●システムのメモリ利用率が非常に高い状態で運用を続けると、カーネルがメモリ不足と認識した時に発動するOOM Killer(Out Of Memory Killer:メモリ不足時の自動プロセス停止機能)によって、プロセスの強制終了処理が実行される。
OOM Killerは独自の基準でプロセスを強制終了するため、意図しない重要なプロセスが強制終了される可能性がある。こういった状態を回避するためには
・重要なプロセスに対して、OOM Killerのプロセス停止優先度を低く設定する ※ただし、プロセス番号が変わると都度設定が必要となる
・メモリ(物理、スワップ)を十分に用意する
という対策が必要になる
メモリの利用率の急激な増加への対処として、スワップ領域として使用するファイルを作成し、スワップ領域として有効化。
作成、有効化の手順は以下のとおり
1.スワップ領域として使いたいサイズのファイルを作成。
2.mkswap コマンドで、作成したファイルをスワップ領域として初期化。
3.swapon コマンドで、作成したファイルをスワップ領域として有効化
※この時、作成したファイルのパーミッションは600(所有者=rootのみ読み書き可)とすることが推奨。
●swapon -s
システムで有効になっているスワップ領域の利用状況を調べるためのコマンド。
また、「/proc/swaps 」を参照することでもスワップ領域の利用状況を知ることができるので、
cat /proc/swaps
でも同じ結果が得られる
●ハードディスクは「パーティション」と呼ばれる部分に分割して利用。
ディスク全体をひとつの領域とする場合にも、全容量を割り当てたひとつのパーティションを作る必要があります。
パーティションには現在「MBR」「GPT」の2つの形式があります。
MBR形式では、パーティションには基本パーティションと拡張パーティションがあり、基本パーティションは 4 つまでしか作成することができない。
これらパーティションに関する操作には fdisk というコマンドが利用できる。
各パーティションはただの領域であり、それだけではデータの読み書きに利用することができません。
パーティションをファイルシステムで「フォーマット」することで、ファイルを単位としたデータの管理が行えるようになります。
この操作には mkfs などのファイルシステムを作成するコマンドが利用できる。
そして実際にファイルの読み書きを行うためには、さらにそのファイルシステムを現在のルートファイルシステム上のどこかにマウントし、ルート (/) からのパスを使ってアクセス可能にしなければならない。
この操作には mount コマンドを使う。
したがって、新しいハードディスクを Linux システム上で利用するためには
- fdiskコマンドでパーティションを切る(基本パーティション、拡張パーティションを作成)
- mkfsコマンドなどで各パーティションをフォーマットし、ファイルシステムを作る
- mountコマンドで作ったファイルシステムをマウントする