の情報
- カラーシルク基板のコンテストが開催中です(2024/12/10~2025/1/20)。10ドルクーポンが配布されているので、冬休みにぜひトライしてみてください!
- つくろがや!3 (2025/4/12,13) にて、まいぎふRP2040マイコンボードを配布予定です。興味ある方ぜひ来てください!