はじめに
HEBI X-Series(以下HEBIモータ)はモータ,ドライバ,エンコーダが一つの筐体に収まったスマートアクチュエータです.
使ってみると便利だし公式ドキュメントは充実しているのですが,日本語資料が少ないので,公式ドキュメント噛み砕いていくような立ち位置で記します.
目標
HEBIScopeを使ってHEBIモータを動かす.
使うもの
- PC
- Ubuntu(筆者の環境はUbuntu 18.04)
- HEBIモータ
- 電源
- 電源ケーブル
- Ethernetハブ
- Ethernetケーブル
全体構成
ネットワークの確認
HEBIモータは同じネットワーク内の端末から遠隔で操作することができますが,この際,Ethernetハブを挟む必要があることに注意が必要です.
(PCのEthernet端子に直接繋いでも認識されません.)
PCは同一のネットワークにいればいいので,WiFiで接続されていてもOKです.
同一ネットワークにHEBIモータがいるかどうかは,HEBI Scopeを使うことで簡単に確認できます.
繋いでいるはずなのに表示されない場合は,次のことを確認してください.
- HEBIモータに電源が供給されているか
- Ethernetハブを正しく挟んでいるか
- HEBI Scopeを起動し直す
- WiFiで接続している場合は有線LANで接続する
- PCを再起動する
それでも解決しなければ,PCか施設のネットワーク環境に問題がないか確認してください.
初期設定
HEBIモータはそれぞれにNameを割り当てたり,いくつかのHEBIモータをまとめてFamilyとしてグルーピングすることができます.
このNameやFamilyの単位で操作していくことになります.
これらは,HEBI Scopeのモータ名を右クリックし,set nameまたはset familyから設定することができます.
動かしてみる
動かしたいHEBIモータを選択してHEBI ScopeのMonitoringタブへと移り,下部の「Position」「Velocity」「Effort」のいずれかにチェックを入れた状態でスライダを動かすことで,それぞれの値を制御し,HEBIモータを動かすことができるはずです.
複数の制御にチェックを入れることで,同時に制御することもできます.
動かすことができたら・・・
次はC++やROSで動かしてみましょう.
より複雑な動きや,ロボットへの実装が可能になります.
公式ドキュメントを参考にプログラムを組んでみてください.