こんにちは。今回は、懐かしの Microsoft SAM(Windows XPでおなじみのロボット音声)をブラウザ上で再現できるツール「SAM TTS」を紹介します。
ただの紹介ではなく、実際にこのツールを使ってみた所感と、技術的にどうやって音声合成が実現されているのかを簡単に解説します。
🗣 SAM TTSとは?
SAM TTS は、ブラウザ上で動作する無料のテキスト読み上げツールです。Windows XP時代に存在した Microsoft SAM の音声を、現代のJavaScriptと Web Audio API を使って再現しています。
特徴は以下の通りです:
- 完全無料&ログイン不要
- 音声のピッチ、スピード、口の開き方(mouth)、喉の響き(throat)をカスタマイズ可能
- 複数のプリセット(Elf, Robot, Old Ladyなど)を選択可能
- 生成した音声を WAV形式でダウンロード 可能
🧪 実際に使ってみた
- テキストを入力
- 声の設定を調整(例:ピッチを高くして「エルフ」風に)
- 「Speak」ボタンを押すと即再生
- 必要に応じてWAVファイルとして保存
動作も軽く、スマホからでも問題なく動きました。何より、「あの懐かしい声」が完全に再現されていて、思わず笑ってしまいました。
🔧 技術的な背景(簡単に)
SAM TTS は、ニューラルネットワークや音声モデル(例:Tacotron、VITS)を使っていません。
代わりに、Phoneme-based(音素ベース)の合成アルゴリズムを用いています。これは、1980年代〜2000年代初期に使われていた方式です。
内部的には、文字列を独自の辞書で音素に変換し、Web Audio API で再生用の PCM バッファを生成しています。コード自体は JavaScript で完結しており、完全にクライアントサイドで動作するのが特徴です。
🕹 活用シーン
- レトロ風のゲーム開発でのナレーション
- YouTubeやTikTokでのナレーション音声
- 教育コンテンツやTTS技術のデモ
- 単純に「ネタ」として楽しむ😄
🌐 サイトはこちら
興味のある方はぜひ触ってみてください。
→ https://samtts.com/
📝 まとめ
SAM TTS は、単なるノスタルジーにとどまらず、創作活動にも使える軽量かつ自由度の高いTTSツールです。AIモデルでは再現しにくい独特な「キャラのある声」を、現代のブラウザ技術で蘇らせてくれます。
TTSやWeb Audioに興味のある方、懐かしい音声をもう一度聞いてみたい方にはおすすめのツールです!