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NICE DCV の Windows AMI を使って、リモートアクセスしてみた

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はじめに

NICE DCV は、さまざまなネットワーク条件で利用できる高性能なリモートアクセスプロトコルです。グラフィックスを多用する用途でもスムーズな表示を提供する特徴があります。例えば、EC2 上で NICE DCV サーバーを構築し、そのサーバー上で動画編集や HPC などで利用できます。

EC2 上で NICE DCV は追加料金が不要で利用できます。EC2 以外の場合はライセンスの購入が必要です。

EC2 で NICE DCV としてアクセスする方法が不明だったので、検証をしてみましょう。

NICE DCV サーバーを作成

NICE DCV は、独自にインストールすることもできますが、AMI として提供されているのでこれを利用するのが楽です。EC2 の構築画面で、Browse more AMIs を選択します。

image-20230606230755850.png

NICE DCV で検索すると色々出てきます。NICE DCV for Windows を選択します。

image-20230606230906727.png

Instance Type を選択して、Continue を押します。なお、MarletPlace であっても、NICE DCV の Software 部分は $0 で利用できます。

image-20230606230937343.png

名前やネットワークを指定して、Launch をおします。

image-20230606231016919.png

Security Group の指定

image-20230606232800241.png

Windows の NICE DCV Client をインストール

アクセス元の端末で、NICE DCV Client をインストールします。インストーラーは次の URL でダウンロードできます。

image-20230606233037176.png

NICE DCV でアクセス

インストール後に、「NICE DCV Client 」を起動します。

image-20230606233225405.png

EC2 Instance の Public IP を指定して、Connect を押します。

image-20230606233328028.png

Trust and Connect を押します。

image-20230606233419531.png

Windows のローカルの Administrator と、Password を入れて Login を押します。

image-20230606233826162.png

接続できました。普通に Windows のデスクトップ画面が開けます。

image-20230606234248995.png

Tips1 : ドメインユーザーで接続

上記の手順は、Windows Server のローカル Administrator を使ったアクセスでした。一方、Active Directory を導入している環境では、ドメインユーザーでアクセスがしたいです。ドメインユーザーを使ったアクセスを試してみましょう。

まず、ドメインは参加してなかったため、参加をします。

image-20230606235613018.png

次に、NICE DCV サーバー上のセッションを設定変更する必要があります。コマンドプロンプト上で次のコマンドを実行し、現在立ち上がっているセッションを確認します。

"C:\Program Files\NICE\DCV\Server\bin\dcv.exe" list-sessions

実行例

  • Administrator ユーザーを対象に、console セッションが立ち上がっています。
C:\Users\Administrator>"C:\Program Files\NICE\DCV\Server\bin\dcv.exe" list-sessions
Session: 'console' (owner:Administrator type:console)

console セッションは、同時に 1 つしか利用できないため、現在立ち上がっているセッションを終了します。NICE DCV としてアクセスいている Administrator は、このタイミングで接続できなくなります。(代わりにリモートデスクトップなどでアクセスしましょう)

"C:\Program Files\NICE\DCV\Server\bin\dcv.exe” close-session console

ドメインユーザー cloud.sugi.local\Admin を指定して、セッションを起動します。

"C:\Program Files\NICE\DCV\Server\bin\dcv.exe" create-session^
    --owner cloud.sugi.local\Admin^
    --name admin-session^
    console

起動されたか確認します。

"C:\Program Files\NICE\DCV\Server\bin\dcv.exe" list-sessions

以下のように、cloud.sugi.local\Admin が Owner として起動されました。

C:\Users\Administrator>"C:\Program Files\NICE\DCV\Server\bin\dcv.exe" list-sessions
Session: 'console' (owner:cloud.sugi.local\Admin type:console name:admin-session)

準備が出来たので、ドメインユーザーからアクセスしてみましょう。

image-20230607000249565.png

アクセスできました!

image-20230607164537714.png

Tips2 : Windows 上で複数セッションを作成できない

Windows Server に NICE DCV を使ってアクセスするときに、同時に 1 セッションまで利用できます。次の Document に記載があります。

image-20230607161927063.png

2 つ Session を起動するとどうなるか見てみましょう。list-sessions コマンドで、既に 1 個の Session が起動されていることがわかります。

C:\Users\Administrator>"C:\Program Files\NICE\DCV\Server\bin\dcv.exe" list-sessions
Session: 'console' (owner:cloud.sugi.local\Admin type:console name:admin-session)

create-session で 2 個目を作成してみます。

"C:\Program Files\NICE\DCV\Server\bin\dcv.exe" create-session^
    --owner Administrator^
    --name admin-session2^
    console2

想定通りエラーになりました。

Could not create session. The maximum number of sessions has been reached

検証を通じてわかったこと

  • NICE DCV の AMI は、MarketPlace を通じて提供されている。MarketPlace 経由でも、NICE DCV 自体のソフトウェアは追加課金無しで利用が可能。通常の EC2 インスタンスと同じ料金で提供がされている。
  • NICE DCV サーバーへリモートアクセスするときの認証は、デフォルトでローカル Administrator となりドメインユーザーは利用できない。設定変更を加えることで、ドメインのユーザーでもアクセスが可能。
  • NICE DCV で Windows サーバーにリモートアクセスする場合は、同時に 1 個の Session しか作成できない。同時に 2 人以上のユーザーが、異なる画面でアクセスすることはできない
  • Administrator 用の Session を削除して、別のユーザー用の Session を作成することで、異なるユーザーを使ってアクセスが可能
    • Systems Manager の Run Command と連携して、ユーザーの切り替えを自動的にすることは出来そう
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