はじめに
Adventカレンダー「エンジニアのためのWebマーケティング」の16日目です。
サクッと読める記事を目標に。異論・ツッコミ大歓迎。
できるだけ専門用語を使わないように気をつけます。
それでは参りましょう
#「アドエビス」とは?
アドエビスって何なんでしょう?
新しい七福神のメンバーか何かでしょうか。そうですね、違いますね。
アドエビスとは一言で言うなら 「マーケティングで使える、広告の効果測定ツール」 です。
前回紹介した、Google Analyticsも同じようなマーケティングツールですが、少し機能や見れる数字が変わってきます。
機能を端的に説明すると、
どんなバナーを踏んで、どれだけの人が成約に至って、それにどれぐらいのコストがかかっているか?を計測&分析するツールです。
例えば、
- 「美白」という単語をGoogleで検索して
- 出てきた検索結果の広告(リスティング)をクリックして
- 実際にサイトを回遊して
- 商品の購入をした!
みたいなユーザーがいたログをとり、
- どんな広告からWebサイトに流入したのか
- どれだけユーザーが滞在していたのか
- 何人が商品を購入したのか、そのパーセンテージはどのくらいか
- その広告コストを効果を鑑みて算出するとどうなるか
あたりの情報を参照できるようになります。便利ですね。
Web広告をマーケティング施策に活用している会社からすると、このアドエビスは有用なツールになるのではないかと思います。
競合してるのサービスで言うと、上記でも述べたGoogle Analytics以外にも、
などが該当するでしょうか。
一応、国内のツールでは、最古参でシェアNo.1らしいです。
アドエビスでできること
一言に機能と言ってもいろいろな種類があります。
広告クリック数と効果の計測
アドエビスの基本でありメインの機能になります。
どの広告がどれだけクリックされたのか。
言い換えるならば、本当に効果を生んだ広告はどれだったのか。
GoogleやYahooにはじまり、その他の広告を横断的に計測し、CVへ至った広告の効果を正確に分析します。
最近ではApple社が実施するトラッキング防止機能(ITP:Intelligent Tracking Prevention)により、Cookieがブロックされる→ユーザーが特定できないために広告クリックとコンバージョンが正しく紐付かないと言われています。
しかし、ITPにも対応し、懸念もなし。
ちなみにアドエビスの「アド」「AD」は広告を表す「Advertising」から来ています。決して、「Assistant Director」の略ではありません。
ズバリ、先程述べた 広告の効果を測定するツール の部分でございます。
検索流入数・ワードと効果の計測
Webサイトが検索エンジン(GoogleとかYahoo!とか)でどのような検索キーワードによって検索されて来訪されたのか。それを計測・分析する機能。
最近では検索サイトでのセキュア化に伴い、実際には検索ワードの抽出というのは困難なものになってきました。しかし、**「検索サイトから流入していることを知る」**ことは施策を打つ上で重要な意味を持ちます。
検索結果には広告も表示されるので、それをクリックしているのか、純粋にSEOの結果をクリックしているのかを識別することだけでも意味が出てくるのです。
ランディングページの最適化機能
次にABテストを行い、自動でLPを最適化する機能があります。
これは、LPつまりランディングページ、つまり、縦長にびろ~んと広がる販促用のWebサイトのどれが効果があったか、を最適化するサービスです。
広告をクリックした時に遷移するページの成約率を元に、自動で成約率の高いページへ遷移するように徐々に最適化していくものです。最初は50%と50%で振り分けていた広告が、だんだんとLPによって成約率に違いが出てきた!となった場合にその確率が変わってきます。
つまり、効果が高いWebサイトに自ずと向かうように自動でABテストの結果調整してくれるイメージです。意外に便利です。
PV数と誘導ページの効果計測
次に、サイト内の回遊を計測できる機能です。Webサイトのページビューや離脱率、回遊状況を計測&分析します。最近では、サイト内に存在する一部のコンテンツが成約への誘導にどれだけ貢献しているかを計測する「サイトコンテンツ」の効果を計測する機能も出たようです。
カスタマージャーニー計測機能
今まで紹介したのは「計測する手法」に基づいたものでしたが、今回はそれらの計測で蓄積したデータをより詳細に分析できるサービスです。
技術によせて一言で言うなら、
「複雑な分析クエリをリアルタイムで可能にする」サービスです。これにより、今まで溜めてきたマーケティングの計測データをより複雑に、より詳細に分析することができます。
例えば、
A広告を見た後に、C広告を見て、制約したユーザーと
A広告を見た後に、B広告を見て、そしてC広告を見て、成約したユーザーとの成約率の違いを比較したりできます。
こっちの方が詳しいので、気になる方は読んでみてください。
また、その複雑な分析処理をどうやって実現しているかなどの話をおいおい掘り下げていこうと思っています。
外部連携機能
広告データを活用するために、他社のサービスとの連携機能もあります。
いわゆるCRMと呼ばれるシステム等にデータを送ることができます。
こうすると、購入データも紐付けられ、さらに便利になる模様。
詳細はこちら
Google Analyticsも広告を始め、様々なサービスと連携することが出来ます→詳細
デジタルの世界では、「連携」が今ホットなワードなのかもしれません。
まとめ
色々述べましたが、このような感じで、アドエビスのサービスには様々な種類の物があり、24時間365日それが運用されています。1日あたり約7千万アクセス を捌きながら、日々データを処理しています。
機会があれば、インフラの話もまた触れていきます。
どうでもいい話
同社が運営しているもう一つのサービス、EC-CUBEの知名度のほうがアドエビスよりも圧倒的に高いので、それに負けないようにしないといけないこの頃。
しかし、EC-CUBEも分社化することになったので、さらにそのプレッシャーは高く・・・!日々精進であります。
おわりに
次は、分析の要となる知識「ディメンションとメトリクス」についてです。