この記事はCivicTech & GovTech Advent Calendar 2021の6日目の投稿です。
初めまして。Code for Japanで2021年7月からインターンを始めました、ゆんと申します。
普段は公共政策・政治学などを学んでいる大学生です。技術的なバックグラウンドではないので、Qiitaを書くのも初めてです!
##参加したきっかけ
Code for Japanのインターンに興味を持ったのは、「ともに考え、ともに作る社会」というビジョンに共感したから。私は日本生まれ日本育ちながら、日本国籍をでないため選挙権・被選挙権がありません。違和感を感じつつも、私が地域や社会全体の課題、もしくは行政サービスなどに対して持てる手段は、選挙だけではないし、選挙だけでいいはずがない。そう考えていた時に、市民自身のスキルで課題解決をしているシビックテックの活動がとても魅力的に映りました。
##やったこと
インターンとしてはさまざまな活動に参画したのですが、中でも印象に残っているのがCivictech Challenge Cup 2021 (CCC2021)の運営と、加古川東高校でのワークショップのお手伝いです。
加古川東高校では、「自分たちのアプリデザインで加古川市をアップデートしてみよう!」と題して、地域の課題をアプリで解決するための授業が行われました。Code for Japan から外部講師として夏休みのお時間をいただいて、ワークショップを行いました。
(詳細はこちら:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000037.000039198.html)
Civictech Challenge Cup U-22 2021 の運営にも参加しました。こちらは学生・若者向けの社会課題解決型開発コンテストです。今年は200名以上からのエントリーがありました。中学生と高校生の混合チームが大賞を受賞するなど、本当に様々なバックグラウンドを持つ学生が参加してくださり、とても嬉しかったです。
(詳細はこちら:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000039.000039198.html)
##やってみて考えたこと
インターン中に外山健太郎さんの『テクノロジーは貧困を救わない』を読み、とても印象的だったので紹介します。
著者はテクノロジー、主に情報技術が単体で革命を起こすことはありえないとし、テクノロジーが市民社会に果たす役割を「増幅の法則」で説明しています。アラブの春における Facebookの活用など、テクノロジーはすでに存在する市民の意志や意図の達成に貢献する(すでにある方向性を増幅させる)けれど、市民社会の力やユーザーの意図が成熟していない場合には無力、もしくは有害であるとしました。テクノロジーを社会課題の解決に使うためには、その利用する人の「心、知性、意志」が必要です。内面的成熟が見受けられず、意図や判断力、自制心がない社会や人間にはどのような介入パッケージもテクノロジーも無力である、というのです。
加古川東高校ワークショップの開催の経緯を加古川市の多田さんにお伺いしたところ、「地域の課題に対して全力で取り組むという体験を若いうちに持つことで、簡単には折れない、しっかりした体幹を持った人になって欲しい」という意図があったとお話されていました。この考えは、外山が重要視する「心、知性、意志」に通じる考え方と言えると思います。外山は、教育プログラムなどを通して自らの将来の目標設定や判断力を身につけ、それを持ち続ける自制心がある人がいて初めて、テクノロジーが効果的な「増幅」の機能を果たすといいます。
今回のワークショップとCivictech Challenge Cupは、非常に、非常に限られた時間の中ではありながら、その土台作りに貢献できたのではないかと考えています。
あと、最後に周りのインターンや社員さんにとても感謝しています。活動中に多くの失敗をしたのですが、それでも新たなチャレンジを積極的に後押ししてくれる環境がとても有難く、さらにパワーアップするため頑張ろうと身が引き締まります。
##これから
長くなりました。
振り返る機会があって初めて実感が湧くのですが、私自身がインターンを通して学び、得たものはたくさんあります。
現在、CCCを一緒に盛り上げてくれるインターンを募集中です!興味のあるU22のみなさん、声をかけていただけると幸いです。