●ExpressRoute回線と2種類のピアリング
ExpressRouteを利用する際は、ExpressRoute回線というリソースを作成し、そのリソース内でピアリング情報を構成する。この情報はExpressRputeピアリングとよばれ、接続先に応じた次の2種類のピアリングが用意されている。
■Azureプライベートピアリング
Azure仮想ネットワークとの接続に使用するピアリング。これにより、仮想ネットワークに接続された仮想マシンとクラウドサービスにプライベートIPアドレスで接続できるようになる。
■Microsoftピアリング
マイクロソフトのオンラインサービスであるMicrosoft 365やAzure PaaSサービスとの接続に使用するピアリング。ただ、Microsoftピアリングでの接続に利用できるのはパブリックIPアドレスのみ。そのため、パブリックIPアドレスの準備に加えて、オンプレミスネットワーク側ではNATを使用してプライベートIPアドレスをパブリックIPアドレスに変換する必要もある。
●ExpressRouteの主な実装手順
1、ExpressRoute回線の作成
2、ExpressRouteピアリングの構成
3、ExpressRouteゲートウェイの作成
4、接続の作成と確認
ExpressRoute回線を作成すると、個々のExpressRoute回線を識別するための「サービスキー」と呼ばれるIDが発行される。サービスキーは接続ポロバイダー側での初期設定に必要な情報。
■ExpressRouteゲートウェイ
VPNゲートウェイの作成時と同様、ゲートウェイサブネットには「GatewaySubnet」と名前をつける必要がある。アドレス範囲は/27以下の値を使用することが推奨されている。