Red Hat系ディストリビューションで使用されるパッケージにRPM(Red Hat Package Manager)形式があります。
RPM形式のパッケージファイル名は以下のような形式です。
パッケージ名_バージョン番号-リリース番号_アーキテクチャ名.rpm
RPM形式のパッケージ管理ツールには以下の2つがあります。
●RPMツール
RPM系パッケージを管理する基本的なツールです。設定ファイルは「/usr/lib/rpm/rpmrc」です。
RPMツールの主なコマンドは以下のとおりです。
・rpmコマンド
パッケージのインストール・アンインストールなど、基本的なパッケージ管理を行うコマンド
(Debian系Linuxでは、dpkgがほぼ同等のコマンドにあたる)
●YUM(Yellowdog Updater Modified)ツール
YUMツールはRPMツールを拡張したツール群です。インターネット上ないしはメディア上のパッケージ情報のデータベースを使い、依存関係を調整しながらパッケージ管理を行うことができます。設定ファイルは「/etc/yum.conf」、パッケージの取得元(リポジトリ)は「/etc/yum.repos.d」ディレクトリ内のファイルで設定します。
なお、リポジトリ情報を追加するには、「/etc/yum.repos.d」にリポジトリの情報を記述した拡張子.repoのファイルを配置します。「/etc/yum.conf」の[repository]セクションにもリポジトリ情報を設定できますが、「/etc/yum.repos.d」のファイルで個々のリポジトリを設定する方法が推奨されています。
YUMツールの主なコマンドは以下のとおりです。
●yumコマンド
パッケージのインストール・アンインストールなどを行うコマンド
(Debian系Linuxでは、apt-getがほぼ同等のコマンドにあたる)
yum [-y] サブコマンド
■サブコマンド
・install パッケージ名 パッケージのインストール
・update [パッケージ名] パッケージのアップデート
・remove パッケージ名 パッケージのアンインストール
・info [パッケージ名] パッケージの詳細情報の表示
・list [パッケージ名] パッケージの一覧表示(バージョンとインストール済みかどうか)
・search キーワード 指定したキーワードでパッケージの検索
・check-update [パッケージ名] アップデート可能なパッケージの表示
・grouplist パッケージグループの一覧表示
・groupinstall グループ パッケージグループのインストール
・deplist パッケージ名 指定したパッケージが依存しているパッケージの一覧表示
※「update」コマンドをパッケージを指定せずに実行した場合は、アップデート可能な全てのパッケージをアップデートします
●yumdownloader
パッケージファイルのダウンロードのみを行うコマンド