CIDRの仕組みと表記方法
インターネットは多くのデバイスが接続され、それぞれに固有のアドレスが割り当てられています。このアドレスを効率的に管理するためにCIDR(Classless Inter-Domain Routing)という技術が用いられています。ここでは、IPアドレスの基本から始め、CIDRの仕組み、そしてその表記方法について初心者にも分かりやすく解説します。
IPアドレスの概要
インターネット上の住所
IPアドレスは、インターネット上のデバイスを識別するための数値のラベルです。IPv4とIPv6の二種類が存在し、それぞれに異なるフォーマットがあります。IPv4は32ビットの数値で構成され、一般的に8桁ごとに.で区切り「192.168.0.1」のような形式で表現されます。
CIDRの基本
ネットワーク管理の効率化
CIDRは、IPアドレスをより柔軟に割り当てるための方法です。従来のクラスフルネットワーキングでは、IPアドレスの範囲が固定的でしたが、CIDRではこの制限をなくし、ネットワークのサイズを必要に応じて調整できます。
ネットワークアドレス部とホストアドレス部
IPアドレスは、ネットワークアドレス部とホストアドレス部の二部分に分割されます。CIDRでは、この分割の境界を柔軟に設定でき、異なるサイズのネットワークを効率的に作成できます。
CIDRの表記方法
例とともに解説
CIDR表記では、「IPアドレス/プレフィックス長」というフォーマットを使用します。プレフィックス長は、ネットワークアドレス部を表すビットの数を示しています。
具体例
例えば、「192.168.0.0/24」という表記があります。ここで、「192.168.0.0」はネットワークアドレスを示し、「/24」は最初の24ビットがネットワークアドレス部であることを意味しています。つまり、このネットワークは「192.168.0.0」から「192.168.0.255」までの256個のIPアドレスを持つことになります。
プレフィックス長の違い
プレフィックス長が異なると、ネットワークのサイズも変わります。例えば、「192.168.0.0/16」は、「192.168.0.0」から「192.168.255.255」までの65,536個のIPアドレスを含むことになります。
まとめ
CIDRは、IPアドレスをより柔軟に効率的に管理するための重要な技術です。ネットワークアドレス部とホストアドレス部を明確に区別し、必要なサイズのネットワークを作成することが可能です。CIDR表記を理解し、適切に使用することで、ネットワーク管理者はリソースを最大限に活用し、効率的なネットワーク設計を行うことがで
きます。