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Think 2019 参加レポート:将来の動向、AI の判断妥当性関連

Last updated at Posted at 2019-04-05

はじめに

2月12日から15日まで参加してきた IBM のイベント、Think 2019 についてのアウトプットシリーズ3種類目です。
この記事では、下記の2つの分野についてレポートします。

  • 将来の動向
  • AI の判断妥当性

参加したセッションからピックアップ

日時、タイトルの順に記載します。それぞれ該当分野を記載しますが、分野は私が勝手に分類したものです。

2/13 08:30 The Culture Shock: Is Your Business Ready for AI?

分野:将来の動向。対談形式のためスライドはありません。

日時を変えて3回同じタイトルで開催されたセッションです。そのうちの13日朝一番の回に参加しました。
Think 2019 開催前の 2018/12/11 付けのFive IBM Watson sessions to add to your Think 2019 schedule で宣伝していたりしたので、IBM 的に集客に力を入れていたセッションの一つと思われます。

13_0830_taidan_in_culture_shock.jpg

写真の一番左手から順に、下記の4名による対談です。一番右手の Rachel M. Liddell さんが、ほかの3名に質問を振ったりしていたので司会進行役と思われます。

  • Michelle Boockoff-Bajdek, CMO, IBM Watson
  • Ritika Gunnar , VP, Data & AI Expert Services & Learning at IBM
  • Katherine Gorman, Collective Next, Talking Machines
  • Rachel M. Liddell, Product Management at IBM Watson

対談形式ということで話の内容を追いかけるのも大変でしたが、consumer experience(顧客体験), data first , diversity , diver skill set というキーワードが繰り返されていました。今後の方向性として重視しているキーワードと思われます。diver skill set に関連して Ritika Gunnar さんが教育分野への投資を行う予定、というニュアンスのことを話していました。

幸いなことに Welcome to Think 2019!でこのセッションの内容のサマリーが掲載されていました。訳して掲載しておきます。

  • 私たちはまさに AI による現代の産業革命の時代にいます(感嘆文と解釈して訳)
  • AI を運用する際に企業が直面しているスキルギャップ
  • 特定の AI イニシアチブが失敗または成功する理由
  • AI を最大限に活用するには、企業がカルチャーシフトビジネスを経験する必要あり

2/13 17:30 The Future of AI at the MIT-IBM Watson AI Lab

分野:将来の動向。スライド非公開。

IBM 社、MIT-IBM Watson AI Lab、David Cox 氏によるセッションです。
MIT-IBM Watson AI Lab については、2017/09/07 にプレスリリースがあり、日本語にも訳されていました。
IBMとMIT、人工知能の共同研究を推進するためにMIT–IBM Watson AIラボを新設

David Cox 氏によると、フルタイム換算でだいたい MIT から60名、IBM から40名の合計100名で50件のプロジェクトを研究しているのだそうです。
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例えば、下記のような課題を研究しているそうです。

  • Explainability(なぜ、そのように判断したのかを説明できるようにすること。説明可能性)
  • Security(セキュリティ)
    • 画像を改ざんされた場合にも正しく認識できるか
    • あり得る事象とありえない事象を区別できるか
  • Learn more from Small data(少量のデータから多くのことを学ぶこと)
    • 教師無し学習の効率化
    • 文章のキーワード認識
  • Ethics(倫理的な観点)
  • Infrastructure(物理的インフラ)

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この後さらに詳しく、AI の判断結果の妥当性についての研究、セキュリティーについての研究、今後数年間の間に起きることかもしれないこと、を詳しく説明していただきました。

2/13 11:30 IBM Watson OpenScale 101 Q&A

分野:AI の判断妥当性。スライド非公開。

IBM、Offering Manager - Watson Deep Learning、Anthony Stevens 氏によるセッションです。
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Watson OpenScale のページを見ると、「AI に信頼性と透明性をもたらし、判定結果を説明し、バイアスを自動的に排除します」と書かれています。

Anthony Stevens 氏が最初のほうで説明していたスライドを見て話を聞いていると、データ分析フェーズや開発フェーズで使われるものではなく、本番環境でユーザーおよびオペレーターが関与する場面で使われるもののようですね。下のスライドでは、一番右の枠内に OpenScale の名前があります。

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Think 2019 に参加する前は、私は Watson OpenScale の必要性がわかりませんでした。このセッションを聞いてよく理解できました。
次に紹介するセッションでも例として出されていたのですが、住宅ローンを借りるときに審査があります。そのときもし AI の判断結果にアングロサクソン、ヒスパニック、インディアンなどの人種・民族による偏りや、性別、年齢などによる偏りがあったらユーザーは納得できるでしょうか。
AI の判断結果に何がどのように影響したのかできる限り説明できるようするだけではなく、「あなたはあと何をどのくらい努力したら」ローンの審査に通るようになるのか説明できるような機能にしよう、という取り組みに感じいりました。

2/14 09:30 The Importance of an AI Checkup

分野:AI の判断妥当性。スライド非公開。
IBM、Offering Manager - AI OpenScale、Anshu Jain 氏によるセッション。

英語のヒアリング能力よりも、ベイズ統計など、統計学の知識があるほうが内容を理解できるセッション。このセッションの始まりの時にも住宅ローンを借りるときの審査を引き合いに出して Watson OpenScale の必要性を説明していました。

Watson OpenScale による検出結果が「どのように出されたのか」理屈を知りたい人向けですね。かなり歯ごたえのある内容でした。
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おまけ

2/12 15:30 Think 2019 Chairman's Address: Building Cognitive Enterprises
分野:将来の動向。動画 Replay あり

IBM の Ginni Rometty 社長によるセッション。
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すでにいろいろな方がレポートされています。例えばマイナビニュースで岩井さん
ですので、私からは、GEICO の Greg Kalinsky 氏の次に登壇した、Hyundai Card の Ted Chung 氏の話のなかで気づいたことを一点だけ書きます。
韓国の若い人の傾向として、電話での問い合わせを嫌がり、画面入力を好む、のだそうです。実は私も同じような話を日本国内でとある訪問先で若手ユーザーの傾向として聞いたことがあります。これは世界的な傾向なんでしょうか?どうなんでしょう?
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私は Hyundai Card の Ted Chung 氏の話が終わったところで、別のセッションに参加するためセッション会場を後にしました。そのあとにクラウド第2章の話があったようです。

まとめ

次回でブロックチェーン、IoT などのセッションをレポートして最後にしたいと思います。

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