はじめに
Adventカレンダー「エンジニアのためのWebマーケティング」の2日目です。
サクッと読めるコンパクトな記事を目標に書いていきます。
異論・ツッコミ大歓迎。おかしいところあれば意見ください。
それでは参りましょう
イメージしてみてください
「広告」と聞くと何を思い浮かべますか?
- テレビCM
- ラジオCM
- 雑誌の1ページ
- 新聞の見開き
- Yahoo!のトップページの右側にあるもの?
- Google検索結果の上の方に表示されるもの?
思い浮かべるのは千差万別だと思います。
広告とは?
そもそも広告というのは何でしょうか。
漢字を分解すると、「広く、告げる」という文字で構成されています。
上記でみなさんが思い浮かべたものに共通しているのはまさしくその通りで、消費者に商品やサービスを知ってもらうために使われる手段、それが広告です。
伝えたい人が、伝える対象の人に対して情報を届けているものは、もう全部広告ですね。
上記に挙げた以外にも、看板やお家に届くダイレクトメール(DM)なども広告の類に入ります。
広告の歴史
世界最古の広告
ちなみに、世界最古の広告は「いつ頃」「どこの国」の「どんな広告」だったのでしょうか。
なんと、それは江戸時代の日本の呉服屋の広告です!
広告というものは、日本で生まれたんですね。
ちなみにこれはギネスブックにも乗っているらしいです。
百貨店として有名な「三越」が広告の元祖と言われています。
三越は元々「三井越後屋呉服店」という名前で、「越後屋」と言われていました。
(Wikipediaより転載)
越後屋のビジネス
当時の呉服屋の売り方というのは**「訪問販売」が主流**でした。
簡単に言うと、お金持ちの人の家に行って「この服いかがですか?」と売っていたのです。
でも、この方法は非効率ですよね。まず、家に行かないとだめですし、そうなると時間もかかる。一日で売れる服の上限というのが限られてきます。
越後屋は、それを打開するために、店舗で販売するスタイルを展開します。
お客さんのところに行くのではなく、お客さんに来てもらうのです。
これをすることによるメリットは
- 客は自分の都合の良い時間に服を買える
- 他の服と比較しながら自分の買いたい服を選べる
- 価格に信頼感がもてる
などがあります。
3つ目の要素は、訪問販売だと「他の人間にも同じ値段で本当に売っているの?自分だけ高くされていない?」という不安が生まれますが、店頭で売られていると表示されている価格が決まっているので、安心できるという意味です。
このビジネスは当時革命的で、越後屋はメキメキと売上を伸ばしていきます。
広告の誕生
ただ、そのような革命的なビジネスをしているのにも関わらず、庶民がそのことを知らないと意味がありません。**「越後屋というお店で、着物が安くて種類たくさんでいい買い物ができるよ!」**という情報を知らないと誰も買い物に来ませんよね。
そこで越後屋は「引札」というものを配布します。今で言うチラシみたいなものですね。そこには、店頭で売っていることやお得な価格であること、お盆や年末年始はセールをすることなどが記載されていました。
これがとても画期的かつ効果的で、越後屋にはたくさんのお客が来るようになり、一日にものすごい売上を上げるようになっていきます。
(江戸時代は、庶民の娯楽も今のように溢れておらず「情報」が配布されるだけで、それを見た人が「じゃあ行ってみようか!」となる広告に対する敷居の低さも一因であったと言われています)
時代劇でよく聞く**「越後屋、お主も悪よのう・・・」**というセリフは、
そのビジネスで成功と大金を手にしたイメージから来ているのかもしれません。
余談
この越後屋の広告の話は東京・汐留にある、「アドミュージアム東京」でも詳しく見ることができますので、興味を持った人は足を運んでみてください。
自分はこの2階にあるライブラリーがとても好きです。マーケティングに関する蔵書が約2万7000点もあり、入場も無料なので住めるんじゃないかと思うぐらい気に入っています。
アドミュージアム東京
http://www.admt.jp/
広告の必要性
先程の越後屋のように、画期的なビジネスをしていても、それを消費者が知らないと店にお客さんは来ません。
みなさんもそうですよね?
自分がすごいアイデアを思いついたり、凄く便利なものを作ったとして、それを売ろうと思ったらその商品の良さを沢山の人に知ってもらいたい。だから、企業は大金を出して自社の商品・サービスを宣伝します。その宣伝活動が、広告となって私達の生活に届きます。
現在の広告
昨年の日本の広告費は、6兆3,907億円。途方もない金額ですね。
額が大きすぎて、逆にイメージができない程です。
(出典:電通 ナレッジデータ「2017年日本の広告費」)
でも逆に言えば、企業は常に自社の商品・サービスの宣伝にそれだけお金を使っているということ。如何に広告がビジネスに於いて重要な位置にあるのかがわかります。
下記は、媒体ごとの広告費をグラフに表したものです
(出典: 電通 ナレッジデータ「2017年 日本の広告費|媒体別広告費」)
年々、その広告費も成長していっています。
ビジネスの形が多様化するこの世の中で、広告の形も多様化していっています。
昔は「広告といえばテレビ!」と言われていた時代ですが、現在はネット広告が急成長してきています。きっとこの記事を読んでいるあなたも、ネット広告を見たことがあるでしょう。
広告のビジネスも変わってきています。
どうでもいい話: 印象に残ったCM
筆者が印象に残った日本のCMを記載しておきます。
Youtubeのリンクを載せておくので、みなさんもぜひ御覧ください。
その1. 燃焼系アミノ式
http://www.youtube.com/watch?v=VfqVGL2NBas
サントリーが昔発売していたスポーツ飲料「燃焼系アミノ式」のCM。
アクロバティックな動きと、連呼される商品名が妙にキャッチーで当時買い物に行くと、目に入った瞬間に購入していました。まさに広告の効果は(自分にとっては)絶大。
その2. ライフカード「どうする俺?」シリーズ
http://www.youtube.com/watch?v=-tn5IHhDZro
CMというのが、テレビで見て購入欲求をそそられて、そのまま店頭へ行かせるという手法が主流だった時代。そんな時に「続きはWebで」の概念を生み出したのがこのライフカードのCM。
人生で選択を迫られる場面はいろいろありますが、あなたならどんなカードを切りますか?
その続きを見たかったら、Webサイトへ来てね!という技術の確立に貢献したCM。
オダギリジョーさんの演技も良くて、今見てもきっと面白い。
その3. ペプシNEX ZERO(Forever Challengeシリーズ)
http://www.youtube.com/watch?v=E-laxz9yRME
CMが映画みたいでかっこいい。
完成度の高さと引き込まれる演出に、当時すごくテンションが上がったのを覚えています。CMの良さは、宣伝目的で作られているがゆえに視聴が無料なところ。でもそれゆえに、費用対効果が重要。お金かけた結果売れなかったら意味ないですし。だから、このCMは一体どれだけお金をかけて作っているんだろう?と思いました。こんな映像が無料で見れるなんて。そんな感動を覚えました。でもコーラ売れなかったらどうするんやろうという不安も(笑)
というのも、コーラのCMなのに、味や魅力を一切伝えていない。
でも何故かこのCMを見た僕は、次の日ペプシを買っていた気がします。CMは印象に残ることが大事であるということを、再認識させてくれる作品です。
番外編 禁煙パイポ
http://www.youtube.com/watch?v=-Fj5CcYWPMI
まだ筆者が生まれる前に放送されていたCM。
フリと落ちが秀逸すぎて、見ている人に強烈な印象を与えたらしいです。
「次の日会社でこのCMを話題にする」ために、絶対商品名覚えますね。
みなさんのおすすめのCMがあれば、コメントで教えてくださると嬉しいです。
おわりに
明日は、「インターネット広告の歴史」を追っていきたいと思います。