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Active Directory と AWS Directory Service を理解する

Last updated at Posted at 2022-06-19

AWSについてきちんと勉強し始めて半年ちょっと。
いろいろとぼんやりしながらSCSの勉強をしてしまっているので、基礎から整理することにしました。

Active Directory(AD) とは

Microsoftが提供している、Windows server OS向けの機能。
会社や組織が保有している人材や情報などの各種リソースを管理するためのディレクトリ。

主な機能

ユーザー認証とアクセス制御

人、モノ、データなどの情報を「ドメイン」で管理している。
「ドメインコントローラー」はユーザーIDとPWを使用してユーザー認証を行う他、データの閲覧・編集権限等の編集が可能。また、データへのアクセス範囲、ユーザーの所属部署等の情報、使用しているデバイス等の情報を管理している。

ドメインツリーとフォレスト

ドメインツリー

例として、本来アクセスできない親ドメインに、子ドメインからアクセスできるようにポリシーが設定された状態のこと。親子ドメイン間に信頼関係がある。

フォレスト

親子とは全く別のドメインと信頼関係を結び、アクセスが可能になった状態。

シングルサインオン(SSO)

ユーザーが所属するドメインにユーザーID, PWでログインした場合、ドメインツリーやフォレスト内にある別ドメインのリソースに認証不要でアクセスできること。たとえば、所属ドメインのドメインコントローラーから認証を受けた場合、ドメインツリー内の別ドメインが管理しているサーバーやプリンター等に認証なしでアクセスが可能となる。

フェデレーション

外部のクラウドサービスやWebサービスへSSOができる関係のこと。
Active Directoryは、Microsoft Azure や Microsoft 365といった外部クラウドサービスとも1つのID・パスワードで接続できる。

AWS Directory Serviceとは

Microsoft ADを、AWSの他のサービスと併用するために使用するサービス。

サービス名 概要
AWS Managed Microsoft AD AWS上にマネージド型のMicrosoft ADを構築するサービス。
AWS上にフルスペック型のMicrosoft ADを構築したい場合や、Linuxアプリケーション用にLDAPサポートが必要な場合に使用。
EC2インスタンスをAWS Managed Microsoft ADに結合すると、ユーザーはオンプレのワークロードへアクセスする際と同様のSSOで、AWSクラウドのWindowsワークロードにアクセスできる
Simple AD Linux-Samba ADで構築されたマネージド型Directory Service。
シンプルにユーザーID、PWのみで管理する場合に使用。
小規模なユーザー管理を目的として、既存のシステムと連携する必要がない場合に便利
AD Connector 既存のオンプレADに対してリダイレクトするADのプロキシサービス。
既存ADを互換性のある AWSサービスと併用する場合に最適。
AD Connectorを使用して、Amazon EC2インスタンスを既存のADドメインに結合することも可能

オンプレの既存ADとの接続パターン

Microsoft AD を利用

双方向に信頼関係を構築するほか、同一リージョンで稼働するためレイテンシーの考慮がほぼ不要。AWS側で完結して設計・拡張が可能。

AD Connector を利用

認証の都度既存ADへ問い合わせを行うため、レイテンシーの問題がある。また、既存ADのスペックにも左右される。

利用方法の例

AWSユーザーを管理

認証機能としてADを利用し、認証済みのユーザーに適したIAMロールを割り当てる。MFAの利用も可能

AWS CognitoのSAML(Security Assertion Markup Language)として利用

Cognitoユーザープールを設定し、使用するSAMLとして「Microsoft AD Federation Service」を選択する
手順:Amazon Cognito ユーザープールを使用してサードパーティの SAML ID プロバイダーを設定する方法を教えてください。

AWS Cognitoとの使い分け

より大きな規模のユーザー管理をおこなったり、ソーシャルID認証にも対応しているスケーラブルなディレクトリが必要な場合は、Cognitoを使用する認証がおすすめ。

参考

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