統計学やら機械学習やら学習する中で必ず出てくる1つの壁「微分」
\frac{d}{dx}f(x) = \lim_{h \to 0} \frac{f(x+h)-f(x)}{h}
この公式はある関数をxについて微分してその傾きを表す関数を返す関数です
なんのこっちゃ?……って感じで微分に出てくるこの公式が分からない人に向けた話です。
「微分は{傾きを求めたいときに使う}ってのは分かる。けどその程度にしか分からない…。」
wiki曰く
【数学における実変数函数(英語版)の微分(びぶん)、微分係数、微分商または導函数(どうかんすう、英: derivative)は、別の量(独立変数)に依存して決まるある量(函数の値あるいは従属変数)の変化の感度を測るものである。】
と書いているけど、益々分からんくなるわ…そう思う私。
では、話を変えて、この数式は理解できますか?
f(x) = ax
グラフで表すなら、こんな感じ
そう、1次関数です。
aに当たる部分が{傾き}を表し、この値が大きくなるほど角度の急なグラフが出来上がるわけです
例えばこんな感じ
この場合のaの部分(傾き)を求める数式を書くと
f(x)=ax\\
a=\frac{f(x)}{x}
という感じにxが分母に、f(x)が分子になります。
ではもう一つ別視点の1次関数を具体例で考えましょう
ある点を(x,y)と置いた場合、
点a(1,2)
点b(2.4)
を通る直線f(x)はどんな式になるか?
皆さん感覚的に
f(x)=2x\\
であると導けたはずです。
xが1つ増えるとyが2つ増える。
だから傾き2の直線であると
これを生真面目に式に書くならこうです
a=\frac{f(x)の増加量}{xの増加量}\\
a=\frac{4-2}{2-1}\\
a=2
ここからようやく本題ですが、微分は雑駁に書くと、ある関数のある部分の傾きを表した関数が分かります。
そしてそれを理解するために、この1次関数の傾きの式が分かれば冒頭の公式の理解は楽勝です。
今回はあるグラフf(x)の丸の部分を例に考えます
この丸部分を究極に拡大して考えるとほぼ直線になります
この丸部分のある点xとし、そのわずかに隣をhとした場合
このようになります。
傾きaは2点分かってしまえば、
a=\frac{f(x)の増加量}{xの増加量}\\
に当てはめればいいので分母から先に考えましょう
a=\frac{f(x)の増加量}{(x+h)-x}\\
a=\frac{f(x)の増加量}{h}\\
あとはf(x)です。
先の式に代入して
a=\frac{f(x)の増加量}{h}\\
a=\frac{f(x+h)-f(x)}{h}\\
このhを限りなく0に近づけた場合という意味を数式に
書き加えます
a=\lim_{h \to 0} \frac{f(x+h)-f(x)}{h}\\
冒頭の公式
\frac{d}{dx}f(x) = \lim_{h \to 0} \frac{f(x+h)-f(x)}{h}
と同じになりましたね。最も左側部分
\frac{d}{dx}f(x)
というのは「良く分からない関数f(x)をxについて微分するよ」
という微分をやるとき宣言文みたいなものです、そして微分で求まるのは傾きを表す関数です。
その内情は
2点間の距離を元に、1次関数が求まるように当てはめて、傾きが分かるようにした。
というのが、この公式の内容でした。