はじめに
本記事は先日投稿した「iRICの格子生成アルゴリズム 2次元円弧形水路格子生成ツール(複断面対応版)"2d arc grid generator (Compound Channel)" について」の記事の中でも触れていた複断面を設定する際のバグについて修正および機能の追加をしたのでその紹介記事になります。
変更点
変更点は主に以下の3つです。
なお、これらの変更で以前まで作れていた格子が作成できなくなる等はないはずです。
バグの修正
2次元円弧形水路格子生成ツール(複断面対応版)"2d arc grid generator (Compound Channel)" のver 1.0.0では、格子生成条件で断面形状
グループの複断面
の項目をなし
に設定していても、GUI上ではグレーアウトされ編集出来ない右岸高水敷幅
と高水敷の高さ
というパラメータの数値が使用されてしまい以下のようなバグがありました。
-
断面形状
で平坦
を選択した場合、右岸側に高水敷が作成され、左岸端の格子点にも高水敷の高さが設定されてしまう。 -
断面形状
で平坦
以外を選択した場合、水路の左右岸両端の格子点の標高に高水敷の高さ
に入力されている値が加算される。
ver 1.0.22090201では、複断面
の項目をなし
に設定した場合はそれらの数値が反映されないように修正しました。
入力するパラメータの変更
ver 1.0.0の時は左右岸の高水敷幅、および低水路幅を設定する際に入力するパラメータは右岸高水敷幅
と低水路幅
の2つになっており、左岸側高水敷幅は水路形状
グループの水路幅
-(右岸高水敷幅
+低水路幅
)で算出されていました。(詳しくはこちら)
ver 1.0.22090201では、入力するパラメータを右岸高水敷幅
と左岸高水敷幅
に変更し、より感覚的に高水敷幅を設定できるように変更しました。
左右岸で異なる高水敷高を設定可能に
ver 1.0.0の時は左右岸の高水敷の高さについて、左右岸に同じ値を与えていました。
ver 1.0.22090201では、左右岸にそれぞれ別の高さを設定できるように変更しました。