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簡単なゲームを作りながらPythonを学ぶ

Last updated at Posted at 2019-04-08

はじめに

独学プログラマーという本を参考にしながらPythonについて少し学びました。

Rubyについては学習済みで、Pythonの文法に慣れるために本に記載されているゲームのコードを改良したりしました。
その際に学んだことを記事にしようと思います。

ゲームルール

この本にのっているハングマンというゲームのルールを説明します。

  1. プレイヤー1がプログラム上で単語を決めて、単語の文字の数だけ、アンダースコア(_)を引きます。
  2. プレイヤー2に単語を予想させて、1回に1文字ずつ回答させていきます。
  3. プレイヤー2が回答した文字が隠してある単語に含まれていたら、プレイヤー1が書いておいた下線のその文字があるべきところに、文字が表示されます。1つの単語に同じ文字が2つ以上含まれている場合は、回答1回につき1文字だけ表示されます。プレイヤー2の回答が間違っていた場合、用意してある絵の一部が現れます(上の方から)。
  4. 用意されている絵(吊られた人の絵)が完成する前に、プレイヤー2が隠された単語の文字を全て当てられたら、プレイヤー2の勝ちです。逆に、絵が完成した場合は負けです。

元々のソースコードはこちら
hangman.py
def hangman(word):
    wrong = 0
    stages = ["",
              "_______      ",
              "|            ",
              "|      |     ",
              "|      0     ",
              "|     /|\    ",
              "|     / \    ",
              "|            "
              ]
    rletters = list(word)
    board = ["_"] * len(word)
    win = False
    print("ハングマンへようこそ!")
    while wrong < len(stages) - 1:
        print("\n")
        msg = "1文字を予想してね! "
        char = input(msg)
        if char in rletters:
            cind = rletters.index(char)
            board[cind] = char
            rletters[cind] = '$'
        else:
            wrong += 1
        print(" ".join(board))
        e = wrong + 1
        print("\n".join(stages[0:e]))
        if "_" not in board:
            print("あなたの勝ち!")
            print(" ".join(board))
            win = True
            break
    if not win:
        print("\n".join(stages[0:wrong+1]))
        print("あなたの負け!正解は {}.".format(word))

hangman("cat")

ターミナル上で、`python hangman.py`と入力し、実行すると
スクリーンショット 2019-04-06 18.01.03.png スクリーンショット 2019-04-06 18.01.16.png

という流れになりますが、これだと毎回プログラム上で単語を決めてから実行となるので
ターミナル上でプレイヤー1が単語を決めることができるようにしてみます。

コードを改良してみる

まず、プレイヤー1がターミナル上で単語を決める際に、ターミナル上で入力した内容をわからないようにするためにgetpassというモジュールを使ってみます。
getpassモジュールのgetpass()関数を使うと、入力した内容が表示されなくなります。

ではコードを編集してみましょう。

hangman.py
import getpass  #getpassモジュールを読み込むために記述
import re       #reモジュールを読み込むことで正規表現が使えるようになります

## 以下省略

    if not win:
        print("\n".join(stages[0:wrong+1]))
        print("あなたの負け!正解は {}.".format(word))

## ↓ここから追記↓

while True:
    player1 = "player1: 英単語を入力してね!(3文字以上6文字以内)"
    question = getpass.getpass(player1)
    if not re.match('^[a-z]+$', question):
        print("英字で入力してね")
    else:
        if len(question) >= 3 and len(question) <= 6:
            break
        else:
            print("3文字以上6文字以内だよ!")

hangman(question) #引数をプレイヤー1が入力した値にする。

プレイヤー1が決める英単語が長すぎたら当てるのが難しく、短すぎたらすぐ当たって面白くないので とりあえず3文字以上6文字以内に制限してみました。この辺は個人のお好みで変えてください。

コードの説明としては、while True:で、if文の条件(プレイヤー1が3文字以上、6文字以内の文字を入力)を満たすまでループするようにしています。
そして、len関数を使用して文字列の長さを取得しています。
記述方法は、len(オブジェクト)となります。

また、英字かどうかの判定をif not re.match('^[a-z]+$', question):で行なっています。
詳しい正規表現の使い方に関してはこちらを参考にしてください。
英字かどうかの判定についての詳しい記事はこちら

あとは、プレイヤー1が入力した内容( question )を引数として渡してゲーム開始となります。

次に、プレイヤー2が入力する部分を編集しましょう。

hangman.py
##   ↓↓↓      ここの部分を編集        ↓↓↓

    while wrong < len(stages) - 1:
        print("\n")
        msg = "1文字を予想してね! "
        char = input(msg)
        if char in rletters:
            cind = rletters.index(char)
            board[cind] = char
            rletters[cind] = '$'
        else:
            wrong += 1


##   ↓↓↓      以下のように書き換える        ↓↓↓

    while wrong < len(stages) - 1:
        while True:
            print("\n")
            msg = "player2: 1文字(英字小文字)を予想してね! "
            char = input(msg)
            if not re.match('^[a-z]+$', char):
                print("英字(小文字)で入力してね")
            else:
                if len(char) == 1:
                    break
                else:
                    print("1文字ずつだよ!")

プレイヤー1の時と同じ様に、while True:で、if文の条件(プレイヤー2が1文字の英単語を入力)を満たすまでループするようにしています。

変わったこととしては、今までは1文字以上入力していても次の動作を行なってしまっていたために、文字数制限をかけたのと、プレイヤー2が入力する際の、表示を変えたぐらいです。

これでプログラムを実行すると、プレイヤー1の入力した内容がプレイヤー2にわからない様になっています。

スクリーンショット 2019-04-08 14.16.07.png

これで、対戦型ゲームとして遊びやすい内容となりました。
他にもPythonで簡単に作れるお手軽なゲームはたくさんあり、楽しみながら学習できるので是非調べてみてください。
個人的には対戦型のゲームで、ヌメロンというゲームが面白いと感じたので、ヌメロンを作ることをお勧めします。

Pythonには便利なモジュールがたくさん用意されているので、積極的に活用していきましょう。

筆者は、まだエンジニアとして働いたことのないプログラミング学習歴2ヶ月程度の未経験エンジニアなので
まだまだコードに改善の余地があると思いますので、気づいた方はご指摘していただけると嬉しいです。
よろしくお願いします。

完成したコード(対戦型)

hangman.py
import getpass
import re

def hangman(word):
    wrong = 0
    stages = ["",
              "_______      ",
              "|            ",
              "|      |     ",
              "|      |     ",
              "|      |     ",
              "|      |     ",
              "|      |     ",
              "|      0     ",
              "|     /|\    ",
              "|     / \    ",
              "|            "
              ]
    rletters = list(word)
    board = ["_"] * len(word)
    win = False
    print("ハングマンへようこそ!")
    while wrong < len(stages) - 1:
        while True:
            print("\n")
            msg = "player2: 1文字(英字小文字)を予想してね! "
            char = input(msg)
            if not re.match('^[a-z]+$', char):
                print("英字(小文字)で入力してね")
            else:
                if len(char) == 1:
                    break
                else:
                    print("1文字ずつだよ!")
        if char in rletters:
            cind = rletters.index(char)
            board[cind] = char
            rletters[cind] = '$'
        else:
            wrong += 1
        print(" ".join(board))
        e = wrong + 1
        print("\n".join(stages[0:e]))
        if "_" not in board:
            print("あなたの勝ち!")
            print(" ".join(board))
            win = True
            break
    if not win:
        print("\n".join(stages[0:wrong+1]))
        print("あなたの負け!正解は {}.".format(word))

while True:
     player1 = "player1: 英単語を入力してね!(3文字以上6文字以内)"
     question = getpass.getpass(player1)
     if not re.match('^[a-z]+$', question):
         print("英字で入力してね")
     else:
         if len(question) >= 3 and len(question) <= 6:
             break
         else:
             print("3文字以上6文字以内だよ!")

hangman(question)

最後に

このゲームを対戦型ではなく、一人でも遊べる様にしたコードも作ったので、記載しておきます。
興味がある方は、見ていって下さい。

仕様

一人で遊べる様に、自動で単語が選択される様にする
まずは、辞書から3文字の単語を取り出す
取り出した単語の中からランダムで選択
自動で選択された単語をプレイヤーが当てる様にする

はじめに、hangmanのコードを書いているファイルにコードを追加すると、可読性が下がるので、
自動で単語を選択するコードは別ファイルに書きましょう。
choice.pyを作成します。

choice.py
import random  #Pythonでランダムな処理が必要な場合に活躍する標準モジュール

f = open ('/usr/share/dict/words','r')
lines = f.read().splitlines()
f.close()

input_words = []
for i in range(len(lines)):
    if len(lines[i]) == 3:
        input_words.append(lines[i].lower())

input_word = input_words[random.randint(0,len(input_words))]

[こちら](https://www.cyamax.com/entry/2017/02/04/111905)の記事を参考にして、辞書ファイルからランダムに単語を抽出する様にしました。

コードの説明としては、まずrandomモジュールを読み込み、randint関数が使える様にしています。

linuxには辞書ファイルがり、Macの場合、辞書ファイルは/usr/share/dict/wordsにある様です。
なので、open()を用いてファイルを開いています。open()f.close()はセットで覚えてください。
f.close()を使わない方法としてwithを用いた書き方もあるみたいなので、興味がある方は調べてみてください。

そして、単語の最後に改行が含まれるので.splitlines()を使用して改行文字(\n)で分割してリストとして返す様にしています。
その他、replaceで置換する方法もあります。

for文とif文を利用して、取り出した単語の中から、3文字の単語にだけ処理をする様にしています。
処理内容は、単語に大文字が含まれているものもあるので、文字列を大文字から小文字へ変換するメソッド.lower()を使用して、input_wordsに追加しています。

最後の行では、randint関数を用いて、0からinput_wordsの要素数の間でランダムな整数を選ぶ様にしています。
そのランダムで選ばれた整数を用いて、3文字の単語のみが格納されたinput_wordsから単語を取り出す様にしています。

あとは、hangman.pyを少し編集して完成です。

hangman.py
# import getpass を削除
# import re も削除
import choice  # この記述でchoice.pyの変数を使える様にする

# while True:
#     player1 = "player1: 英単語を入力してね!(3文字以上6文字以内)"
#     question = getpass.getpass(player1)
#     if not re.match('^[a-z]+$', question):
#         print("英字で入力してね")
#     else:
#         if len(question) >= 3 and len(question) <= 6:
#             break
#         else:
#             print("3文字以上6文字以内だよ!")

#   ↑↑↑     この部分を削除        ↑↑↑
#   ↓↓↓       ここから追記          ↓↓↓

question = choice.input_word
hangman(question)

`question`に、`choice.py`の`input_word`を代入しています。 これで、一人でも遊べる様になりました。

しかし、序盤に1文字当てれないとどんな単語か予想がしづらく、難易度が高めなので
何回か間違えたら1文字表示させてあげる様に親切設計にするといいかもしれません。

完成したコード(一人用)

hangman.py
import choice

def hangman(word):
    wrong = 0
    stages = ["",
              "_______      ",
              "|            ",
              "|      |     ",
              "|      |     ",
              "|      |     ",
              "|      |     ",
              "|      |     ",
              "|      0     ",
              "|     /|\    ",
              "|     / \    ",
              "|            "
              ]
    rletters = list(word)
    board = ["_"] * len(word)
    win = False
    print("ハングマンへようこそ!")
    while wrong < len(stages) - 1:
        while True:
            print("\n")
            msg = "player2: 1文字(英字小文字)を予想してね! "
            char = input(msg)
            if not re.match('^[a-z]+$', char):
                print("英字(小文字)で入力してね")
            else:
                if len(char) == 1:
                    break
                else:
                    print("1文字ずつだよ!")
        if char in rletters:
            cind = rletters.index(char)
            board[cind] = char
            rletters[cind] = '$'
        else:
            wrong += 1
        print(" ".join(board))
        e = wrong + 1
        print("\n".join(stages[0:e]))
        if "_" not in board:
            print("あなたの勝ち!")
            print(" ".join(board))
            win = True
            break
    if not win:
        print("\n".join(stages[0:wrong+1]))
        print("あなたの負け!正解は {}.".format(word))

question = choice.input_word
hangman(question)
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