「Googleのサービスを超えるくらい賢い!?」
そんな話題が尽きない大注目な会話型AIのChatGPTですが、皆さまは触ってみましたか?
今回はChatGPTに加えて、Visual Studio Codeの拡張機能であるMarp for VS CodeというMarkdown形式のテキストからスライドを生成してくれるツールに、日ごろのスピーチの原稿とスライドの作成を手伝ってもらおうという試みです。
作業の流れ
作業の流れはこのような感じです。
全ての手順を合わせて、最短15分程度で作業を終えられると思います。
ChatGPTの機嫌と投げかける指示内容によって作業時間は前後します
ご覧の通り、テキストベースで行う作業には全てChatGPTを使用しています。
この点からもChatGPTの高い言語処理能力がうかがえます。
そして、「ChatGPTと・・・」と項目に書いているように、ChatGPTに全てまかせず一緒に資料を作っていくという点がポイントです。
ChatGPTとスピーチ原稿を考える
それでは早速ChatGPTとスピーチ原稿を考えていきます。
この記事を執筆したのが、ちょうどバレンタインの日でしたので、はじめにこのような指示をChatGPTに出してみました。
かなり手を抜いた指示ですが、もくろみ通りバレンタインに絡んだそれっぽいスピーチ原稿ができていますね。
この段階で生成された原稿の内容に気にならない点があれば、それを指摘した指示を出すと、ChatGPTが頑張って改善した原稿を再提示してくれます。
ChatGPTとMarkdown形式のスライドを作成する
次に、生成した原稿を元にMarkdown形式でスライドの元となるテキストを作成します。
このような指示を出してみると、Marp for VS Codeで処理しやすい形式でMarkdownテキストが生成されました。
「Marp」というツールの存在をしっかりと認識して、Markdownテキストを生成してくれています。
しかし、このままの状態では原稿をそのままスライドにしたような感じで、資料としてあまり見栄えが良くありません。
そこで下記のような追加の指示を順番に行い、スライドの修正を行いました。
- 指示:スライド向けには文章が長すぎる気がします
- 指示:見出しをもう少し工夫してください
- 指示:それぞれのスライドのつながりが弱いように感じます
- 指示:スライドの内容に一貫性がみられません
- 指示:文章表現をもう少しシックにしてください
上記修正の結果、最終的にMarkdownテキストはこのようになりました。
まだ「オンラインでの運動や健康管理の普及」という文言などが謎ですが、今回はテストケースなのでここまでの修正でよしとします。
ChatGPTとスライドをもとに原稿を再考する
ここまでで、原稿とスライドの元となるMarkdownテキストがある程度完成しました。
しかし、先程の手順でスライド内容の修正を繰り返したために、原稿とスライドに内容のずれが生じてしまっています。
そこで最後の仕上げとして、このような指示を出すことで原稿とスライドの内容を同期させ、スピーチしやすい原稿に仕上げます。
スライドの構成にあわせて、原稿の内容がきれいに整理されました。
すこし文章表現がおかしい部分もありますが、簡単なスピーチ用途ですので、ここまで用意してくれれば十分です。
ここまでのチャットログを振り返ってみると、ChatGPTの健気な頑張りに感動を覚えます。
Marp for VS CodeでスライドをPDF形式でエクスポートする
いよいよ作業も大詰めとなり、ここからはChatGPTからMarp for VS Codeにバトンタッチです。
ここでの作業内容を簡単に書くと、ChatGPTで生成したMarkdownテキストを、Marp for VS CodeをインストールしたVisual Studio Codeにコピペして、そのままPDFでエクスポートするといった手順なのですが、
Marp for VS Codeについて、すでに分かりやすい解説を書いてくれている方がいらっしゃいましたので、詳しくはこちらのQiita記事をご参照ください。
そんなこんなでMarp for VS Codeにて、PDF形式でのエクスポートを行うとこのようなスライドが完成します。
デフォルト設定のスタイルでも、気持ち程度のデザインはしてくれています。
これだけのスライドと原稿があれば、スピーチを容易に乗り切れるでしょう。
まとめ
今回の記事では、ChatGPTとMarp for VS Codeを活用したスピーチ原稿とスライドの生成を試してみました。
この記事を執筆していくなかで、ChatGPTの一番の良いところは人と対話して回答を改善できるところではないかなと思いました。
Google検索のように、一度きりの指示での回答結果を重視するのではなく、「最終的にこうしたいから先にこのやりとりをしておく」といった考え方が新鮮でとても面白い体験でした。
今回の事例はあくまで一例ですので、皆さん一人ひとりにあったChatGPTの使い方を見つけてみてはいかがでしょうか。
もしかすると、ChatGPTに相談すれば、その使い方すら提案してくれるかもしれませんよ...