強いチームはオフィスを捨てる-37シグナルズが考える「働き方革命」-
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リモートワークの時代がやってきた
会社にいると、MTGが細切れにあったり集中したいときに人に話かけられたりして集中できない。あなたが本当に集中して仕事がしたいとき、どこに行くだろうか、考えて欲しい。答えは昼間のオフィス以外のどこかにあるはずだ。
通勤が身体に悪いことは科学的にも明らかになっている。通勤時間の長い人は太りやすく、ストレスが多く、ゆううつな気分になりやすい。通勤時間の短い人でさえ、やはり通勤をシない人よりも幸福度が下がっている。
リモートワークするための技術インフラが整ってきた。WebExでスクリーン共有、ベースキャンプで進捗管理、チャットで会話、どロボでファイル変更共有。
リモートワークで伴う大きな変化は
時間がフレキシブルになる
こと。朝型の人も夜型の人もいちばん効率のいい時間に働ける。37シグナルズでは、平均労働時間を週に40時間と決めている。配分は自由。集中力が最も高まるゾーン
に入れない時はリフレッシュしてから仕事に取りかかれば良い。人によっては、夜から働き、朝のMTGで進捗を確認してから帰ったりする。僕らは便利さと娯楽のために、広い土地や新鮮な空気を犠牲にしたのだ。
最近では技術の進歩のおかげで田舎に住むことのデメリットはほとんどなくなってきている。これからは好きな事をやれる環境で仕事を趣味を両立する時代だ。場所と時間を自由に選べることが本当の贅沢になる。一度経験したら、最上階のオフィスや豪華な社食なんかにこれっぽっちの魅力も感じないはずだ。
場所の魔法がすごい仕事をうむ → ただの迷信。すぐれた才能の持ち主は世界中にいるし、みんながシリコンバレーやハリウッドに移住したいわけじゃない。
リモートワークの目的
はみんながいちばんやりやすいやり方で働くこと。「こうしなければならない」という決まりはない。欠点1
:仲間と顔をあわせる機会がなくなる。やはり顔を合わせて議論したほうがいい場面はある。欠点2
:仕事モードの切替が難しい。家庭の人が悪気なく邪魔してくるかもしれない。そして、自分で自分を駆り立てなくてはならず、納期に遅れがちになる。100%いいことづくめなことなどない。大事なのは、
いいところを楽しみつつ、悪いところのダメージを減らす
こと。
リモートワークの誤解を解く
机を囲んだ会議でいいアイデアが浮かぶ「場」の魔法があるのは事実。会議の数を減らして、その価値を高めよう。それまでのあいだはいろいろなツールでしのげばいい。(WebEX)
あなたが上司なら、信頼できない部下を雇わないほうがいい。あなたが部下なら、信頼してくれない上司ならのもとで働かない方がいい。
誘惑にまけないためにはおもしろい仕事をすること。誘惑に負けそうになっているなら、仕事の内容を見なおしてみよう。何かしら欠陥が見つかるはずだ。タスクが明確でなかったり、単純作業ばかりだったり、プロジェクト自体に意味が感じられなかったり。
正当な理由なく公平にこだわっていたらみんなが損をするだけだ。
リモートワークには多少の不便はあるし、割を食う人もいるだろう。あらゆる人のあらゆる望みを叶えることは不可能だが、より多くの人により快適な暮らしを提供することは可能だと思っている。
数時間待てる内容の質問なら、メールで投げておく。数分以内に返事が欲しいなら、チャット。一分一秒を争う緊急事態なら、電話をかけて作業を中断させればいい。このルールをチームに徹底する。(すぐに返事がほしい病)
最初は週に1回、慣れてきたら2,3と増やしていけばよい。失敗したら、戻ればいい。
リモートのコラボレーション術
リモートワークを成功させるコツ:
共通のコアタイムを決めること
。僕らの経験上、毎日4時間は同じ時間に働いた方がいい。そうすればコミュニケーションもうまくいくし、チームの一体感がでてくるからだ。誤解:
相手の作業内容が見えない
→ 画面共有で解決できる。クイックタイムを使おう情報を閉じ込めてはいけない。必要な資料や情報をいつでもみんなの手の届くところに置いておく。
進み具合を共有する。進捗をみんなと共有することは仕事をしようというモチベーションをうむ。
少なくとも3ヶ月やってから評価する。
オフィス依存をやめることが、業務をとめないための大きな強みになる。
5人で1時間のMTGをしたら、5時間のMTGと同じなのだ。やりすぎはよくない。記録を残さない会議があると時間を消費している事実が見えにくい。リモートワークのMTGは記録に残るので、どのくらい頻繁なのかを意識できる。
リモートワークの落とし穴
孤独は人を狂わす。家で1人の場合はカフェやコワーキングスペースなど、意識的に外に出た方がいい。
自由は屈従である。働き過ぎに注意する。
スウェットの快適さは人間工学の極み。他人を気にしなくて良いのだから、好きなだけ部屋着でくつろげばいい。
全員もしくは大部分が取り組むことが大切。みんなで試すと良い面と悪い面が見えてくる。
刺のあるコメント、逆切れの反応などの小さな行動をひとつひとつ注意していく。社員お互いが指摘しあえるようになるようになれば効果的だ。
リモート時代の人材採用
省略
リモート時代のマネジメント
プロジェクト完了のとき、達成感を味わうためにあったり、締め切りが迫っているときは仲間と一緒に集まってやるといい。
リモートワーカーとオフィスワーカーに格差を設けてはいけない。MTGに声が聞こえないことやオフィスのどこかでいつの間にか議論が進んでいること。
リモートワークの格差をなくすための原則はいたってシンプル。
高性能な通信機器を使い、全員の声をクリアにする。画面共有ツールでどこでも同じ画面を見られるようにする。議論はなるべくチャットやメールで行い、知らないうちに意思決定されているのを防ぐ。相手の立場にたってものを考えること。
会うことの重要性がわかるようになる
リモートワーカーの仕事スタイル
一日のルールを決める。服装を着替える。作業を、話すとき、集中する時、リラックスするときなどに区切る。部屋を分ける。その他、自分でルールを決めるといい。
週の半分をリモートワークしたり1日の半分をリモートワークしたり、フレキシブルにやる。
コンピュータを着替える。
頭脳労働者のモチベーションを引き出す唯一の方法は、楽しい仕事を、楽しい仲間とやらせることだ。それ以外に近道はない。
決まったことの繰り返しは、クリエイティビティを弱らせる。リモートワーク=家をオフィスにすることではない。いろんな環境に触れてみよう。
ツールボックス
ベースキャンプ(プロジェクト管理)
WebEx(オンラインミーティング)
Skype
インスタントメッセージ
キャンプファイア
ハングアウト
Dropbox
Goole Drive