脆弱性の内容
JVN のデータより。
Retrospect Backup Client には、パスワードハッシュの生成アルゴリズムに問題があります。ハッシュの生成時にパスワードを完全に使用ないため、高い確率で他のパスワードと衝突する弱いハッシュ値を生成します。Retrospect Backup Client が動作するマシンにネットワーク経由でアクセスできる攻撃者は、最大でも 128回の試行でハッシュ値の衝突を起こすパスワードを生成することができます。
要するに簡単にパスワードをぶっこ抜けます。
影響度
Vulnerability Note VU#101500 より
CVSS 基本値 7.9 (AV:A/AC:M/Au:N/C:C/I:C/A:C)
基本評価基準 | 評価値 |
---|---|
攻撃元区分(AV) | 隣接ネットワーク(A) |
攻撃条件の複雑さ(AC) | 中(M) |
攻撃前の認証要否(Au) | 不要(N) |
情報漏えいの可能性(機密性への影響, C) | 全面的(C) |
情報改ざんの可能性(完全性への影響, I) | 全面的(C) |
業務停止の可能性(可用性への影響, A) | 全面的(C) |
CVSS についてはデモページを参照のこと。
影響を受ける実装
- Retrospect Client 10.0.2 より前のバージョン(Windows/Linux)
- Retrospect Client 12.0.2 より前のバージョン(Mac)
影響を受けるのはパスワード認証を行っているユーザのみ。公開鍵認証を行っているユーザには影響しない。以下のバージョンで修正済み。
- Retrospect 10.0.2 for Windows
- Retrospect 12.0.2 for Mac
- Retrospect Backup Client 10.0.2 for Windows/Linux
- Retrospect Backup Client 12.0.2 for Mac
またはパスワード認証を止めて公開鍵認証に切り替える(推奨)。