クラスター株式会社でコミュニティーマネージャーとして、さまざまな人たちが安心してすごしそれぞれの形の創作活動や表現を実現できるように、ロビーの運営を行ったりイベントなどの施策にたずさわっているso1_こと北村聡一です。
クラスター株式会社の外側では、特定非営利活動法人西荻ぷれま委員会というNPO法人の代表を務めており、現実世界のコミュニティと、メタバースのコミュニティと、両方にたずさわりながら人々の関わり合いについて考えて過ごしています。
Cluster Lobbyは、非常に多くの人たちがおとずれるメタバース空間の入口となるワールドです。同時刻に滞在する人数も多くいますし、また、さまざまな国の人、さまざまな年齢の人が利用します。
今日はそんなCluster Lobbyではどんなことに気をつけているのか、その一部をおはなしします。
軽快さ
多くの人たちにつかってもらえる、素敵なワールドにしたい、かっこいい見た目や、楽しいものを増やしたい。もちろんそのように考えて作るのですが、一方でさまざまなネットワーク環境、デバイスを利用される方がいる中で多くの人たちが快適に利用できるように厳しい軽快さが求められます。
メタバース空間に滞在する際の軽快さは、「ワールド」「アバター」「利用状況」に影響されます。さまざまな、たくさんの人たちに利用してもらいたいと考えているCluster Lobbyでは、「アバター」や「利用状況」に関して、なるべく好きなアバターで表現して欲しい、多くの人にただいるだけでなく、喋ったり動いたりしてコミュニケーションをとって欲しいと考えるため、「ワールド」について限界まで軽くするという一択になります。
どういう要素があるのかなど書いてみようかとも思いましたが、ここはプロが様々な工夫を凝らしている世界で、半端な知識で書くことが誤解を招きかねないため、割愛することにします。
素敵にしたいのに、軽くしないといけない。そんな矛盾したことをなにが体験への効果を持つのか1つ1つの取捨選択と、コンピューターの処理への知識と技術から軽快さは作られていきます。
言語
clusterは現在でも、たくさんの言語を話す人たちが利用しています。まだ、言語になれない年齢の人も利用しています。そしてこれは、今後もっともっと多くの人たちに利用していただきたいと考えています。
このため、Cluster Lobbyでは文字のような言語での表現をなるべく少なくするように気をつけています。
現在のclusterでは言語ごとのリソースの出しわけができて、言語ごとに異なった表現をすることができるのですが、異なる言語を使う人が同じ場を楽しめるようにと考えると言語への依存は少なく、より伝わりやすい表現をという選択肢を考慮することになります。
自動翻訳や、AIを介したコミュニケーションなど、言語に関連する技術がもっともっと向上していくと、ここについては全く異なる手段が用意されて行くのかもしれません。楽しみです。
安心感
clusterのロビーには、たくさんの「初めての人」が集まります。多様なひとたちが安心できる場所ということを考える時に、常に意識するのは「初めての人」になります。
安心感という感覚には、「変わらないこと」だったり「相手のルールがわかっていること」だったりが影響を及ぼします。誰にも邪魔されない自分だけの場所だったり、顔馴染みの相手がいる場所は安心感がありませんか。
でも、Cluster Lobbyという場所は「変わり続ける場所」であり「さまざまなルールの人がおとずれる場所」です。
そこで、様々な「初めての人」とコミュニケーションし、一人一人異なる「初めての人」を少しずつ知っていきながらどんなことに不安になるかを見つけて、不安材料を少なくするように検討をしていきます。
Cluster Lobbyで動いているスタッフは、異なる背景の人材がつどっていて、それぞれの違う視点からどのようにすると「初めての人」の安心を作れるかを考え、お互いの考えや表現を交換しながら安心できるCluster Lobby作りに務めています。
終わりに
「ロビーについて何か」ということで書き始めた本稿ですが、なんてことないことを延々と書いてしまったかなーという気持ちにもなりました。。
多くの人がのびのびすごせる安心を作ることを考えることは、わりと当たり前なことの積み重ねなのかもしれません。
一つずつ当たり前のようなことが、時に矛盾するかのように立ち塞がってきます。バランスをとりながら、魔法のように安心できる場所を作れる日まで、延々と考え続けていきたいとおもいます。