1.はじめに
「スマホに新たな選択肢を」
2021年11月8日のバルミューダのTwitter上で以下のような投稿がされました。
バルミューダがスマートフォンの新しい選択肢をお届けします。
— BALMUDA (バルミューダ) (@balmuda) November 8, 2021
また2021年11月19日の日経クロストレンドの記事の中で、
バルミューダの寺尾玄社長は、「今の世の中のスマホは、iPhone含めて画一的すぎる。
選択の自由がスマホの世界にはないのではと長年感じていた」
と語る。
との記述があります。この記事を読んで、そういえば検索エンジンも画一的なシステムでは?
とふと思い、調べてみることにしました。
調べてみると、検索エンジンシステムは画一的、というよりGoogle一強。
Statcounter GlobalStatsのサイトに日本に限定した検索エンジンのマーケットシェアを調べることができます。(URLはこちら)
75%近くがgoogleがシェアを占めていることがわかります。
(ちなみに世界シェアで見るとGoogleのシェアは90%を超え、更に一強色が強くなる)。
2.今回取り上げる検索エンジンの特徴
そんな状況下で、Forbes Japanの「グーグルの一極支配と戦う検索エンジン「you.com」の挑戦」という記事や、
[20 Great Search Engines You Can Use Instead of Googleの記事] (https://www.searchenginejournal.com/alternative-search-engines/271409/#close)を読み、新しい検索エンジンが登場していることを知りました。
今回、独断と偏見で4つの検索エンジンをとり上げることにしました。
なお、検索クエリは「beatles」とした検索結果のスクリーンショットを取った結果を表示しています(個人的興味より)。
4つをとり上げた根拠として、以下3点に注目しました。
- プライバシーへの配慮
- UIが特徴的
-
環境への配慮
一つずつ、主観で◎、〇、△、×を付与しながら以下に紹介します。
2.1 You.com
プライバシーへの配慮:◎
UIが特徴的:◎
環境への配慮:×
11月9日にパブリックベータ版を公開You.com。この検索エンジンは以下のような特徴があります。
- 広告を表示しない(検索したデータを広告主に販売することはしない)
- コンテンツ(web結果、wiki、音楽、動画など)毎に検索結果が表示され、サイトのサマライズも表示される
このUIは、カテゴリ(ミステリー、アクションなど)毎にコンテンツが横に並ぶブラウザ上のNetflixに似ていると感じました。ユーザー登録をすれば、どのコンテンツを上位に表示するかなどカスタマイズが出来そうだが、そこまでカスタマイズがしたいユーザーはどの程度いるのかやや疑問。
2.2 DuckDuckGo
プライバシーへの配慮:◎
UIが特徴的:△
環境への配慮:×
プライバシーへの配慮を重視した検索エンジン。トラッカーブロック、高度な暗号化機能を用いて、お客様の個人情報を守ることを宣言しています。
2.3 Ecosia
プライバシーへの配慮:◎
UIが特徴的:△
環境への配慮:〇
2009年のBBC Newsによれば、
米国の物理学者AlexWissner-Grossは、デスクトップコンピューターでの一般的なGoogle検索で
約7gのCO2が発生すると主張しています。
(目安:電気ケトルを沸騰させると14gのCO2が発生する(らしい))
との記述があります。同記事の中でGoogleは約7gではなく「0.2gのCO2に相当」と反論しています。いずれにせよ検索実行時にデータセンターが稼働し、多少なりCO2が発生しているようです。
Ecosiaは検索によって得た収益を木を植えることに用います、と宣言しています(一人、約45回検索を行うと1本植樹されるようです)。
検索エンジンの右上側に検索回数(木の本数)が表示され、自分が何回検索を利用したかがわかります。
なお、プライバシーにも配慮(1週間以内にすべての検索を匿名化、お客様のデータや検索内容を広告会社に販売しない、暗号化など)していることが記述されています。
UIについては目立った特徴が感じられませんでした。
2.4 Ekoru
プライバシーへの配慮:△
UIが特徴的:?
環境への配慮:◎
今回紹介の中で最も環境への配慮していると思われる検索エンジン。
検索画面に以下のようなメッセージが表示されます。サーバー稼働に水力発電を用いていることなどが記述されています。
ですが残念なことに検索を実行すると、以下のように検索結果が表示されませんでした(2021/11/27現在)。
今後検索結果が表示された時に改めてUIがどうなのかを確認したいです。
所感
検索することが日常で、googleを用いることに何の疑問も持っていませんでした(検索時にCO2が発生するなど、想像していませんでした)。
調べてみると個性的な検索エンジンが登場していることを知りました。
今回のこの記事を通じて、どのような検索エンジンが自分に合っているのかを考える一助になれば嬉しいです。
参考文献
-
[20 Great Search Engines You Can Use Instead of Google] (https://www.searchenginejournal.com/alternative-search-engines/271409/#close)