現在の翻訳状況について
Babel プロジェクトでは、Eclipse 2018-12 由来の英語プロパティー・データの取り込みが今年の1月7日に始まり、現在 Eclipse 4.10、Datatools 1.14.102、Webtools 3.12 の3種類が取り込まれています。このうち、Eclipse 4.10 に対して最近 2週間集中して翻訳作業を行いました。
Babel プロジェクトのページ の右上に、Translation Progress および Top Translators という一覧があり、最近一年間のデータの追加・更新を合わせた数が掲載されます。Translation Progress には、英語プロパティー・データを取り込んだ際に、過去の Version のデータから同期したデータの件数も含まれるので、約17万件という数値になります。実際に誰かが投稿した件数は、Top Translators を見ていただくと良いです。最近一年間の上位 20 名が表示されます。日本語関係では私 (Satoru Yoshida) および kuroneko さんの 2人が表示されます。ちなみに一位は Babel Syncup ですが、これは英語プロパティー・データを Babel プロジェクトへ取り込んだ後、過去の Version から翻訳データを同期してくる bot の名前です。
年明けは、確か私の数値は 3600 くらいだったような気がします。本日1月19日では 11293 になっているので、最近 2週間で約7700件以上増加しました。ただしこれには、日本語訳に追加のほかに、既存の訳に修正を加えた件数があり、なおかつ、過去の Version のプロパティー・データにも変更が及んだ件数が計上されます。一回の投稿当たり、過去のVersion も含めて6件のデータが変更されたと仮定し、なおかつ既存の訳の修正が5%くらいあったと仮定しますと、、新規の訳の正味件数としては 1200件くらいでしょうか。
言語パックをダウンロードした時に Eclipse 画面上で表示されるであろう翻訳率の数値としては、Eclipse 4.10 が最初は 89%台だったものを 93.0%まで引き上げました。最初になぜ89%あるかというと、これは Babel Syncup が過去の Version から翻訳データを同期したからです。同一の英文に対する翻訳が複数種類ある場合、一番最後に投稿されたものを同期します。
Nightly Build および Integration Build のダウンロードについて
Nightly Build は下記のようにしてダウンロードできます。
Babel プロジェクトのページの下部に、Download a language pack というリンクがあります。そのリンクをクリックして表示されたページの一番下の Other Downloads のところに、Developer and Nightly Builds というリンクがあります。
アメリカ東海岸の時刻で土曜日以外の毎日 朝2時に 2018-12 に対して Nightly Builds が開始されます。日本時間では、午後5時前後から開始され、ビルドにかかる時間が3時間以上あるので、午後9時前後にはダウンロードできるようになっているはずです。Eclipse, Datatools, Webtools の3種類はこの Nightly Build を使って日本語化してみることができます。
アメリカ東海岸の時刻で毎週土曜日朝6時には、Integration Build が行われます。2018-12, Photon, Oxygen の 3 種類が現在対象です。CDT, EASE, EGit, EMT, Graphiti, Mylyn, Packaging.MPC, Recommenders, TM, Tracecompass を日本語化するには、Photon 用の Build が完了するのを待って、2018-12 に適用してみることができます。 開始からおおよそ7時間以上はかかるかと思われます。日本時間だと日曜日朝9時ごろでしょうか。
もし Bpmn が必要なかたは、Oxygen 用の Build 完了を待って modeling.mdt.bpmn2 および soa.bpmn2-modeler を使用するとよいでしょう。開始からおおよそ10時間以上かかると思いますので、日本時間だと日曜日昼12時過ぎまで待つ必要はあるかもしれません。
Archived Downloads
Nightly Build にも Integration Build にも含まれていないものは、Archived Downloads のページで過去にリリースされたデータをさかのぼってみていく必要があります。
例えば、Birt, DLTK, Eclipse.Orion, PDT, Soa.Stardust, Subversive は、2017/12/31 リリースの R0.15.1 の Mars 用データの URL ( http://archive.eclipse.org/technology/babel/update-site/R0.15.1/mars ) を使う必要があります。
日本語化した画面例
一例として、Eclipse 2018-12 の pdt 6.2 をインストールしてみましたが、日本語化は下記の順番で実施できました。
- Eclipse および Webtools は、Nightly Builds を使用して実施
- EGit, EMT, Mylyn, Packaging.MPC, TM は、Integration Build から Photon 用の Build を使用して実施
- PDT および DLTK は、Archived Downloads から Mars 用データを使用して実施
JDT がありませんので、代わりに JSDT による編集画面、および メニューから実行>実行構成 を選択したときに表示されるダイアログを例として掲載します。
ちなみに Babel ページで最近出るようになったメッセージ
Firefox 64 で Babel ページにアクセスしていると、下記のようなメッセージが出ることがあるので、解決方法も記載しておきます。
ページの自動転送設定が正しくありません
このアドレスへのリクエストに対するサーバーの自動転送設定がループしています。
Cookie を無効化したり拒否していることにより、この問題が発生している可能性もあります。
まだ根本原因がわからないのですが、Firefox 画面右上の本立てみたいなアイコンから、履歴>最近の履歴を消去... を選択して、すべてのチェックボックスにチェックをつけ、期間についても「すべての履歴」を選択して消去するとしばらくの間は大丈夫です。
翻訳投稿ページ、最新の翻訳状況を確認するページ、build データをダウンロードするための URL を確認するページを行き来していると、時々上記のメッセージが表示されるため、履歴を消去する手間がやや面倒です。