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コンソールアプリにGenericHostを入れて便利に最新機能を使う(コード例を紹介)

Last updated at Posted at 2025-02-07

概要

私の記事でも何度か触れていますが、GenericHost(WebHost)はとても便利な共通インフラなので、慣れると常に使っていきたくなります。しかし、さすがにコンソールアプリでは使えない・・・と思うかもしれませんが、使えます。コンソールアプリへのGenericHostの組み込み方を紹介します。

最初に結論まとめ

次のGitリポジトリのようにすることで組み込みができます。

説明

さっそく、組み込み方を説明していきます。

テンプレートから生成したコンソールアプリプロジェクトに、まずはGenericHostを追加します。NuGetで次のように追加です。

<ItemGroup>
	<PackageReference Include="Microsoft.Extensions.Hosting" Version="9.0.0" />
</ItemGroup>

最近のコンソールアプリのテンプレートならトップレベルのステートメントになっているので、Program.csの中身はHello Worldのコンソール出力だけだと思います。

そこを書き換えて、次のようにすることでホストを作成します。

_ = Host.CreateDefaultBuilder(args)
    .RunConsoleAsync();

これだけだと何の処理も入れられないので、続けてメインのサービスとなるクラスを追加します。

サービスはIHostedServiceを継承すれば良いので、最小限だとこんな感じで、開始と停止のイベントハンドラだけになります。

    public class ApplicationHostService : IHostedService
    {
        public async Task StartAsync(CancellationToken cancellationToken)
        {
        }

        public async Task StopAsync(CancellationToken cancellationToken)
        {
        }
    }

ここへさらに、アプリケーションのライフタイムの管理をしてイベントを呼び出す、IHostApplicationLifetimeを追加し、ApplicationStartedイベントを追加します。これは次で触れるように、「メソッドが制御を返すまではコンソールアプリが動作し、制御を返すと終了する」というMainメソッドのような動作をするメソッドOnStartedを作るためです。用途によってSTAThread属性を付ける事も可能になります。

    public class ConsoleHostedService(IHostApplicationLifetime _AppLifetime) : IHostedService
    {
        public async Task StartAsync(CancellationToken cancellationToken)
        {
            _AppLifetime.ApplicationStarted.Register(OnStarted);
            await Task.CompletedTask;
        }

このOnStartedメソッドを、次のように定義して、メソッドが終わる時にライフタイムの終了処理を呼び出します。こうすることで、このOnStartedメソッドをコンソールアプリの普通のMainメソッドと同じように使えます。ここではSTAThread属性も付けています。


[STAThread]
private void OnStarted()
{
	//~メインの処理~

	_AppLifetime.StopApplication();
}

これでメインのサービスとなるクラスが完成したので、Program.csの方に戻ってDIコンテナへサービスとして登録します。

_ = Host.CreateDefaultBuilder(args)
    .ConfigureServices((context, services) =>
    {
        services.AddHostedService<ConsoleHostedService>();
    })
    .RunConsoleAsync();

これで完成です。実行すると、OnStartedの「//~メインの処理~」部分の処理をして、終了する。というコンソールアプリとして動作すると思います。

普通のコンソールアプリと同じ動きですが、Extensionsの追加もできますし、すでにProgram.csの処理以外はDIコンテナ経由で生成されている状態なので、 ILogger<T> を受け取ったり、任意のクラスインスタンスをDIコンテナに追加して受け取ったりができる状態となっています。

全体を見たい人は、次のgitリポジトリを見ると分かりやすいと思います。

まとめ

コンソールアプリへGenericHostを手動で組み込みました。イメージしていたよりも少ないコード変更で簡単に組み込めたのではないでしょうか。

既存のプロジェクトへも同じように組み込めるはずなので、どんどんGenericHost前提の新しいインフラ的機能を導入して、開発効率を上げていきましょう!

WPFの記事と全く同じことを言ってますが、実際そう思ってます)

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