本書を選んだ理由
牛尾剛さんの世界一流エンジニアの思考法やnoteの記事を読んでこの方を好きになりました。彼の記事に今回感想文を書く本の著者である安川康介さんの科学的根拠に基づく最高の勉強法が紹介されており読んでみることにしました。それから、通読する前にYouTubeを見て、その内容がとてもおもしろかったのでより本を読みたいと思いました。
気になった点をピックアップして、自分の感想を述べていく。
chapter1 科学的に効果が高くない勉強法
・繰り返し読む、再読。
・ノートに書き写したり、まとめること。
・ハイライトや下線
・好みの学習スタイル
学生時代からたくさんの科目の勉強を否応なしにしてきましたが、その中で再読は無意識にずっと続けてきていたと思います。効果があるのかどうかを特に意識せずにいました。確かに何度も何度も繰り返し読んでもどうしても覚えられず、試験でも結局その部分がわからず終いだったということは何度かあったなと振り返って思います。
ノートへの書き写しに関しては、耳が痛いです。
ノートが汚くなることがどうしても嫌で、色んな蛍光ペンや色ペンを駆使して綺麗にノートをとってきた学生時代でした。理数系があまり好きではなく得意ではなかったのですが、好きではないからこそノートを見て学習意欲が上がるのではとより綺麗にノートをとってていました。でも全然結果には影響されませんでした…。
日々プログラムを書く上で学習は続けていますが、間違いなく我流でやってしまっている。この本を機に科学的に良いとされる学習法に触れたいとすでに強く思ってきました。
chapter2 科学的に効果が高い勉強法
1.アクティブリコール
2.分散学習
3.精緻的質問と自己説明
4.インターリービング
1.アクティブリコール
「勉強したとこや覚えたいことを能動的に思い出して記憶から引き出すこと」
アクティブリコールの方法として、練習問題や過去問を解くこと、模試を受けること、暗記カードやフラッシュカードを使う、紙に書き出す、学んだことを誰かに教える。などがある。そしてそれだけでなく、なにか覚えたいことを思い出すだけでも効果があるそう。覚え辛いものは声に出しながら学習するプロダクション効果や誰かに教えようとしながら学習するプロテェジェ効果を組み合わせるとその効果はブーストする。そして、これらを実践すると他の勉強法よりも効果が大きくでる。でも、その勉強法を使っている本人は実感を得辛いようです。それでも筆者はそれを認識した上でなんとなく嫌だな。という気持ちに負けず頑張り続けることだ。とのことです。
2.分散学習
ある教科に対して同じ時間かけて勉強する場合にまとめて勉強するより、時間と日にちを分けたほうが学習効果が高い。
最強の勉強法 = アクティブリコール+分散学習
↑ 連続的再学習
3.精緻的質問と自己説明
「頭の中で自分と自分とで質問や会話をしながら、学習していく方法」
4.インターリービング
「似ているけれど異なった複数のスキルや勉強のトピックを交互に学習する方法」
これら1〜4を踏まえて、今後自分が学習する上でどのような戦略を使うかをまとめてみようと思う。
chapter3 覚えにくいものを覚える古代からの記憶術
イメージ変換法
・ストーリー法
ストーリー法とは覚えたいものをイメージに変換し、ストーリー(物語)としてつなげていく記憶術のこと。
このストーリー法について、1つピックアップして覚えにくい名称について記憶していこうと思います。
まずその言葉とは"デキサメタゾンエリキシル"です。この言葉は私も初めて聞きました。この言葉を選んだ理由として、先日息子が、肺炎の疑いがあるとのことで処方されたステロイド薬の名称がなんとなく難しそうでいいのではないかと思った次第です。自分なりにストーリー化してみようと思います。
"デキサメタゾンエリキシル"を分割していきます。
デキ・サメ・タゾン・エリキ・シル
これを自分なりに覚えやすいようにやってみます。
まずデキは出来る。
サメは鮫。
タゾンはタ(ー)ゾ(ザ)ん。
エリキはサッカー選手のエリキ。
シルは汁。
そしこれらをストーリー仕立てにしていきます。
肺炎で苦しんでいて、ストロイドが欲しいなと思っていると、向こうから仕事が出来(デキ)る鮫(サメ)がターザン(タゾン)とエリキに汁(シル)をあたえながら、薬を分けてくれました。
といった感じです。ストーリーはめちゃくちゃで奇妙ですが実際にこれを即興で考えて、毎日何回か想起すると1週間経った今もしっかり覚えています。
やってみてなかなかおもしろいと感じたし、どうしても覚えづらい言葉や数字の羅列などを覚えたい時に使ってみようと思いました。
chapter4 勉強にまつわる心・体・環境の整え方
・勉強するとき、なぜそれを自分は学ぶべきなのかそれについて明確な答えがあるか。
・自己効力感: スモールゴールをつくることで効力感が上がり成績も達成率も上がる。
・セルフモニタリング: 自分の進捗状況を記録する。ページ数や問題数を記録するとパフォーマンスが上がる。
・内発的動機付け
・機会がなくてできなかったことよりも、機会が与えられており「自分でやろうと思えばできたのに、やらかったこと」に後悔する。
・好奇心が湧き、集中力も高く、やる気もあり、覚えやすく忘れにくい状態になったらそのまま没頭する。「試験のために」「キャリアのために」という勉強だけでなく「ただ楽しい」という好奇心から学びを求めてみる。
・勉強以外の大切なことは何か?勉強以外の自分にとって大切なことを忘れない。「将来の自分」だけでなく、「今の自分」にも時間を作ってあげる。
・ジャーナリング
新しいことを学ぶときにただ学ぶのではなく、
なぜ学ぼうと思ったのかを常に考えながら学習するといいのかも知れないですね。そして、得た知識を自分に落とし込むために人に説明できるよう自分の言葉で話せるレベルまで持っていく。この作業も必要そう。自己効力感とセルフモニタリングの効果は仕事で直に感じています。
タスクの内容をまず把握して、すべて達成できるために必要な項目と時間を書き出す。そしてスケジュールも入れる。スモールタスク化して一つ一つ丁寧に対応していく。そうするだけでモチベーションと進捗の良さに直結しているのを肌で感じています。今年に入って継続できているので、続けていこうと思います。
ジャーナリングの効果も感じています。
頭の中だけで解決できることはとても少なくて、以前までは頭の中だけで考えて、解決できなくて自己嫌悪に陥って、体力も使って課題解決に失敗したり遅延するというのを数年続けていました。
それをジャーナリングすることで、本当に改善されていっています。私が行なっている方法としては、PCの横に紙とペンを置いて、常に何か書ける状態を作っておく、そしてPCのメモもアプリを常に起動する。生成AIも使い、スクリプトを書く際は受け身ではなく、能動的に詳しく記載する。など、様々なツールでジャーナリングを行っています。それから現在、仕事で主にバックエンドを担当しています。バックエンドを担当することに満足感ややりがいを感じています。ただ、インフラをほぼ触る機会がない状態で、いつかインフラも担当していきたいなと思っています。いつかいつかと思いながら1年が経ち、その間もバックエンドの仕事にしっかり向き合おうと思ってやってきまし。でもやはり、自分が声を挙げれば任せてもらえるようないい環境で働けている今、自分がやりたい。と言わないといけないと思いました。
早速、チームのマネージャーに話そうとそう思えました。
まとめ
今回の本はめちゃくちゃいい本だったなと思います。読みやすく、しかも実践しやすいように説明されている。早速やってみようと思える本でした。アクティブリコール、分散学習、精緻的質問と自己説明、インターリービング、これら4つの科学的に効果の高い勉強法を取り入れ、計画を立てて学習していきます。そして、この勉強法を使い応用情報技術者試験にチャレンジしようと思います。その過程や結果は別の記事で投稿したいと思います。