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登下校中の子どもの身を守るため、すぐに「しらせる」仕組みを考えてみた

Last updated at Posted at 2018-05-22

はじめに

子どもがどこかで事件に巻き込まれたらどうしよう、そう心配しているお父さん、お母さんのために何かできることがないか、ちょっと考えてみました。

いかのおすし

「いかのおすし」とは「いかない、のらない、おおきなこえをだす、すぐにげる、しらせる」のかしら文字をとった防犯標語だそうです。
その中でしらせるに焦点を当ててみたいと思います。

利用シーン

(1). 知らない人に声をかけられたら、すぐにリモコンのボタンを押して、その時間や現在位置をLINEで通知する。
(2). に乗せられたら、自動でその時間や現在位置をLINEで通知する。

システム構成

参考:@vimyum - わずか300円でIoTボタンを作る方法
参考:engadget日本版 - ダイソーでスマホ用Bluetoothリモートシャッターを発見→分解→ちょい改造:ウェブ情報実験室
参考:@-あっとはっく - Androidの物理ボタンやセンサー機能を有効活用する豆知識まとめ! タッチパネル不要で操作できる

(1). ハードウェア

  • ダイソー リモートシャッター (AB Shutter 3) ... 緊急通知用ボタンとして使います。
  • スマホ ... GPS端末のように使います。常に画面ロックし、音もでないようにします。画面ロック解除は親だけができるようにします。無駄にゲームやSNSで時間を費やすこともなく、データ通信量もほんの僅かで済みます。スマホはバッテリ食いなので、できるだけ最初から無駄なアプリがインストールされていない方が良いです。おすすめはroot化+カスタムROM+格安SIM低速モード+モバイルバッテリです。

今回の動作環境は下記です。

ASUS Zenfone2(Z00A)
LineageOS 14.1(Android 7.1.2), GApps 7.1, Magisk v16.3
IIJmio SIM

(2). スマホのアプリ

(3). Webサービス

  • IFTTT ... Webサービスの連携をします。
  • LINE ... お父さん、お母さんへの通知に利用します。今回はLINEを使いましたが、他のものでも構いません。IFTTTで対応しているものが良いと思います。

child5.png

初期設定

(1). スマホで**ダイソー リモートシャッター (AB Shutter 3)**を登録する。

設定→Bluetooth→ONにします。
その後AB Shutter 3本体電源をONにすると、デバイス名が表示されます。

そのデバイス名をタッチするとペアリングが完了します。
これでAB Shutter 3本体iOSボタンを押すと、音量上ボタンが押されます。
AB Shutter 3は一定時間接続がないとペアリングが切れます。使う時だけ電源をONにすれば、その都度自動でペアリングします。

(2). スマホでPower Button to Volume Buttonのインストールと設定をする。

Power Button to Volume Buttonからアプリをインストールし、起動します。
無効設定になっているので、

有効設定にします。
これで音量ボタンで画面のスリープ状態を解除できます。
つまりAB Shutter 3iOSボタンを押すと、音量上ボタンが押され、画面のスリープ状態を解除できます。

(3). スマホでMacroDroid - デバイス自動化のインストールをする。

MacroDroid - デバイス自動化からアプリをインストールします。
トリガーアクション条件を使ってマクロを作成します。

その後、ロック画面時に通知が表示されないよう、設定→通知から

すべての通知内容を表示する

通知をすべて表示しないに変更します。

(4). IFTTTで Webhooks → LINEの設定をします。特定のWebアドレスを叩くとLINEへ通知するための設定です。
あらかじめWebhooksとLINEのアクセス許可が済んでいるものとします。

IFTTT - Webhooks にアクセスします。

Documentationをクリックし、Webhookのアドレスを確認します。
(例) https://maker.ifttt.com/trigger/{event}/with/key/aaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa

aaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa には正式なキーが入ります。
引数は value1, value2, value3 を指定できます。
{event}には、後で指定するイベント名が入ります。

this

Webhooksを選択し

Receive a web requestを選択し

Event Name を指定します。ここではchild_emergencyを入力します。
そうするとWebhookのアドレスは
https://maker.ifttt.com/trigger/child_emergency/with/key/aaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa
となります。

that

LINEを選択し

Send messageを選択し

Recipientで通知先を指定し、Messageには通知するメッセージを指定します。
Messageは画像の通りに指定します。

利用シーン1

知らない人に声をかけられたら、すぐにリモコンのボタンを押して、その時間や現在位置をLINEで通知する。

(1). 処理の流れ

AB Shutter 3電源ボタンOFFからONにする。

AB Shutter 3iOSボタンを押す。

自動でスマホの音量上ボタンが押される

自動画面のスリープ状態が解除される

更に続けてAB Shutter 3iOSボタンを押す。

MacroDroidでマクロが実行される(名前: AB_shutter3を押した)

LINEへ通知されるメッセージ

トリガー
 User Input
  音量ボタンを押下 
   アクセシビリティサービスを使用
   音量を上げた時
   前の音量を保持
      
アクション
 Device Actions
  バイブレーション
   短い振動
 Volume
  音量を変更
   アラーム
    0%
   メディア/音楽
    0%
   通知
    0%
   着信音量
    0%
   システムサウンド
    50%
   通話音量
    0%
   Bluetoothの音声
    0%
 Location
  位置情報を強制的に更新
 MacroDroid Specific
  次のアクションを実行する前に待機
   待機時間
    1秒
 Location
  位置情報を共有
   変数
    Googleマップのリンク
     gps
 MacroDroid Specific
  次のアクションを実行する前に待機
   待機時間
    10秒
 アプリケーション
  Webサイトを開く/HTTPを取得
   https://maker.ifttt.com/trigger/child_emergency/with/key/aaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa?value1=[year]/[month_digit]/[dayofmonth] [hour]:[minute]:[second]&value2=太郎:助けて&value3=[v=gps]
   URL encode parameters
    チェック
   HTTP GET (Webブラウザ不使用)
    チェック

条件
 (なし)

利用シーン2

に乗せられたら、自動でその時間や現在位置をLINEで通知する。

MacroDroidでマクロが実行される(名前: 車に乗った)

トリガー
 センサー
  行動認識
   車中
    50%
      
アクション
 Location
  位置情報を強制的に更新
 MacroDroid Specific
  次のアクションを実行する前に待機
   待機時間
    1秒
 Location
  位置情報を共有
   変数
    Googleマップのリンク
     gps
 MacroDroid Specific
  次のアクションを実行する前に待機
   待機時間
    10秒
 アプリケーション
  Webサイトを開く/HTTPを取得
   https://maker.ifttt.com/trigger/child_emergency/with/key/aaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa?value1=[year]/[month_digit]/[dayofmonth] [hour]:[minute]:[second]&value2=太郎:車に乗った&value3=[v=gps]
   URL encode parameters
    チェック
   HTTP GET (Webブラウザ不使用)
    チェック

条件
 (なし)

応用例

MacroDroidは機能豊富なので、組み合わせ次第でいろいろなことができます。

(1). リモコンのボタンを押すと、大きな音で「誰か助けて」と再生し、その時間や現在位置をLINEで通知した上で、GPS追跡アプリを起動する。(利用シーン1の応用例)
(2). スマホの画面ロック解除が失敗したら、フロントカメラとリアカメラで写真撮影し、それをメール送信する。
(3). スマホのバッテリが25%を切ったら、LINEで通知する。
(4). に乗せられたら、その時間や現在位置をLINEで通知し、その後徒歩静止に切り替わる度に、同様にLINEで通知する。スマホの画面ロックが解除されたら、それらすべてをリセットする。(利用シーン2の応用例)
(5). 電源ボタンを連続3回押したら、特定の人に電話する。(音声SIMを利用する場合)
(6). 他にもいろいろ。

おわりに

音声認識でいろいろできたら、もっと便利ですね。
「ねぇ◯◯、△△△△」とかで。

スペシャルサンクス

いらすとやさん、いつも素敵な素材を使わせて頂きありがとうございます。

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