フルパスで指定すると色々面倒ですよね
例えば、iRICのGELATOやNaysDw2のように、他のソルバーで計算した結果を読み込んで使用するソルバーでは、計算条件で結果を読み込むCGNSファイルのパスを指定する必要があります。
計算条件ダイアログのボタンを押して現れるダイアログからCGNSファイルを選択すると下図の用にCGNSファイルのフルパスが入力されます。
なので、例えば以下のようなフォルダ構造の時に、Project
フォルダをhoge
からhogehoge
に移動させるとCase1.cgn
のフルパスがC:\hoge\Project\FlowProject\Case1.cgn
からC:\hogehoge\Project\FlowProject\Case1.cgn
に変わってしまうので、計算条件でパスを指定し直さないと計算できません。
プロジェクト一式を他の人に送るときとかもいちいち指定し直してもらうのは不便ですよね。
c:
├─hoge
│ └─Project
│ ├─FlowProject
│ │ └─Case1.cgn \\GELATO_Projectで読み込みたい流れの計算結果
│ └─GELATO_Project
└─hogehoge
↓↓Projectフォルダを移動↓↓
c:
├─hoge
└─hogehoge
└─Project
├─FlowProject
│ └─Case1.cgn
└─GELATO_Project
実は相対パスでも指定できる
本題ですが、読み込む側のソルバーのプロジェクトを*.ipro
形式ではなく名前をつけてプロジェクトに保存...
でプロジェクトフォルダとして保存すれば、相対パスでCGNS等のファイルを指定することができます。(*.ipro
形式の場合フルパスのみです)
iRICではプロジェクトのフォルダがソルバー実行時のカレントディレクトリになるので、プロジェクトフォルダからの相対パスをしていすればよいです。
相対パスの指定例
例えば以下のようなフォルダ構造でCase1.cgn
を読み込みたい場合は..\FlowProject\Case1.cgn
とパスを指定してあげます。
.\
がカレントディレクトリ、..\
がカレントディレクトリの1つ上のディレクトリを意味します。
c:
├─hoge
│ └─Project
│ ├─FlowProject
│ │ └─Case1.cgn \\GELATO_Projectで読み込みたい流れの計算結果
│ └─GELATO_Project \\カレントディレクトリがここ
└─hogehoge
このように設定しておけばProject
フォルダごと場所を移しても、他人に渡しても読み込みたいファイルとプロジェクトの相対的な関係が変わらないのでいちいち指定し直す手間が省けます。