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【GradleでJakartaEE 8 アプリケーション開発】1. 環境構築

Last updated at Posted at 2020-03-24

#はじめに

私は業務でJakartaEE (Java EE) を使用したエンタープライズアプリケーションを開発しています。
これまでは参考書を読みながら学習し開発してきましたが、環境構築から開発手順までまとまっている、自分に合ったドキュメントがなかったので、今までの知識を連載形式でまとめていきたいと思います。

#環境
※2020年3月現在のバージョンをもとに選定しています。

項目 内容
OpenJDK ビルド Azul Zulu 11
フレームワーク Jakarta EE 8
APサーバ payara server 5.201
DBサーバ PostgreSQL 12
ビルドツール Gradle 6.2.2
IDE Eclipse 2020-03 (Pleiades All in One)
OS Windows 10

#1. 環境構築

OpenJDK 11 インストール

今回はAzul Zuluを使用します。
payara server 5.192からJava 11対応がされたため、OpenJDK 11としています。
https://jp.azul.com/downloads/zulu-community/?&architecture=x86-64-bit&package=jdk
上記リンクから、 Java 11 (LTS) の Windows 版 msi をクリックしダウンロードします。
image.png

ダウンロードしたMSIファイルを実行します。
Next をクリックし、インストールフォルダはデフォルトのまま、 Next をクリックします。
image.png

Install をクリックし、インストールを開始します。
インストールが完了すると下の画面が表示されますので、Finish をクリックします。
image.png

次に環境変数を設定します。
Windowsの設定にて「環境変数」と検索し、「システム環境変数を編集」を選択します。
image.png

環境変数 をクリックします。
image.png

システム環境変数の 新規 をクリックします。
image.png

下記のシステム環境変数を設定します。
下表の通り入力し、OK をクリックします。

変数名 変数値
JAVA_HOME C:\Program Files\Zulu\zulu-11

image.png

image.png

コマンドプロンプトを起動し、「java -version」を実行し下記の結果が表示されればインストール完了です。
image.png

別のJDKをインストールしている場合は上記の結果とならない場合があります。
その際はシステム環境変数の設定を開き、Pathの先頭が

C:\Program Files\Zulu\zulu-11\bin

となるように変更してください。

PostgreSQL 12 インストール

データベースサーバとしてPostgreSQLを使用します。
https://www.enterprisedb.com/downloads/postgres-postgresql-downloads
Windows x86-64 の 12.2 の Download をクリックしダウンロードします。
image.png

ダウンロードしたexeファイルを実行します。
Next をクリックし、インストールフォルダはデフォルトのままで、Next をクリックします。
image.png

コンポーネントもデフォルトのままで、 Next をクリックします。
image.png

データ保管先を指定します。開発用で特に希望がなければデフォルトのまま使用します。Next をクリックします。
image.png

管理ユーザ「postgres」のパスワードを入力します。入力したら Next をクリックします。
image.png

接続ポートを設定します。指定された番号がない限り、デフォルトのまま Next をクリックします。
image.png

ロケールを設定します。「C」を選択し、 Next をクリックします。
image.png

Summaryが表示されますので、Next をクリックします。
image.png

Next をクリックして、インストールを開始します。
image.png

インストールが完了したら下の画面が表示されますので、チェックを外して Finish をクリックします。
image.png

以上でPostgreSQLのインストールは完了です。

payara server 5 インストール

Java EEアプリケーションサーバとして payara serverを使用します。
https://www.payara.fish/software/downloads/all-downloads/
ここではFullをインストールします。
Payara Server 5.201 (Full) Download をクリックすると、zipファイルがダウンロードされます。
image.png

Cドライブ直下にpayaraフォルダを作成し、その中にpayara-5.201フォルダを作成します。
※201の部分は今回のバージョンです
ダウンロードしたファイルを解凍し、解凍後のpayara5 フォルダをpayara-5.201フォルダ内に配置します。配置後の C:\payara\payara-5.201\payara5フォルダの中身は下の画面のようになります。
image.png

次に、payara serverの初期設定を行います。
コマンドプロンプトを起動し、C:\payara\payara-5.201\payara5\binフォルダに移動します。

payara serverを起動します。
asadmin start-domain と入力し、実行します。

c:\payara\payara-5.201\payara5\bin>asadmin start-domain
Waiting for domain1 to start ......................
Successfully started the domain : domain1
domain  Location: C:\payara\payara-5.201\payara5\glassfish\domains\domain1
Log File: C:\payara\payara-5.201\payara5\glassfish\domains\domain1\logs\server.log
Admin Port: 4848
Command start-domain executed successfully.

管理者ログインを行います。
asadmin login と入力し、実行します。
ログインユーザはデフォルトのため空欄とします。
ログインに成功すると、[ユーザフォルダ]\.gfclient\pass ファイルが作成されます。
※パスワード情報が含まれるバイナリファイルです

c:\payara\payara-5.201\payara5\bin>asadmin login
Enter admin user name [Enter to accept default]>
Admin login information for host [localhost] and port [4848] is being overwritten with credentials provided. This is because the --savelogin option was used during create-domain command.
Login information relevant to admin user name [admin] for host [localhost] and admin port [4848] stored at [C:\Users\[ユーザ名]\.gfclient\pass] successfully.
Make sure that this file remains protected. Information stored in this file will be used by administration commands to manage associated domain.
Command login executed successfully.

管理者パスワードを変更します。
asadmin change-admin-password と入力し、実行します。
ユーザ名はデフォルトのため空欄、パスワードは設定していないため空欄のまま進み、新パスワードを入力します。

c:\payara\payara-5.201\payara5\bin>asadmin change-admin-password
Enter admin user name [default: admin]>       ←何も入力せずにEnterキーを押す
Enter the admin password>                     ←何も入力せずにEnterキーを押す
Enter the new admin password>                 ←新パスワードを入力しEnterキーを押す
Enter the new admin password again>           ←新パスワードを入力しEnterキーを押す
Command change-admin-password executed successfully.

再度、管理者ログインを行います。
asadmin login と入力し、実行します。
ログインユーザはデフォルトのため空欄とし、パスワードは先ほど入力した新パスワードを入力します。
ログインに成功すると、[ユーザフォルダ]\.gfclient\pass ファイルが更新されます。

c:\payara\payara-5.201\payara5\bin>asadmin login
Enter admin user name [Enter to accept default]>       ←何も入力せずにEnterキーを押す
Enter admin password>                                  ←新パスワードを入力しEnterキーを押す
Admin login information for host [localhost] and port [4848] is being overwritten with credentials provided. This is because the --savelogin option was used during create-domain command.
Login information relevant to admin user name [admin] for host [localhost] and admin port [4848] stored at [C:\Users\[ユーザ名]\.gfclient\pass] successfully.
Make sure that this file remains protected. Information stored in this file will be used by administration commands to manage associated domain.
Command login executed successfully.

管理コンソールを利用できるようにします。
asadmin enable-secure-admin と入力し、実行します。

c:\payara\payara-5.201\payara5\bin>asadmin enable-secure-admin
You must restart all running servers for the change in secure admin to take effect.
Command enable-secure-admin executed successfully.

再起動を促されますので、payara serverを再起動します。
asadmin restart-domain と入力し、実行します。

c:\payara\payara-5.201\payara5\bin>asadmin restart-domain
Successfully restarted the domain
Command restart-domain executed successfully.

Webブラウザを起動し、http://localhost:8080/ にアクセスし、下の画面が表示されるかを確認します。
image.png

https://localhost:4848/ にアクセスし、管理コンソールのログイン画面が表示されるかを確認します。
image.png

ログイン画面で User Name (上段) に admin 、Password(下段)に先ほど設定したパスワードを入力し、
ログインに成功し下の画面が表示されたらpayara serverのインストールと初期設定は終了です。
image.png

Gradle インストール

最新版をダウンロードします。
https://gradle.org/releases/
リンク先画面の下部にある、v6.2.2の binary-only のリンクをクリックし、zipファイルをダウンロードします。
image.png

Cドライブ直下にgradleフォルダを作成します。
ダウンロードしたファイルを解凍し、解凍フォルダ内のgradle-6.2.2フォルダをgradleフォルダ内に配置します。配置後の c:\gradle\gradle-6.2.2フォルダの中身は下の画面のようになります。
image.png

環境変数を設定します。
Windowsの設定にて「環境変数」と検索し、「システム環境変数を編集」を選択します。
image.png

環境変数 をクリックします。
image.png

システム環境変数の 新規 をクリックします。
image.png

下記のシステム環境変数を設定します。
下表の通り入力し、OK をクリックします。

変数名 変数値
GRADLE_HOME C:\gradle\gradle-6.2.2

image.png

システム環境変数のPathを追加します。
Pathを選択し、編集 をクリックします。
image.png

新規 をクリックし、「%GRADLE_HOME%\bin」と入力し、 OK をクリックします。
image.png

環境変数の編集画面を閉じた後にコマンドプロンプトを起動し、「gradle -version」を実行し下記の結果が表示されればインストール完了です。
image.png

Eclipse インストール・初期設定

こちらも最新版をインストールします。(Java の Full Editionが良いと思います)
http://mergedoc.osdn.jp/

ダウンロードしたzipファイルを解凍し、pleiadesフォルダをCドライブの直下に配置します。
※解凍は7-zipを使用して実施してください。

配置したら、c:\pleiades\eclipse\eclipse.exe をダブルクリックして Eclipse を起動します。

ワークスペースを選択し Eclipse が起動したら、ヘルプ > Eclipse マーケットプレース を選択します。
Eclipse マーケットプレース が起動したら、「payara tools」と入力し Enter キーを押し、検索結果から payara tools をインストールします。
image.png

次のダイアログが表示された場合は、 インストール をクリックします。
image.png

インストール完了後、Eclipseを再起動します。
再起動が完了したら、ウィンドウ > 設定 を開き、 サーバ > ランタイム環境 を選択し、開発サーバの設定を行います。
追加 をクリックします。
image.png

Payara を選択し、次へ をクリックします。

image.png

Payara Location に payara server のインストールフォルダを設定し、JavaロケーションにJDKのインストールフォルダを設定し、完了 をクリックします。その後、適用して閉じる をクリックし、設定ダイアログを閉じます。
image.png

サーバビューを開き、リンクをクリックします。
image.png

Payara > Payara をクリックし、次へ をクリックします。
image.png

パスワードを入力し、完了 をクリックします。
image.png

サーバービュー に Payara Server が追加されます。
image.png

以上で環境構築を終了します。
次章では、プロジェクトを作成します。

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