自分がモバイルアプリの個人開発をするうえで便利な生成AIツールについて整理がてらメモ。
企画
- 利用ツール:ChatGPT Deep Research, o1 Pro
自分が思いついたアプリのアイデアの磨き込み、競合調査、顧客ニーズ調査、アプリのコンセプト設計、ターゲット設計、機能概要の設定などを実施。
調査タスクでは基本的にChatGPTのDeep Researchを活用。気になることを10分程度で網羅的に調査してくれる。Deep Researchで調査した情報等を元に、企画を整理する類のタスクは、ChatGPTのo1 Proを活用。膨大なインプットを元に、それらしいアウトプットを出してくれるので、中身に目を通して齟齬があれば指摘したうえで再度アウトプットを出させる。これを繰り返して企画を磨いていく。
要件定義
- 利用ツール:ChatGPT Deep Research, o1 Pro
企画フェーズで作成したアウトプットをベースに、要求定義書を作成。開発内容や優先度、スコープ等は必要に応じて調整する。特にスコープに対して何の制約も与えなければ大量の機能を開発させようとしてくるので、「どれくらいのリソースでどれくらいの期間で開発する想定」なのかを伝えたうえで、MVP的な考え方でスコープを整理するように指示を出す。すると、初回のリリースにはどこまでの機能を開発し、どの機能はユーザーの反応をみて開発有無を決めるのか、といった整理までしてくれる。
要件定義については、個人開発なので技術スタックは自分の使いたい技術を選定した上で依頼する。生成AIモデルのカットオフ時期の都合で古い仕組みが使われているケースも多々あるので要注意。
画面設計
- 利用ツール:手書き(iPad + Good Notes)
理想はFigmaで画面設計したいところではあるが、あくまで個人開発なので手書きベースの画面設計で十分と考えている。なので、iPadのGood Notesで手書きで書いている。
生成AIを活用する場合、いくつかやり方はあると思う。Figma AI、Onlook、Galileo AI、v0など。ただ、いずれにしてもモバイル開発ではデザインと開発が完全に分離してしまうので、ステークホルダー間で認識をあわせる必要のない個人開発においては手書きで十分だと感じる。
アイコン作成
- 利用ツール:Microsoft Designer
- 他検討中ツール:ChatGPT 4o(画像生成)
Microsoft Designerを使っているが、あまりクオリティの高いアイコンはでてこない(というか情報量を減らしたシンプルなアイコンができない)ので、正直もっといいツールがあればと思う。ChatGPTのDALLE3もアプリアイコンの生成には使えなかった(プロンプト改善の余地はあるかもだが)。
ただ、最近はChatGPT 4oの画像生成がすごくイケてるらしいので、もしかしたらそれで解決するかもしれない。
実装
- 利用ツール:Cursor, Roo Code, Open Router
- 他検討中ツール:Windsurf, VSCode
エディタは基本Cusrorを使う。実装は基本Roo Codeに任せるようにしているので、CursorはRoo Codeが書いたコードの修正やデバッグ用途で使用している。
エディタについては他にWindsurfが盛り上がっていたり、VSCodeもGitHub Copilotのアップデートが続いているので、それらもいずれ調べたい。
実装はRoo Codeに依頼するようにしている。基本的なアーキテクチャはこちらで組み、実装方針等のルールも設定しているので、自分が実装した場合と近いコードが生成されるようになっている。Roo Codeに限らず生成AIに実装を任せる場合は、いかに適切なコンテキストを与えられるかがそのままコード品質に反映されると思っているので、Roo Codeがうまく実装できない場合は指示内容やルール定義を見直すようにする。
Roo Codeが自由にAPIを使うにあたり、OpenAIやClaudeの公式サイトで自らAPI keyを発行して使うと、Tierが低いが故に一瞬でレート制限に引っかかる。これを回避するために、Open Routerを使う。Open Routerは生成AIサービスのAIへのゲートウェイ的なサービスで、使いたいAPIへのアクセスをOpen Router側で制御してくれる。これにより、Open Router内に単一のAPI Keyを発行するだけで様々なモデルのAPIを利用することができ、さらにレート制限のTierも高いため、制限に引っかかるケースが激減する。若干手数料がかかるので、長期的に継続して利用するのであれば少し苦労してでも公式APIのTierを上げたほうがよいかもだが、その目処がつくまではOpen Routerで十分だと思っている。
リリース(ストア登録申請)
- 利用ツール:ChatGPT o1 Pro
- 他検討ツール:ChatGPT 4o(画像生成)、OpenAI Operator
ストアに表示する紹介文やキーワードなどのテキストは、o1 Proでサクッと作成する。Feature Graphicについては手作業で作成していたが、ChatGPT 4oの画像生成がかなり優秀そうなのでこちらもエミュレーターのスクショをインプットとしていい感じのFeature Graphicを生成してくれるかもしれない。
ブラウザ上で操作する作業自体もそれなりに量があるので、いずれはOpenAI OperatorのようなBrowser UseあるいやComputer Use系のソリューションで自動化したい。