モチベーション
- そもそもこんな記事を書いているのは、自分がとても「作業が遅い」のを気にしていたからだ。同僚と比べて、いつも倍以上時間が掛かって、ハウツー本を読んだりもするけど中身が大変そうで投げ出して自己嫌悪のループにハマっていくパターン。自意識が高くて、目標も求める成果も高いけど、求めるだけで「遅い」のが怖くて手を出さないで能力が上がらない負の連鎖にハマっている人たちにこそ読んでほしい。
サマリ
- この記事では、「作業が遅い」ことで新しいことにも手が出せずに暗い気持ちになる人に、「集中力の管理」の実例を示して、"手軽に楽しく"成果を出す参考としてもらう為に書いた。
- 「目標を絞る」、「時間を増やす」、「成果を測る」の3点をツールも使いながら取り組んだ。
- todoist等を使って基本的に1つだけ目標を意識している状態を作り、toggl等で意識しながら会議や作業以外の時間を削って作業時間を増やし、その中でJINS MEME OFFICEなどのツールで集中している時間を測り、成果についてもgithubなどで確認する事で、"手軽に楽しく"取り組んだ。
前提となる人(向いた職種の人)
- この記事は、「自分が手を動かした作業」を最大化するのを目標に書いている。例えば、筆者の様なデータ分析のアナリスト、あるいはプログラマーやデザイナーなどだ。もちろん、設計書や企画書のような書類を作るような仕事でも成果物が自分の作業時間の質と量に比例する様な職種ならば応用出来ることは多いと思う。
- 従って、コミュニケーションが主で他人に時間を依存するような職種には参考となるところは少ないかもしれないが、自分の場合への応用など質問・相談は歓迎する。
集中力のシステム化
- 何もしないで集中できるのは、一つの才能か、過去に厳しい経験を経て得た能力だと思うが、できるだけ早く成果につなげるには戦略が必要だ。より"手軽で楽しい"なら続けられる余地があるし、だんだんと習熟していく可能性がある。
- 従って、戦術としては下記の4つのポイントを"段階的に"進めて作業の量と質を上げて行く。
- 目標を絞る(手軽さ)
- 時間を増やす(楽しさ)
- 成果を測る(楽しさ)
1. 目標を絞る
- 目的
- 目の前の事に集中できる様にやる事を絞り、気分を軽くする。
- 方法
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GTD(Getting Things Done)の考え方を取り入れ、優先順位を決めて目の前で集中する事を一つにする。
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個人的には、todistを利用している。UIも使いやすいけど、最も素晴らしいのは各種Platformに対応している事で、何か気になる事があればすぐにメモして忘れられるのが良い。
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コツは定期的な目標見直しタイミングを細かく設定してタスク完了の予測精度を上げて、それ以外の時に考えなくて良くする事。
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実際にやったのは、2週間や1週間に1回の単位で分かる範囲での将来を含めたタスクの洗い出しと優先順位付け、その中でその週(あるいはスプリントで管理する場合もあると思う。)のタスクを絞る事。更に毎日の朝に、15分ほどでその日のタスクリストを作ってやる事を数個に絞って回した。
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慣れてくると、それでも積み残しなど発生するので、より精度を上げるために半日(午後3時頃)にリストの見直しをして当日中に現実的に終わらせられる事に絞って、その時にフォーカスする事を明確にしている。
2. 時間を増やす
- 目的
- 作業の量を担保するための時間を確保して、安心する。
- 方法
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もちろん、生きる時間を増やす事は出来ないけど、働く時間を増やすことは出来る。一番安易な、そして強力な、方法は働く時間を増やす事。でもまあ、限界もあるし身体や精神に悪い。従って、「作業以外の時間を削る」のに注力する。
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コツは定量化、可視化してとにかく"減らすゲームを楽しむ"事
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まず最初に削減するのは会議時間やメール作成などの時間。会議は、無駄な参加は極力削るし、毎日を毎週そして隔週や必要な時の不定期開催へ、1時間の会議は30分に、30分の会議は15分に、15分の会議は3分に減らせないか考えた。また、毎週、朝のリストに記載している会議時間を振り返って先週より減ったかなどをチェックしていた。
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(チームの協力が必要だけど)結果として、チーム内会議などはSlackなどのツールへの代替や朝会などもリストを共有してからの報告などで数分で終わらせるなどして、毎週の会議時間は約半分の5時間弱(半分はチームや部門の情報共有、半分はメンバー間コミュニケーションの為に必要な面談)になった。
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次に、自分が作業を行う時間を増やした。何を言っているんだという向きもあるかもしれないが、自分がメール作成やタスク見直しや、興がのって(目の前の作業と関連の薄い)細かな調べ物をしている時間を削る事にした。個人的には、togglに作業に使った時間だけを記録する様にしてその日の終わりに合計の作業時間を確認して意識することで上げて行った。また、togglにはきれいなレポート機能も付いているので週での棒グラフを見たり、前の週と比べるなどで作業時間が取れている日と取れていない日の違いを意識したりする。
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結果として、一日の"作業時間"は酷いときは2時間くらいの所が4時間から6時間を確保できるようになった(ちなみに基本は10時から働いて定時の19時頃に帰っている)。またtogglは各プラットフォームへの対応はもちろん、UIとしても集中する事に注目する様にデザインされているので良いと思う。
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作業時間を確保したら、作業時間の質を上げる為に「集中したか」を意識する様にした。後述するが、自分の場合はJINS MEME OFFICEを使って集中している時間を計測した。計測してみると、集中出来ている時間は作業時間の1/3から半分程度になるので2,3時間おき(タスクの終了毎)に見直して1時間毎に表示される集中した時間を確認した。また、JINS MEMEを掛けていると、知っている人は興味を持って話しかけてくるのも面白かった。
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結果として、だいたい作業時間の半分を集中している状態に改善し、「集中している」のがどんな状態なのかも体感して少し判る様になった。(その先の問題も見つかったが、「やってみて判った事」など参照)
3. 成果を測る
- 目的
- 継続していく為に、こまめに成果を把握して自分を褒める。
- 方法
- まず「作業時間(量)」を定量化して測る方法は上述の通りで、短くだが、定期的に時間を取って細かく計測をした。主なものは下記。
+ 会議時間の削減
+ 作業時間の増加
+ 集中時間の増加 - 「成果物(質)」に関することも定量化出来るものは測って自分で確認出来るようにした。
+ githubのcommit数
+ Confluence(Wiki)の作成ページ数(仕事柄、報告を書く) - また、(個人で)Slackにチャネルを作りアウトプット(相手がいる成果)の履歴をメモに貯めて週で振り返った。
- 何か努力している事をすべて測って確認する事は、MPが少ない身としてはとても重要だった。
やってみて判った事
- これに限らないが、"手軽さ"と"楽しさ"が定着するコツには思うのでグラフィカルなツールなどの利用は大事です。
- 実は「集中する時間」と「成果が出る時間」は必ずしも一致しないんだけど、今回の記事はココまで。JINS MEMEはhack系としても面白いガジェットなんで、また記事を書こうと思います。(例えば、一番集中したのは朝の通勤電車でマンガ読んでた時だったとか (^^; )
おわりに
- 初の記事がhack系というのも気恥ずかしいが、誰かの参考になれば幸い。
- 質問や相談は随時歓迎です、よければコメントにどうぞ。
- また、気がついた事などあれば随時追記していきます。
【TO DO】 もう少し絵を入れて読みやすくしたい。