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AV1 specification を読む (用語定義)

Last updated at Posted at 2017-08-07

一般名詞かと思って読み進めるとはまることがあります。
用語定義は重要です。

#用語定義

本書では、以下の用語定義を適用します。

##AC係数 (AC coefficient)
少なくとも1つの次元の周波数インデックスが非ゼロの変換係数。

##Altref 代替参照フレーム (Alternative reference frame)
インター符号化に使うことができるフレーム

##ビットストリーム (Bitstream)
フレームのシーケンスをエンコードすることによって生成されたビットのシーケンス。

##ビットストリング (Bit string)
有限個のビットを並べたストリング。
最も左のビットがMSBで、最も右のビットがLSB。

##ブロック (Block)
1つの輝度と2つの色差行列で構成される、正方形あるいは長方形の画素領域。

##ブロックスキャン (Block scan)
量子化した係数の規定された並び順。

##バイト (Byte)
8ビットのビットストリング

##バイトアラインメント (Byte alignment)
あるビットがバイトアラインされているということは、
そのビットがビットストリームの先頭から数えて8の倍数の位置に存在すること。

##クロマ (Chroma)
1つあるは2つの色差信号の画素値行列あるいは単一の画素値。
注意:色差のシンボルはUとV。

#符号化フレーム (Coded frame)
1枚のフレームの、デコード処理前の表現。

#成分 (Component)
3つの画素行列(1つの輝度行列と2つの色差行列)あるいは単一の画素値、のうちの1つ。

##コンパウンド予測 (Compound prediction)
画素値が2つの異なる参照フレームから一緒に予測して合成することによって計算されるようなインター予測のタイプ

##圧縮ヘッダ (Compressed header)
変換モードと確率補正のフレームレベル設定が算術符号化された記述。

##DC係数 (DC coefficient)
両方の次元の周波数インデックスがゼロである変換係数。

##デコードフレーム (Decoded frame)
デコーダによってビットストリームから再構成されたフレーム。

##デコーダ (Decoder)
デコード処理の具現化の1つ。

##デコード処理 (Decoding process)
シンタックス要素からデコードフレームを求める処理。

##逆量子化 (Dequantization)
変換係数を量子化された係数をスケーリングすることによって得る処理。

##エンコーダ (Encoder)
エンコード処理の具現化の1つ。

##エンコード処理 (Encode process)
本仕様書で規定されない処理で、本書で提供する記述に適合するビットストリームを生成する処理。

##フラグ (Flag)
二値の変数。

##フレーム (Frame)
空間領域のビデオ信号の表現で、
輝度画素値行列(Y)と2つの色差画素行列(U,V)で構成される。

##フレームコンテキスト(Frame context)
デコード処理で使う確率の集合。

##ゴールデンフレーム (Golden frame)
インター予測で使うフレーム。
通常、ゴールデンフレームは比較的高画質でエンコードされ、複数のインターフレームによって参照される。

##インター符号化 (Inter coding)
インター予測を使用して1つのブロックあるいはフレームを符号化すること。

##インターフレーム (Inter frame)
過去のデコードされたフレームを参照して圧縮されたフレームで、
イントラ予測あるいはインター予想が使われる。

##インター予測 (Inter prediction)
過去にデコードされたフレームを使って、カレントフレームの予測値を求める処理。

##イントラ符号化 (Intra coding)
イントラ予測を使用して1つのブロックあるいはフレームを符号化すること。

##イントラフレーム (Intra frame)
イントラ予測のみを使って圧縮したフレームで、独立してデコードできる。

##イントラオンリーフレーム (Intra-only frame)
デコード処理をリセットしないイントラフレームのタイプ。

注意:
キーフレームとイントラオンリーフレームは、両方ともイントラ予測のみを使用しているが、異なるものである。
その違いは、キーフレームはデコード処理を完全にリセットすることである。

##イントラ予測 (Intra prediction)
同じデコードフレーム内において過去にデコードされた画素を使ってカレント画素の予測値を求める処理。

##逆変換 (Inverse transform)
変換係数行列を空間的な画素値行列に変換する処理。

##キーフレーム (key frame)
デコード処理をリセットするフレーム。
キーフレームとそれに後続するフレームは、先行するフレームにアクセスすることなく常にデコード可能。
キーフレームは、イントラ予測のみを使用。

##レベル (Level)
シンタックス要素と変数の値にたいする規定された制約。

##ループフィルタ (Loop filter)
ブロックエッジ感を低減するのを目的とした、再構成画像に適用するフィルタ処理。

##輝度 (Luma)
主要な色に関連したモノクロ信号を表現する、画素値行列あるいは単一の画素。
注意:輝度のシンボルはY。

##モード情報 (Mode information)
1つ以上のブロックを記述するヘッダ。
サイズ8x8以上のブロックは、1つのモード情報ヘッダで記述される。
サイズ8x8未満のブロックは、輝度画素8x8ブロック全体をカバーするモード情報ヘッダを共有する

##モード情報ブロック (Mode info block)
サイズ8x8以上のブロックの輝度画素値ブロックと、それに対応する色差画素値ブロック。
モード情報ブロックじゃ、1つのモード情報ヘッダを持つ。

##動きベクトル (Motion vector)
インター予測で使う二次元のベクトルで、カレントフレームから参照フレームを参照し、
カレントフレームの内の座標から参照フレームの座標へのオフセットを示す。

##パース (Parse)
ビットストリームからシンタックス要素を得る処理。

##予測 (Prediction)
インターあるいはイントラ予測で構成される予測処理の実装。

##予測処理 (Prediction process)
予測器を使ってデコードされた画素値あるいはデータ要素を予測する処理。

##予測値 (Prediction value)
過去にデコードされた画素値あるいはデータ要素を組み合わせで、
次の画素値あるいはデータ要素のデコード処理に使われる値。

##プロファイル (Profile)
シンタックス・セマンティックス・アルゴリズムのサブセット。

##量子化パラメータ (Quantization parameter)
デコード処理内で量子化された係数をスケーリングするために使う値。

##量子化された係数 (Quantized coefficient)
逆量子化する前の変換係数。

##ラスタスキャン (Raster scan)
2次元矩形ラスタから1次元ラスタへのマップ。
1次元の他スタは2次元ラスタの最初の行から開始し、
2番目の行、3番目の行と進む。
各ラスタ行は、左から右の順にスキャンされる。

##再構成 (Reconstruction)
デコードされた残差と対応する予測値との加算を得ること。

##参照フレーム (Reference frame)
インター予測で使われる過去にデコードされたフレーム。

##予約済み (Reserved)
将来使われうる特殊なシンタックス要素値。

##残差 (Residual)
再構成された画素と対応する予測値との差分。

##画素 (Sample)
フレームを構成する基本的な要素。

##画素値 (Sample value)
ある画素の値。
8ビットフレームの場合には0..255までの整数値で、10ビットフレームの場合には0..1023、
12ビットフレームの場合には0..4095。

##セグメンテーションマップ (Segmentation map)
画像内の各8x8ブロックごとにおけるセグメントの所属を示す3bit値。

##シーケンス (Sequence)
符号化ビットストリームの最上位のシンタックス構造で、
1つあるいは複数の連続した符号化フレームを含む。

##サブブロック (Subblock)
4x4, 4x8, 8x4ブロック。
8x8ブロック内のすべてのサブブロックは、1つのモード情報ヘッダを共有する。

##スーパーブロック (Superblock)
64x64画素の正方形ブロックで、
1つあるいは2つのモード情報ブロックを含み、
4つの32x32ブロックに再帰的に分割される(そしてそれ自身はさらに分割される)。

##スーパーフレーム (Superframe)
1つ以上の符号化フレームと(符号化フレームの数とサイズを記述する)終端のインデックスを含むデータの塊。

##シンタックス要素 (Syntax element)
ビットストリーム内で表現されるデータの要素。

##タイル (Tile)
デコードとエンコードが独立して可能となることを目的としたフレームの矩形領域。
タイル端にまたがるループフィルタは適用される。
注意:
AV1においてはこの目的は部分的に満たしている。
列方向の分割は期待通りであるが、行方向の分割はそうではない。
タイルのデコードは、上のタイルのデコードに依存する。

##変換ブロック (Transform block)
正方形の変換係数行列で、逆変換処理の入力として使われる。

##変換係数 (Transform coefficient)
周波数領域に存在し、変換ブロックに含まれるスカラ値。

##非圧縮ヘッダ (Uncompressed header)
フレームの上位レベルの記述で、算術符号化を使わずにエンコードされている。

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