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ハイパーオートメーション

Last updated at Posted at 2023-12-23

こちらの記事は、RPACommunity Advent Calendar 12月23日の記事になります。

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ハイパーオートメーションとは

従来のプロセスを維持したまま効率化を行う「業務改善」ではなく、プロセス自体を抜本的に改革する「業務改革」が求められています。

「業務改善」とは、既存の業務プロセスを創意工夫によって効率化したり、ある自動化技術を使うことで、どの業務や作業を自動化できるかを考えることに重きが置かれています。

一方「業務改革」は、これまでのプロセスの一部、または全てを破壊し、全く新しい業務プロセスを生み出します。痛みや現場のつ容易抵抗感が予想されます。業務改革の実現には、プロセスに関わる全ての関係者が「現状の仕事の進め方や役割をまるごと見直す」覚悟を持たなければなりません。

「ハイパーオートメーション」は、業務プロセスの最初から最後まで、全てを自動化するためのテクノロジーです。AIに限らず、複数技術の組み合わせを使って実現します。ハイパーオートメーションの適用を前提に、業務プロセスを最適化された形に組み換えることが、業務改革と言うことになります。

点から線へ

まず、デジタル化されていないタスクをなくします。当然、そのために必要なデータもデジタル化されていなければなりません。

データのデジタル化には、紙の文書をスキャナで読み込み、記載されている文字を認識してテキスト化するOCRや、デジタル化されているイメージファイルから文字を認識してテキスト化するデータ・キャプチャ技術があります。

コンテンツ管理は、業務で作成・参照される資料や書類、画像、動画などの様々なファイルを保管し、管理する仕組みです。

タスクの自動化は、データの入力作業やレポート作成といった繰り返し発生する作業に対してRPAのような技術を使って実現します。

ワークフロー管理で、組織内だけでなく、組織をまたいだ業務の流れや、顧客や取引先とのやり取りも含めた一連の業務の流れを管理します。現状の業務をそのままワークフロー化するのではなく、業務を標準化し、整流化した業務プロセスを定義し、ワークフローとして自動化していくことが重要です。

意思決定の自動化は、チェック作業や、判断条件による判断など、人の判断をルールエンジンやイベント処理によって自動化します。蓄積された判断結果から、機械学習とAIを活用して新たな判断条件を導き出し、自動判断できる範囲を広げていけます。

オペレーショナル・インテリジェンスは、業務プロセスや業務処理をリアルタイムで監視し、業務の実行結果から業務イベントとデータを収集し、機械学習やAIを活用して分析する技術です。

強靭な線へ

プロセスマイニングを活用して、実際の業務の流れを可視化し、そこに隠れているボトルネックや改善の余地を定期的に把握します。

事業部門ごとに異なるプロセスの違いを標準化しつつ、最適な業務プロセスとルールを定義し、小規模なパイロット運用を経てそれらを改善するという流れを、事業部門ごとに段階的に展開していきます。

改善前後の業務を整理し、仮説と検証の繰り返しを行います。

線から面へ

デジタル化した情報やアプリケーションは、この段階ではそれぞれの役割ごとにサイロ化されています。全体の自動化を行うためには、これらを繋ぐ必要があります。

機械的なアプリケーション同士の連携はAPIを使用することで可能ですが、人間の判断が必要なタスクは単純に機械化することができません。そこで登場するのがAIです。

人間の判断材料を使って機械学習させ、その判断に応じたAIを構築します。ハイパーオートメーション・ツールには、基本的にこうしたAIが組み込まれており、これらをしっかり学習し、人間はAIの判断を確認するだけです。

また、RPAロボなどを中心としたデジタルレイバーの数も増え、これまで手作業で行ってきた運用・保守業務の属人性などが問題となってきます。また、新しい自動化の開発や、既存のシステムの機能拡張、品質改善に費やせる時間にも制約が出てきます。

測定、モニタリング、再評価のためのシステム的および運用推進体制を含めた仕組みづくりに手間がかかることが、自動化や改善の結果を評価しないままとなっている原因の1つです。

運用業務についても、自動化・標準化し、更に、監視とデータに基づく継続的な改善提案が行われる必要があります。


参考

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