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TypeScriptを用いたNext.jsの開発環境の整え方

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TypeScriptを用いたNext.jsの開発環境の整え方

TypeScriptは、JavaScriptに型を導入することで、予期しないエラーを減らし、コードの信頼性を向上させます。一方、Next.jsは、ReactベースのWebフレームワークで、静的サイト生成(SSG)やサーバーサイドレンダリング(SSR)など、高速でスケーラブルなWebアプリケーションの開発を可能にします。

この記事では、TypeScriptとNext.jsを組み合わせた開発環境の整え方について、初学者にも分かりやすく解説できたらと考えています。

目次

  1. イントロダクション
  2. 新規プロジェクトでのTypeScriptのセットアップ
  3. 既存プロジェクトへのTypeScriptの追加
  4. Next.js構成ファイルでの型チェック
  5. 静的生成とサーバーサイドレンダリングの型サポート
  6. TypeScriptエラーの無視と型チェックの最適化
  7. まとめ

1. イントロダクション

TypeScriptは、JavaScriptに型システムを追加することで、コードの安全性と信頼性を向上させる言語です。一方、Next.jsは、Reactをベースとしたフレームワークで、静的サイト生成(SSG)やサーバーサイドレンダリング(SSR)によりパフォーマンスを自動で最適化します。

この二つを組み合わせることで、開発効率とコードの堅牢性を両立させることが可能になります。TypeScriptを使うことで以下の利点が得られます:

  • 型による事前チェックで実行時エラーを防ぐ
  • 自動補完による開発速度の向上
  • 保守性の向上によるチーム開発の円滑化

次のセクションでは、TypeScriptを使ったNext.jsプロジェクトのセットアップ方法について説明します。


2. 新規プロジェクトでのTypeScriptのセットアップ

Next.jsの新規プロジェクトをTypeScriptで作成するには、npx create-next-appを使用します。以下のコマンドをターミナルで実行するだけで、プロジェクトがセットアップされます。

npx create-next-app@latest

コマンドを実行後、プロジェクトディレクトリに移動し、開発サーバーを起動します。

cd my-nextjs-app
npm run dev

ブラウザで http://localhost:3000 にアクセスすると、TypeScriptを使ったNext.jsプロジェクトが表示されます。


3. 既存プロジェクトへのTypeScriptの追加

既存のNext.jsプロジェクトにTypeScriptを追加することも簡単です。以下のステップで設定を行います。

1. .ts/.tsxファイルに変更

既存のJavaScriptファイルをTypeScriptに変換するため、次のようにファイル名を変更します。

  • .js.ts
  • .jsx.tsx

2. 必要な依存関係の自動インストール

ファイル名を変更した後に、次のコマンドを実行します。

npm run dev

これで、TypeScript関連のパッケージが自動でインストールされ、tsconfig.jsonも自動的に生成されます。


4. Next.js構成ファイルでの型チェック

next.config.jsでもTypeScriptの型チェックを有効にすることができます。以下は、next.config.jsでJSDocを使った型定義の例です。

// @ts-check
/** @type {import('next').NextConfig} */
const nextConfig = {
  /* config options here */
}

module.exports = nextConfig

また、TypeScriptを直接使用することも可能です。

import type { NextConfig } from 'next'

const nextConfig: NextConfig = {
  /* config options here */
}

export default nextConfig

5. 静的生成とサーバーサイドレンダリングの型サポート

Next.jsでは、getStaticPropsgetStaticPaths、およびgetServerSidePropsに型定義を付けることで、TypeScriptをフル活用できます。以下の例を参考にしてください。

import type { GetStaticProps, GetStaticPaths, GetServerSideProps } from 'next'

export const getStaticProps = (async (context) => {
  // 処理
}) satisfies GetStaticProps

export const getStaticPaths = (async () => {
  // 処理
}) satisfies GetStaticPaths

export const getServerSideProps = (async (context) => {
  // 処理
}) satisfies GetServerSideProps

これにより、静的生成やサーバーサイドレンダリングで型安全にデータを取得できます。


6. TypeScriptエラーの無視と型チェックの最適化

Next.jsでは、必要に応じてTypeScriptのエラーチェックを最適化したり、エラーを無視する設定も可能です。

1. 増分型チェック

tsconfig.jsonで増分型チェックを有効にすることで、大規模なプロジェクトでも効率的に型チェックが行えます。

{
  "compilerOptions": {
    "incremental": true
  }
}

2. TypeScriptエラーの無視

時には、型エラーを無視してビルドを完了させる必要があるかもしれません。next.config.jsで以下の設定を行うと、TypeScriptエラーを無視してビルドが進行します。

const nextConfig: NextConfig = {
  typescript: {
    ignoreBuildErrors: true,
  },
}

export default nextConfig

7. まとめ

TypeScriptとNext.jsを組み合わせることで、コードの安全性とパフォーマンスを向上させることができます。特に、型による事前チェックや静的型付けの利点を最大限に活用でき、より効率的で堅牢なアプリケーション開発が可能になります。

この記事を参考に、TypeScriptとNext.jsを活用して、質の高いWebアプリケーション開発を進めてもらえたら嬉しいです。


参考書籍:現場で使えるTypeScript詳解実践ガイド
参考記事、サイト
https://nextjs.org/docs/pages/building-your-application/configuring/typescript

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