#目次
1.QiitaNight登壇を終えて
2.「ながら聴き」の解像度を上げる
3.実は「聴き入る」領域もある
4.長尺が秘めるパワー
5.代表の緒方が書籍を販売しました
QiitaNight登壇を終えて
2022/12/16(金)、Qiita Night に登壇させていただきました。
話した内容は、
音声の新規聴取は大変!「ヒト軸」から「コト軸」へステージを上げた話
です。
Voicyのような音声PFは、動画や画像、テキストと異なりまだまだ未開拓の市場で、プロダクトやグロースのセオリーがほとんどない世界です。
中でも、知らない人の音声を、Voicyで知りそこからハマる状態にすることはまだまだ未開拓です。
その中で、Voicyで普段「どう体験設計をしてサービスグロースするか」をPdM兼経営企画にいる経験から、お話しさせていただきました。
この記事では、登壇内容でもある3つの項目に対して、登壇の時に話せなかった内容をご紹介します。
「ながら聴き」の解像度を上げる
「ながら聴き」とは、手元の作業や視覚へのコンテンツを楽しみながら、聴覚へ別コンテンツを取り入れる新しいライフスタイルのことです。
この「ながら聴き」は、Voicyがユーザーさんへ提供するコア価値の1つだと思っています。
なので、この「ながら聴き」の解像度を上げることで、未開拓市場にアプローチできるのでは?と考えてみました。
例えば、車で運転しながら移動中、公共交通機関で通勤中、家で家事をしている最中...
その各シチュエーションって、実は職業が見てくるかも?と思い始めました。
例えば、上の例だと順に、地方の会社員、都会の会社員、専業主婦(夫)...
ここから「ながら聴きをするシーン×L属性×コンテンツには傾向がある」という仮説を立てます。
そこで実施した施策、シチュエーション軸で設計したオンボーディングフォローが、目標数値を上げる結果になったりしています。
実は「聴き入る」領域もある
「ながら聴き」は別の行動がメインなのに対して、聴くことがメインの状態、つまり「聴きいる」も体験にある気がしてました。
そしてこれは、時間帯によって傾向があるのでは?という次の仮説も出てきました。
そこで、自分の朝昼夜の欲求を振り返ると、
朝は元気もりもりでインプットマンになるし、
昼は体と頭を動かしたい、
夜は刺激やリラックスを体験したい、という整理になりました。
このうち朝は「充電」、夜は「放電」と呼んでます。合っているのかな笑
そうなると、夜の時間帯に聴きたくなる音声として「情緒的なもの(怪談、癒し、お笑いの深夜ラジオ)」や「人間関係(恋愛、ストレス対処)」などが考えられます。
朝の体験が「ながら聴きで情報収集」なのに対して、
夜は「聴覚から世界観を実感している(聴きいる)」のがコア価値になっているかもしれない、という仮説も出てきます。
長尺が秘めるパワー
動画の世界では、短尺の勢いが増しています。
TikTokから始まり、YouTubeのショート動画やInstagramのリールなど、いずれも概ね1分以内のものが多い印象です。
一方で、音声は長尺が好かれやすいという仮説を考えています。
日中の「ながら聴き」、夜の「世界観に入り込む」のどちらにおいても、一瞬では困るからです。
「ながら聴き」は、数十分単位で放置したいし、
「聴きいる(世界観体験)」も一瞬では浸れないから、と考えてみたり。
で、試してみました。
YouTubeでは、動画の画面を見ないで楽しむ人が増えてきている(垂れ流し状態)気がしていたので、場所をYouTubeに選択。
音声コンテンツにBGMを入れたり、単調的なアニメーションを入れたりして、YouTube用に動画化しました。
また、音声コンテンツは一般的な動画コンテンツよりも刺激が弱いので、体験まで設計しました。
なので、尺×カテゴリ×体験(例 寝る前、チルアウト、聴くだけで優雅)あたりで変数を1つずつ変えていき、一番ヒットしたのが...
「長尺(2時間以上)×歴史×寝る前」でした。
カテゴリは他にも可能性があると思いつつ、「長尺×寝る前」の組み合わせは、1つ前の「聴きいる」の仮説からも想定通りでした。
このようにして、自ら音声を楽しみ、ユーザーさんの具体的な生活シチュエーションまで視野を広げて体験まで設計することで、未開拓市場でも少しずつアプローチできつつあります。
これらの他にも、たくさん仮説や思考の整理をしていますので、ぜひご興味のある方は覗いてみてください。
https://note.com/voicy_takakuwa
代表の緒方が書籍を販売しました
音声に少しでもご関心がある方は、ぜひ読んでみてください。
僕も購入したので、お貸しすることも可能です!