基盤地図情報数値標高モデルがインポートできない?
6月中旬ごろから、「iRICで地理情報をインポートできない」という方を見かけています。
かくいう私もそのうちの一人でした。
症状
インポートが出来なかった際の状況は以下のようになっていました。
- 範囲、ズームレベルを選択。
- ソースを「国土地理院 標高タイル(基盤地図情報数値標高モデル ○○)」を選択して
OK
をクリック。 - 「お待ちください」と表示され、オブジェクトブラウザーに「点群データ1」が追加される。
- プログレスバーが100%に達してダイアログが消えると、オブジェクトブラウザーの「点群データ1」が消えてプリプロセッサーウィンドウにも点群は表示されない。
原因
原因はデータソースの「国土地理院 標高タイル(基盤地図情報数値標高モデル ○○)」を取得する際に設定しているURLが『 http:// cyberjapandata.gsi.go.jp/xyz/○○/{z}/{x}/{y}.txt』となっているためと考えられます。
2023年6月15日に地理院地図サイト・地理院タイルへのhttpアクセスをhttpsにリダイレクトする設定が行われたらしく、時期的にもこの変更によってiRIC上でURLが http:// になっているとインポートできなくなったと思われます。
対処法
対処法としては http:// を https:// に修正することです。
ただし、iRICのバージョンが古いと https:// からのデータダウンロードが出来ない不具合があったのでiRICを最新の状態にアップデートしてから https:// に変更することをオススメします。
また、背景画像の国土地理院(○○)もURLが『 http:// cyberjapandata.gsi.go.jp/xyz/○○/{z}/{x}/{y}.png 』になっているかもしれないので一緒に設定しておきます。
2023年7月18日現在、背景地図はhttp:// でも読み込めていますが、念のためhttps:// に変更しておくことをオススメします。
iRICのアップデート
まずはiRICのアップデートを行い最新のバージョンにします。
やりかたはこちらの記事を参考にしてください。
データ取得URLの修正
iRICを最新のバージョンに出来たらデータ取得のURLの設定をhttps:// に修正します。
手順
iRICを起動します。計算するわけではないのでスタートページは閉じます。
スタートページを閉じたらツールバーのオプション
-->設定
から設定ウィンドウを開きます。
設定ウィンドウのweb標高データ
タブを開いてデフォルトに戻す
を押します。
同様に背景画像(インターネット)
タブを開いてデフォルトに戻す
を押し、OK
を押します。
以上です。
最新版のiRICではデフォルトの設定がhttps:// になっているので、国土地理院のデータは全てhttps:// に変更されていると思います。
デフォルトに戻す
を押すとユーザーが独自に設定していた設定もデフォルトに戻ってしまいます。(独自に追加していた項目も消えてしまいます。)
デフォルトに戻す
を使用したくない場合は国土地理院の提供しているデータを選択し、編集
からURLの設定画面を開きhttps:// に手動で更新してください。