●リリースされるLinuxカーネルの主の4つのカテゴリ
・prepatch(プレパッチ)
リリース候補(RC:Release Candidate)。テストが必要な新機能が含まれており、カーネルの開発者や最新機能を試したいユーザ向けの開発版リリース。
・mainline(メインライン)
prepatchの後にリリースされる正式版。prepatchで導入された新機能が含まれており、Linus Torvalds 氏が数か月毎にリリース。mainlineはリリースされた時点で安定版の第0版。
・stable(ステーブル)
mainlineの後にリリースされる安定版。mainlineに対して発見された不具合の修正が行われ、安定したカーネルとしてリリース。stable版のリリースは指定されたカーネルメンテナが行います。
・longterm(ロングターム)
stableの中から選ばれ、新しいカーネルに行われたものと同様のバグフィックスが行われるリリース。stableは新しいmainlineのリリースからあまり間をおかずにEOL(End Of Life: 「(製品の)寿命」から転じて、サポート期間終了を意味する)になりますが、longterm版は約2年という長い期間バグフィックスが行われる。longterm版のことを「LTS(Long Term Support)」と省略する場合もある。
カーネルのバージョン番号はドットで区切られており、「X.Y.Z」あるいは「X.Y.Z.R」の形式になっています。新しいバージョンほど数字が大きくなっていくほうが新しいバージョン。
2.6 より前の場合、「2.X.Y」の「X」が奇数だと開発版、偶数だと安定版。
一方 2.6 以降では、正式版かどうかの判断において番号の偶奇は関係なく、「-(ハイフン)」の後に続く記号によってリリース候補版か、パッチが当たっているかなどが判断。ハイフンや記号が付いていなければ安定版。
これは、4.xカーネルにおいても同じ。
●カーネルモジュールを実行時に操作するコマンド
・lsmod 現在有効にされているすべてのモジュールを表示
・modinfo モジュールを指定してその情報を表示
・insmod モジュールを動的ロード
・rmmod 指定したロード済みモジュールをアンロード
・modprobe 依存関係を考慮してロード・アンロード
・depmod 依存関係ファイルmodules.depを更新
●uname
現在の環境の様々な情報を取得・表示することができるコマンド
uname コマンドの主なオプション
・-s カーネルの名前を表示
・-rカーネルのバージョンを表示
・-m ハードウェア名を表示
・-n ホスト名を表示
・-p CPUタイプを表示
・-a 以上すべての情報を表示
※uname -r、uname -a の他に
cat /usr/src/linux/Makefile、cat /proc/versionでも現在のカーネルバージョンを表示できる