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初めてのRuby on Rails。Twitterみたいなサイトを作成しよう

Last updated at Posted at 2015-09-24

1 Railsとは

  • Webアプリケーションを開発するために設計されたものをWebアプリフレームワークと言います。
  • フレームワーク自体はプログラミング言語ではありません。フレームワークはある特定のことに特化した機能を集めたものです。
  • 最も先進的で安定しており、豊富なRubyGemsライブラリがあることで他のフレームワークに比べプロトタイプを作るスピードを早めることが可能

2 Railsの導入

  • RubyGemsを使ってインストール。
sudo gem install rails
  • Xcodeまたはコマンドラインツールに問題がある場合は、下記コマンドで再インストールする。
xcode-select --install

3 Railsアプリの新規作成

  • Twitterのようなアプリを soushi-twitter という名前作ることにします。
  • 下記コマンドを打つと、自動でRailsアプリのテンプレートが生成されます。
rails new soushi-twitter
cd ~/soushi-twitter
  • treeコマンドで自動生成されたファイルを確認します。
tree ~/soushi-twitter
├── Gemfile
├── Gemfile.lock
├── README.rdoc
├── Rakefile
├── app
├── bin
├── config
├── config.ru
├── db
├── lib
├── log
├── public
├── test
├── tmp
└── vendor

4 Railsアプリをカスタマイズする

4.1 モデルー・ビュー・コントローラ(MVCモデル)

  • RailsにおけるモデルはPush-MVCと呼ばれるものです。
  • これは、ModelとView、両者を知っているのは、Controllerしかいません。よってControllerにがんばってもらおう、という戦略です。
  • ViewはControllerがトリガになって更新されるため、受け身です。このことから、このViewのことをPassive Viewと呼んだりします。
  • 参考 MVC、本当にわかってますか?

4.2 ビューおよびコントローラーの作成

  • コマンド1つで作成できます。
  • このindexというのは、ユーザーの一覧ページ。showというのは、ユーザーのプロフィールページです。
  • indexやshowは自分で==自由に名前をつけることが可能==ですが、あとで説明するように==index==、==show==というようにつけるのが==良し==とされています。
  • また、==コントローラー名は==usersというように==複数形==にするのがよしとされています。
  • こういう暗黙の約束事のようなものをRailsの規約と言います。 Railsはその名の通りレールに沿って作ればカンタンに作れる、という意味なので、出来る限りRailsが敷いたレールの上を走りましょう。
rails g controller users index show
  • 次のようなファイルが自動生成されます。
app/controllers/users_controller.rb
app/views/users/index.html.erb
app/views/users/show.html.erb

4.3 サーバーの起動

  • 実は、ここまででもうWebページが完成しています。
rails s
  • rails sコマンドでサーバーを起動し、Webブラウザでhttp://0.0.0.0:3000/users/indexにアクセスしてみます。

初めてのRailsページ

4.4 ビューのカスタマイズ(1)

  • app/views/users/show.html.erbを次のように編集します。

  • app/views/users/show.html.erb

<h1>Soushi Yamamoto</h1>
<p>soushiy</p>
<ul>
    <li>Location : Tokyo</li>
    <li>About	: Hello</li>
</ul>

rails2.png

  • Webブラウザでhttp://0.0.0.0:3000/users/showにアクセスします。

rails3.png

4.5 ビューのカスタマイズ(2)

  • 再度、app/views/users/show.html.erbを次のように編集します。
  • app/views/users/show.html.erb
<h1><%= @user[:name] %></h1>
<p><%= @user[:username] %></p>
<ul>
    <li>Location : <%= @user[:location] %></li>
    <li>About	: <%= @user[:about] %></li>
</ul>
  • 再度、Webブラウザでhttp://0.0.0.0:3000/users/showにアクセスします。
  • エラーが発生しています。

rails4.png

  • undefined method '[]' for nil:NilClassというエラーは、@userから情報を引っ張ろうとしているけど、@userに情報が入っていないということで起こっています。
  • そこで、コントローラーで@userに情報を埋め込みます。

4.6 コントローラーのカスタマイズ

  • コントローラーを編集して、@userに情報を埋め込みます。
  • app/controllers/users_controller.rbを次のように変更します。
class UsersController < ApplicationController
	def index
	end

	def show
		@user = Hash.new
		@user[:name] = 'Soushi Yamamoto'
		@user[:username] = 'soushiy'
		@user[:location] = 'Tokyo, Japan'
		@user[:about] = 'Hello.'
	end
end
  • 正しく表示できました。

rails6.png

5 ルーチングの設定

5.1 ルーチングの必要性

  • http://0.0.0.0:3000/users/showにアクセスすると、すべて同じ人のプロフィールになっています。
  • これをhttp://0.0.0.0:3000/users/show/soushiyにアクセスすると、soushiyのプロフィールが表示され、
  • http://0.0.0.0:3000/users/show/tanaka
    にアクセスすると、tanakaのプロフィールがそれぞれ表示されるようにするために、ルーチングという仕組みを使います。

5.2 ルーチングの役割

  • ルーチングはユーザーがアクセスしたURLをもとに何を表示するかをすべて振り分けています。
  • すなわち、ルーチングの役割は、ユーザーがSoushi Yamamotoを表示しろというURLにアクセスしたら、その情報を表示するようにし、Taro Tanakaを表示しろというURLにアクセスしたら、その情報を表示するようにする、いわば「URLの仕分け」のようなことをしています。
  • したがって、実はURLにアクセスした時に最初に通るところがルーチングになるのです。
  • ページが表示されるまでの流れは以下のとおり。
  1. ユーザーがURLにアクセス
  2. ルーチングが仕分け
  3. コントローラーが値を入れる
  4. ビューがコントローラーから渡された値を表示

5.3 ルーチングのカスタマイズ

  • http://0.0.0.0:3000/users/show/soushiyで、プロフィールページを表示したいので、config/routes.rbを下記のように編集します。

  • config/routes.rb

Rails.application.routes.draw do
  get 'users/index'
  get 'users/show'
  get 'users/show/:username' => 'users#show'
end
  • WEBブラウザでhttp://0.0.0.0:3000/users/show/soushiyにアクセスします。

rails7.png

6 ルーチングからコントローラーへ値を渡す

  • ルーチングの値はparams[:username]で取得可能。

  • これは、先ほど、ルーチングのファイルconfig/routes.rbget "users/show/:username" => "users#show"と記述したからである。

  • コントローラーの動作を、ルーチングによって変更するようにします。

  • app/controllers/users_controller.rbを下記のように変更します。

class UsersController < ApplicationController
	def index
	end

	def show
		@user = Hash.new
		if params[:username] == 'soushiy'
			@user[:name] = 'Soushi Yamamoto'
			@user[:username] = 'soushiy'
			@user[:location] = 'Tokyo, Japan'
			@user[:about] = 'Hello.'
		elsif params[:username] == 'tarot'
			@user[:name] = 'Taro Tanaka'
			@user[:username] = 'tarot'
			@user[:location] = 'Yamaguchi, Japan'
			@user[:about] = 'I'm Taro.'
		end
	end
end
  • WEBブラウザでhttp://0.0.0.0:3000/users/show/soushiyhttp://0.0.0.0:3000/users/show/tarotを開きます。

rails7.png

rails8.png

7. モデルの作成

  • Railsにおけるモデルとは、mysqlやHBase(大規模キーバリューストア)等を指す。
  • スキーマを直接定義するのではなく、マイグレーションを書く。

7.3.1 データベースの新規作成

  • db/development.sqlite3 が作成されます。
  • この時点では何もないまっさらなもの(スキーマやマイグレーションファイルも無い)。
rake db:create

7.3.2 モデルの作成

  • モデルはusersではなく、userという単数形であることに注意しましょう。これもRailsの敷いたレールの一つです。
カラム名 意味
name string 表示名
username string ユーザー名
location string 居住地
about text 自己紹介
rails g model user name:string username:string location:string about:text
  • 下記は、マイグレーションの型とMySQL、Rubyの型の対応表です。

|マイグレーションの型|MySQLの型|Rubyの型|
|----|----|----|----|
|integer|int(11)|Fixnum|
|decimal|decimal(10,0)|BigDecimal|
|float|float|Float|
|string|varchar(255)|String|
|text|text|String|
|binary|blob|String|
|date|date|Date|
|datetime|datetime|Time|
|timestamp|datetime|Time|
|time|time|Time|
|boolean|tinyint(1)|TrueClass/FalseClass|

  • 次のようなファイルが生成されます。
  • user.rb・・・モデルファイル
  • {日付}_create_users.rb・・・マイグレーションファイル
app/models/user.rb
db/migrate/20150825110207_create_users.rb
cat db/migrate/20150825110207_create_users.rb 
class CreateUsers < ActiveRecord::Migration
  def change
    create_table :users do |t|
      t.string :name
      t.string :username
      t.string :location
      t.text :about

      t.timestamps null: false
    end
  end
end

7.3.3 マイグレーションファイルを用いてデータベースにスキーマを適用

  • 下記コマンドで、実際にスキーマが適用されたデータベースとなります。
rake db:migrate

8 データベースにデータを入れる

  • ==初期データを入れるためのファイル==db/seeds.rbを、下記のように変更します。
@user = User.new
@user.name = 'Soushi Yamamoto'
@user.username = 'soushiy'
@user.location = 'Tokyo, Japan'
@user.about = 'Hello, I am Soushi.'
@user.save

@user = User.new
@user.name = 'Taro Tanaka'
@user.username = 'tarot'
@user.location = 'Yamaguchi, Japan'
@user.about = 'Hi. I am Taro.'
@user.save
  • 次のコマンドでデータベースにデータを追加します。
rake db:seed

9 データベースのデータを表示する

  • コントローラーapp/controllers/users_controller.rbを次のように変更します。
  • 今回はUser.find_by(:username => params[:username])となっていますが、User.find_by(:name => 'Soushi Yamamoto')や、User.find_by(:id => 1)という検索も可能です。
  • idで探す場合は、単純にUser.find(1)として、idが1のユーザーを取得することもできます。
class UsersController < ApplicationController
	def index
	end

	def show
		@user = User.find_by(:username => params[:username])
	end
end
  • WEBブラウザでそれぞれのページにアクセスします。

rails9.png

rails10.png

10 ツイートを保存するためのビュー・コントローラー・モデルを作成する

  • ビューとコントローラーの作成
URL 意味
index タイムラインを表示する
show
new 新しいツイートを入力する画面
rails g controller tweets index show new
  • モデルの作成
カラム名 意味
title string タイトル
content text 内容
rails g model tweet title:string content:text
rake db:migrate

11 ツイートを入力するためのフォームを作る

  • 現在、http://0.0.0.0:3000/tweets/newの画面は、次のようになっています。

rails11.png

11.1 ビューを修正する

  • 新規ツイートを作成するための画面app/views/tweets/new.html.erbを、次のように変更します。
  • このようなものを==ヘルパー==と言います。 この例の場合は、フォームヘルパーと呼ばれるものです。
<%= form_for Tweet.new do |f| %>
  <%= f.label :title %>
  <%= f.text_field :title %>
  <%= f.label :content %>
  <%= f.text_area :content %>
  <%= f.submit %>
<% end %>
  • views/tweetsフォルダが作成されています。

rails12.png

11.2 NoMethodError in Tweets#newエラーに対処する

  • ビューを修正した後、再度http://0.0.0.0:3000/tweets/newにアクセスすると、エラーが発生しています。

uploading rails13.png...

  • エラー内容は、==フォームの送信先が存在しない==というものです。
undefined method `tweets_path' for #<#<Class:0x007fe02b2a1918>:0x007fe02b2f8308>
  • そこで、ルーチングの設定を書き換えて、送信先を定義してあげます。
  • config/routes.rbを次のように書き換えます。
  • ツイートのフォームを入力して、送信ボタンを押したら、tweetsコントローラーのcreate関数を呼びなさい、という意味です。==(create関数は未定義なので後で作成します。)==
Rails.application.routes.draw do
  get 'tweets/index'
  get 'tweets/show'
  get 'tweets/new'
  post 'tweets' => 'tweets#create'

  get 'users/index'
  get 'users/show/:username' => 'users#show'
end
  • 再度、http://0.0.0.0:3000/tweets/newにアクセスします。

rails13.png

  • ツイートを送信します。(失敗します。)

rails15.png

  • tweetsコントローラーに、create関数を追加します。
  • app/controllers/tweets_controller.rbを次のように変更します。
class TweetsController < ApplicationController
  def index
  end

  def show
  end

  def new
  end

  def create
  end
end
  • create関数は追加できましたが、何も処理していません。

  • 先ほどユーザー名の取得の際に、params[:username]としたのと同様に、params[:tweet][:title]でツイートのタイトルを取得します。

  • 以下の様な形で、パラメータが飛んできます。

params = { :tweet => { :title => "This is first tweet title", :content => "I am making how to make twitter app." } }
  • そこで、app/controllers/tweets_controller.rbを次のように変更します。
  • params[:tweet][:title]でタイトルの取得
  • params[:tweet][:content]で内容の取得
class TweetsController < ApplicationController
	def index
	end

	def show
	end

	def new
	end

	def create
		@tweet = Tweet.new
		@tweet.title = params[:tweet][:title]
		@tweet.content = params[:tweet][:content]
		@tweet.save
	end
end
  • ここまでで、ツイートの内容は正しく保存されるようになりました。しかし、再度ツイートボタンを押して投稿しようとすると、下記の画面になります。

rails16.png

  • これは、==create関数に対応するビューが存在しないため発生するエラーです。==
  • createのビューは必要ないので、もしもデータを保存し終わったらツイートの一覧にリダイレクトさせるようにしましょう。
  • app/controllers/tweets_controller.rbを次のように変更します。
class TweetsController < ApplicationController
	def index
	end

	def show
	end

	def new
	end

	def create
		@tweet = Tweet.new
		@tweet.title = params[:tweet][:title]
		@tweet.content = params[:tweet][:content]
		@tweet.save
		redirect_to '/tweets/index'
	end
end

12 ツイートの一覧表示

  • ツイートの一覧表示はtweets#indexを変更すればよいのでした。
  • 対応するコントローラーapp/controllers/tweets_controller.rbを次のように編集します。
  • @tweets = Tweet.allは、データベースからすべてのデータを取ってくるコマンドです。
class TweetsController < ApplicationController
	def index
		@tweets = Tweet.all
	end

	def show
	end

	def new
	end

	def create
		@tweet = Tweet.new
		@tweet.title = params[:tweet][:title]
		@tweet.content = params[:tweet][:content]
		@tweet.save
		redirect_to '/tweets/index'
	end
end
  • 次に、一覧表示のためのビューを変更します。
  • ここで、Rubyのforループのおさらいです。
  • 次のようにすると、0〜10までを足した数が表示されます。
numbers = [1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10]
sum = 0
numbers.each do |number|
  sum += number
end

puts sum
  • このfor文を用いて、app/views/tweets/index.html.erbを次のように編集します。
  • <%<%=の違いに注意します。==イコールの無いものは、HTMLとして表示する必要のないもの==という意味です。
<% @tweets.each do |tweet| %>
  <h1><%= tweet.title %></h1>
  <p><%= tweet.content %></p>
<% end %>
  • 最後に、http://0.0.0.0:3000/tweets/indexにアクセスします。

rails17.png


この次のステップは?

ここまで学んできて、ある程度Railsの仕組みが理解できたでしょうか?
他にもまだまだやりたいことはたくさんあると思います。

画像をアップロードするためには、どうしたらいいの?
ユーザーのログインをして、ユーザーごとにツイートを表示したい。
実際のTwitterと連動して、ここでつぶやいたことをTwitterにも表示させたい。
などなど。

ここから先は、無限です。

Mitakalabコミュニティで学ぶもよし、本で独学するもよし、Google先生にきくもよし。

自分だけのアプリを作るべくがんばってください。

参考までに、この次のステップで有用なものを挙げておきます。

  • モデルを変更する

  • Railscasts : Railsの応用例がたくさん載っているサイトです。(英語・日本語)

  • Cumiki : Railsにかぎらず、Railsの応用例をどうやって付け加えるかを、レゴを組み立てるような手順で学ぶことができます。(日本語)

  • ドットインストール : Railsにかぎらず、基本的な点を動画を使ってわかりやすく解説されています。(日本語)

  • Ruby Toolbox : RailsにGemを追加して機能を付け加えたいときに、どんなGemがあるのかをカテゴリーごとに見ることができます。(英語)

参考文献

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