最近terraformを使う機会があったのでメモがてら残しておこうと思います。
対象者
- terraformに興味はあるが実際に触ったことがない人
- IaCを触ってみたい人
- 大雑把にterraformの概念だけ知っておきたい人
terraformとは?
terraformはIacと呼ばれるツールの一種で、インフラの構成をソースコードとして管理できる機能です。
注意点として、あくまで管理できるのはインフラ構成であって、サーバー内のユーザー設定やライブラリのインストールなどはできません。
もし、サーバー内も管理したい場合は、imageでデプロイするか、ansibleなどを併用して管理していく必要が出てきます。
terraformの実行順序
実際にファイルを書く前に、terraformが実際に動く順序だけ軽く記載します。terraformのCLIが入っている前提です。
- terraformファイルを書く
- terraform init で初期化する
- 対象cloudへの認証処理が走る
- 依存ファイルを取得してくる
- リソースなどメタ情報が詰まったファイル(state ファイル)が生成される
- 実行結果を確認しながらファイルを修正
- 実際に実行してインフラなどを立ち上げる
明示的にインストールコマンドを叩かないなどの違いはありますが、感覚的には、npmやgoのget moduleなどに近いです。
terraformの特性
terraformはjsonなどのような汎用的なファイル形式で管理するのではなく、独自の拡張子のtfファイルとプログラミング言語で処理を記述します。以下は公式で記載されているサンプルです。
terraform {
required_providers {
aws = {
source = "hashicorp/aws"
version = "~> 3.27"
}
}
required_version = ">= 0.14.9"
}
provider "aws" {
profile = "default"
region = "us-west-2"
}
resource "aws_instance" "app_server" {
ami = "ami-830c94e3"
instance_type = "t2.micro"
tags = {
Name = "ExampleAppServerInstance"
}
}
terraform
一番最初に書かれている terraform
と言うブロックはterraform自体の設定をするところです。依存するライブラリのバージョンを指定したり、 メタ情報が詰まったstateファイルを置く場所を指定できます。
provider
provider
はAWSなどのcloudと通信するための情報の指定です。
リージョンや認証情報などがそうですね。
今回はAWSのprofileを指定して認証情報を読みとって指定し、リージョンは明示的に指定しています。
他のproviderを見たい場合は以下から参照してください。
https://registry.terraform.io/browse/providers
resource
resource
はDBやサーバーなどの実際に構築するインフラの指定です。
resource の後ろの文字列はそれぞれ、リソース名,変数名を指定します。
リソース名でAWSのlamdaやdynamoなどのインフラを指定して、設定内容をresourceブロックの中に書いていきます。
変数名はresouceで指定したインフラの中身を参照したい時に使います。以下のような感じですね。
resource "aws_instance" "app_server" {
ami = "ami-830c94e3"
instance_type = "t2.micro"
name ="test"
tags = {
Name = "ExampleAppServerInstance"
}
}
resource "aws_db" "db" {
# app_serverの情報を参照
name = app_server.name
}
実際のawsのresourceなどは以下に書いてあるので、確認してみてください。
https://registry.terraform.io/providers/hashicorp/aws/latest/docs
初期化と確認と実行
初期化
さてファイルが書けたら、terraformコマンドの
terraform init
を実行しましょう。これで初期化と認証が走ります。無事providerで指定したプラットフォームにアクセスし、依存ファイルを取得できたら初期化完了です。成功すると、ファイルが置いてあるディレクトリに
.terraform
.terraform.lock.hcl
が生成されます。
確認
terraform plan
を実行すると、以下のことをチェックしてくれます。
- 使用しているアカウントの権限のチェック
- AWSでEC2インスタンを立ち上げる権限を持っているかなど
- 文法のチェック
- 最終的に生成されるリソースのチェック
- DBのアカウントなど
実行
terraform apply
を実行すると、実際にリソースを生成してくれます。
正常終了した場合は、実際にプラットーフォームのコンソールで、指定したリソースが生成されているかを確認してみましょう。
最後に
インフラは秘伝のタレになりがちなので、コードで管理できれば色々嬉しいですね。
それでは良いterraform ライフを
引用