みなさん、こんにちは。お元気ですか?
今年もadvent calendarの季節がやってきました。
去年はこんな感じ↓でvte.cxの使い方とか、技術的な話を中心に紹介したのですが、今年はポエムとかエモい話を中心に書いていきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。
といっても、vte.cxのユーザ登録は現時点で18人。このカレンダーに参加してくれる方はいそうにないし、去年手伝ってくれたtakeyamaも、開発者の一人であるteradaも今年は忙しくて書くことができません。
なので、頑張って私一人で書こうと思っているのですが、はっきりいって一人で25日分書ける気がしません。
多分、中途半端になってしまうと思いますので、あらかじめご容赦ください。m(_ _)m
ということで、今年の総括の話に移ります。
#今年はどんな年だったか
去年の年末にリリースしたvte.cxは、インターネットのユーザ登録こそ少なかったものの、弊社のビジネスには大きな貢献をもたらしてくれました。
弊社のビジネスは基本的に受託開発(請負)です。
そりゃ、将来的にはvte.cxの有料課金モデルだけで食っていけたらいいなとは思っていますが、そんなの夢の話です。
しかし、実は私たちはこれでビジネスをすると腹をくくっています。請負においても、vte.cx/reflexworksを採用しなければ受けないと決めています。
そこで、どうやって自分たちのサービスでビジネスするかですが、一番効率的な方法はドックフーディングだと思っています。つまり、自分たちのサービスを受託開発でも活用するのです。
そしてこの1年間、ドックフーディングをしてきた結果、以下の三つの価値を得ることができました。
- 本番システムでも実用に耐えるほどの品質を高められた。
- 利用者の視点で新たな課題を見つけられた。
- 自分たちの仮説が正しいと確信できた。
(´▽`@)σ
一つめと二つめはいわゆる「穴が空いたバケツ問題」に関係します。
品質が悪く使い勝手が悪ければ、ユーザを獲得したところで継続的には利用してくれないでしょう。ユーザの獲得よりも逃げられる方が多ければ獲得費用をドブに捨てるようなものです。
今年は実案件において何十人月もかけてテストすることができましたので、相当な品質強化につながったとは思います。でもまだまだ改善の余地があるので、今後も継続して品質向上に努めていかなければなりません。
#フロントエンドの開発の延長でサーバサイドも開発
そして、三つ目ですが、これはvte.cxのキャッチフレーズでもある「サーバサイドのAPIもフロントエンジニアが自由に作れるようなBaaS」によって、本格的な業務アプリケーションが作れるかという仮説の証明です。業務アプリケーションというのは、Web系のいわゆるSoE(Systems of Engagement)だけでなく、基幹システムのSoR(Systems of Record)の領域を含む話です。
サーバサイドの実装は大変です。サーバの導入・設定、テーブルの設計、O/Rマッピングの設計等々、やるべきことがたくさんあります。
これらをすべて簡略化してくれるBaaSによって業務アプリケーションをつくることができるかどうか。もしできれば大きな工数削減を期待できます。
これはサーバレスであるといいたいのですが、世の中でサーバレスアーキテクチャといえば、つまりLambdaであるということは百も承知しています。
これは、AWSが火を点けたバズワードです。
ちなみに、このムーブメントに乗っかろうとして、一所懸命アピールしているBaaSな人たちがいますが、思いっきり外している感はありますね。スルーされているのを見ると自分までなんだか切なくなってきます。
でも、敢えて言いたい。
真のサーバレスとはBaaSであると。
弊社には開発メンバーが私を含めて3名しかおりませんが、効率良く開発できたのも、生産性の高いvte.cxを利用したからこそだと確信しています。
強調したいのは、サーバサイドJavaScriptも含めてフロントエンジニアが慣れ親しんだ開発環境ですべて開発できるということです。
vte.cxでは、HTMLやCSS、JavaScriptといったクライアントのコードと一緒に、サーバのコード(JavaScript)も同時にDeployできます。実体は/serverフォルダにJavaScriptファイルがあるだけです。それを、gulpコマンドでデプロイするか、Githubに対してpushするとCircleCIが自動的にデプロイします。(詳しくは、CircleCIで楽チン開発を参照してください。)
つまり、フロントエンドの開発の延長でサーバサイドも開発できるということです。
RailsやPHPなどのサーバの言語は必要ありません。RDBさえもいりません。必要なのは、JavaScriptだけです!まさに、これこそがサーバレスです。
フロントエンドの開発はサーバサイドに比べて楽しいと個人的には思います。
SI業界からWeb業界に転職したいと思っている技術者は多いと聞きますが、vte.cxを使えばフロントエンド開発の楽しさの延長でサーバサイドも開発できます。重厚長大なSoEのシステム開発であっても、ウォーターフォール開発であっても問題なく使えます。もう転職する必要はありませんね。
#たった10人のユーザは1000人に匹敵する
あとは、インターネットの多くのユーザにも、vte.cxの素晴らしさやメリットを感じてもらいたい。
今はたったの18人のユーザですが、私は悲観していません。
それは、以下の理由からです。
あなたの直接のネットワークから得られる顧客には偏りがあるかもしれないが、それとは異なる、自分から二次以上の隔たりのある10人の顧客が得られた場合、あなたのプロダクトは何らかの課題を解決できているということを意味するし、それらの顧客は次の990人とほとんど同じ性質を持っているので、そうしたアーリーアダプターとコミュニケーションすることで、プロダクトの本当の性質や顧客の課題をより深く理解できる。
たった10人からの売上は、ビール一杯分の売上にしかならないかもしれないが、それは成功の兆候であるといえる。10人の顧客を捕まえよう。
マーケティングを捨てよ、サポートへ出よう 事例から見るスタートアップ初期におけるユーザー獲得
インターネットユーザを増やすためにはまだ超えなければならない壁は多いですが、着実に自分たちが目指す新しいビジネスの方向へと前進している実感はあります。
では、また明日