(おことわり)この記事は、Arch LinuxのWikiサイトに書かれていた情報を引用しただけの、個人的な備忘録のために書きました。
大半(ほぼ全て)のGUI環境(デスクトップOS/ウィンドウマネージャ等)ではマウスの加速機能が実装されています。Linuxのデスクトップ環境であるxorgにももちろんそういう機能があります。マウスの加速機能とは、マウスを机上でゆっくり動かしたときは、画面上でのポインタ(マウスカーソル)がゆっくり動き、マウスを机上で速く動かしたときには、画面上でのポインタがより長い距離動く仕組みです。
ここで問題なのは、物理的なマウスの移動距離と画面上でのポインタの移動距離が比例していないことです。普段マウスを動かしている感覚で、ちょっと離れた場所にあるボタンなどを押そうとして、通常より速い速度でマウスを動かすと、ポインタが勢い余ってすっ飛んでいき、狙った場所にマウスポインタを停止させられずに行きすぎてしまい、戻そうと思ってマウスを動かすと、反対方向にポインタが行きすぎてしまい、目的の座標をポイントするだけで3秒くらいマウスをフラフラ操作することとなり、猛烈なストレスになります。
人によっては、マウスの加速機能に容易に順応できるようですが、筆者はPC-9801の時代からマウスを使用している経験があるにもかかわらず、マウスの加速機能に慣れることができず、OSをインストールする度にイライラしています。また、ゲームのプレーヤー、特にFPSというジャンルのゲームにおいては、正確で緻密なマウス操作が要求され、マウスの加速機能が障害になることがあります。Windows環境では「ポインタの精度を高める」という設定がこれであり、このチェックボックスを外して加速機能を無効にすることが、FPSゲーマーの間で推奨されていたりします。ゲームに限らず、一般的なデスクトップGUIでも、操作性に大きく影響するのは、既に書いたとおりです。
Ubuntu 18環境では、gnome-tweak-tool
というパッケージをインストールし、gnome-tweaks
という設定ツールで、マウスのアクセラレーションプロファイルを「Flat」に設定することで、加速機能をオフにすることができます。それはそれでいいのですが、筆者はGnomeセッションではなく、Xfce4セッションを好んで使用しています。Ubuntu16までは設定できたはずなのに、Ubuntu18のXfce4環境でマウスの加速設定を変更しても、実際の挙動に反映されない不具合に遭遇しました。
こうなったら意地でもマウスの加速を無効にしてやるぞ!!というわけで、探して見つけたのが**これ**です。
/etc/X11/xorg.conf.d/50-mouse-acceleration.conf というファイルを編集します。最初はディレクトリ自体が存在しないと思いますので、ディレクトリを作成した上でファイルを作ります。
sudo mkdir -p /etc/X11/xorg.conf.d
sudo nano /etc/X11/xorg.conf.d/50-mouse-acceleration.conf
Section "InputClass"
Identifier "My Mouse"
MatchIsPointer "yes"
Option "AccelerationProfile" "-1"
Option "AccelerationScheme" "none"
Option "AccelSpeed" "-1"
EndSection
これで、OSを再起動すると、マウスの加速機能を根本から絶つことができました。