はじめに

現在取り組んでいる個人開発で投稿検索機能を実装した際に用いた、
複数キーワード検索、フィルタ検索、レンジ検索
について実装方法を紹介します。

例として、投稿は以下の情報を持っているものとします。

title
description
country
budget

title description budgetはinput=text
countryはselectで投稿に入力されたとします。

ではまず初めに、一番簡単なフィルタ検索から説明したいと思います。

フィルタ検索

今回の例では、country を対象に絞り込みます。

投稿作成時に country は国一覧からセレクトして入力されます。
そのためサーバーサイドにはすでに「国データ」が存在しており、検索時はその中から一致するものを絞り込むだけで済みます。

このように、あらかじめ決まった選択肢から入力されるデータ（国、カテゴリ、タグなど）は、検索の際も同じ選択肢の中から絞り込むことができるため、フィルタ検索が適しています。

一方で、title や description のような自由入力テキストはフィルタ検索には向きません。この後紹介するキーワード検索が適しています。

では、実際にフィルタ機能の実装を説明したいと思います。
基本的にはデータの検索や絞り込みは、バックエンドで行います。(今回はLaravel)

Controller.php

public function searchIndex(Request $request)
    {
        // 基本のクエリ：最新順を事前ロード
        $query = Post::latest();
        
        if ($request->filled('country_id')) {
            $query->where('country_id', $request->country_id);
        }

        // ページネーションで取得（例：10件ごと）
        $filtered_posts = $query->paginate(10);

        return view('posts.index', compact('filtered_posts'));
    }

$query = Post::latest();で投稿一覧を取得
if構文でユーザーが送信したrequestにcountry_idのデータがあれば、$query(投稿一覧)を絞り込む

レンジ検索

今回の例では、budgetをレンジ検索します。
理由は、予算は人によって柔軟に変わる値なので、完全一致ではなく範囲で検索するのが現実的だからです。
先ほど記述した上部のController.phpに以下を書き込めば、レンジ検索機能が実装できます。

if ($request->filled('budget_min')) {
    $query->where('budget', '>=', $request->budget_min);
}
if ($request->filled('budget_max')) {
    $query->where('budget', '<=', $request->budget_max);
}

budget_min 以上、budget_max 以下の投稿を検索

キーワード検索

先ほど申し上げた通り、title や description のような自由入力テキストはキーワード検索が適しています。

理由は、ユーザーが入力する内容は人によってさまざまで、あらかじめ決められた選択肢に当てはめることが難しいからです。
例えば「京都カフェ」「絶景」「ローカルフード」といったキーワードは、国や予算のように固定の値ではなく、自由に検索される可能性があります。

そのため、投稿本文やタイトルに対しては、LIKE 句などを使って部分一致で検索する「キーワード検索」が現実的です。

// 検索パラメータの処理
if ($request->filled('keyword')) {
  // キーワードをカンマ、読点で分割
  $keywords = preg_split('/[,、]+/u', trim($request->keyword));
  $keywords = array_filter($keywords, fn($v) => $v !== '');
            
  foreach ($keywords as $keyword) {
    $keyword = trim($keyword); // 各キーワードの前後の空白を削除
    if (empty($keyword)) continue; // 空のキーワードはスキップ

    $query->where(function ($q) use ($keyword) {
      $q->where('title', 'like', '%' . $keyword . '%')
        ->orWhere('description', 'like', '%' . $keyword . '%');
    });
  }
}

上記のコードは複数のキーワード検索に対応しています。

preg_split('/[,、]+/u', ...)によって、句読点(、)やカンマ(,)が入力された際、その部分で分割してキーワード文字列を複数の検索ワードに変換してくれます。

例えばユーザーが
「京都、カフェ、観光」
と入力した場合、

"京都,カフェ、観光" → ["京都", "カフェ", "観光"]

とキーワードを分割することができます。

もちろん空白で分割するようにすることもできますが、例えば地名や施設名などを英語で検索する際、
「statue of liberty」のように空白が多く用いられます。
そのため今回私が実装した際は、句読点(、)やカンマ(,)のみを対象としました。

まとめ

フィルタ検索 → country のように固定選択肢から絞り込む場合
レンジ検索 → budget のような数値・日付の範囲で絞り込む場合
複数キーワード検索 → title や description の自由入力テキストを部分一致で検索