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Fiddler の "AutoResponder" 機能を使ってみる

Last updated at Posted at 2022-11-14

What's this?

Fiddler の機能の一つである Auto Responder を利用することで、以下のことを実現する手順を紹介する記事です。
・閉塞環境の Web ページを .saz ファイルに保存したものを展開することで、手元の環境で疑似的に動作させる。
・一般サイトへのアクセス情報を保存した .saz ファイルを利用して、閉塞環境でサイトを疑似的に動作させる。

なお、上記の他にもできることはいろいろありますが、原理は共通ですので今回は後者の手順を示します。

前提条件

・取得用環境と閉塞環境の2種が存在すること (Virtual Machine で構いません)
・取得用環境はパブリック ネットワークに接続されていること
・閉塞環境はパブリック ネットワークに接続されていないこと
・双環境共に、Windows 環境 (サポート範囲ならとくにバージョン問わず)であること
・双環境に Fiddler Classic が install 済みであること、また動作すること

手順

1. Fiddler の設定を行う。

Fiddler はそのままでは https トラフィックを暗号化したままとなりますので、取得用環境でその復号設定を行います。
Fiddle メインメニューより [Tools] - [Option] を選択します。
[Option] ダイアログより [HTTPS] タグを選択し、下記設定を施します。

a) [Check for certificate revocation] のチェックを入力する
b) [protocols] の青文字部を選択し、利用する暗号形式 (SSl 及び TLS) を追加する
実施後のイメージ画像は下記のとおりです。
image.png

2. .saz ファイルを取得する。

取得用環境で Fiddler を起動、 Capturing (Fiddler 右下参照) した状態でサンプルサイトにアクセスします。
image.png
なお Caputuring 状態のオン・オフは F12 での切り替えが手軽です。

今回のサンプルでは 「阿部寛のホームページ」 を利用します。
http://abehiroshi.la.coocan.jp/
image.png

アクセス結果がこちら。
image.png

必要なものだけ取るのがコツです。
取得したら Capturing を停止し、[File] メニューから [Save] - [All Sessions] を選択、任意の名前を付けて保存しましょう。

3. ファイルを閉塞環境にコピーする

手順2 の最後で保存したファイルを閉塞環境にコピーします。

4. Auto Responder の準備をする

閉塞環境の Fiddler を起動し、AutoResponder タブを選択します。
Capturing は停止しておいてください。
image.png

Import ボタンを押下し、手順3 でコピーしたファイルを選択します。
その後、右下の [SAZ / Rules] を SAZ for Playback(*.saz) に設定してからファイルを開いてください (今回は正直あまり関係ないですが…*1)。
image.png

ファイルが開かれると、下記のように展開されます。
image.png

その後、[Enable Rules] チェック ボックスをオンにした後、 Capturing を再開してください。
image.png

5. 再現環境でのサイトアクセス

適当なブラウザで http://abehiroshi.la.coocan.jp/ にアクセスしてください。
閉塞環境にもかかわらず、"阿部寛のホームページ" に到達できるはずです。
表示を確認したら Capturing を停止し、再度アクセスを試みてください。
今度はページに到達できないはずです。

何が起きているのか

Fiddler の アプリケーション プロキシという側面を利用して、特定の URL へのアクセスを .sazファイルの対応した領域にバイパスしています。

そんなわけで

簡単な設定ではありますが、これによる「現地環境でしか起きない」 Web アプリのデバッグや、
ブラウザごとによる動作差異を簡単に確認できます。
皆様是非お試しください。

*1 ページ間での複雑な流れを追うときにはこの設定が必要になっていきます。
別途書くかもしれないし書かないかもしれない。

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