はじめに
今回は筆者が応用情報技術者試験に合格した際の勉強内容をご紹介します。1週間しか時間がなかったため、本当に必要最低限の勉強しかできていませんが、裏を返せば最短の合格ルートかと思います。
とはいえ、別に特殊なことをしているわけではないです。探せば酷似した勉強法は出てくると思います。逆に勉強法が世に溢れていて迷ってしまうくらいで、そういった方の選択の一助になれば幸いです。
注意
1週間で合格したことを自慢する気は全くなく、むしろ計画性がなくて酷いなと思います。
本来はある程度の期間を設けてしっかり勉強するべきです。特に、全くの初学者は数か月単位で時間をかけないとさすがに合格は難しいと思います。やっぱり知識が身につかないとあんまり意味がないので、短期間の対策は基本的に悪手です。
ただ、ここで合格しておくと向こう2年間の高度情報試験で午前 I 試験が免除になるので、その資格を見据えている場合は準備期間が短くても頑張ってみる価値はありです(筆者はこのクチ)。
上記の通り時間をかけられるならかけるに越したことはありませんが、それでもお仕事が忙しかったり、気が付いたら試験が目前に迫っていたりで困っている方はどうしてもいらっしゃると思います。そんな方の参考になれば幸いです。
また、お時間がある方でも、ここで紹介する勉強内容を元にプラスαを加えたり、周回したりすれば効果はあると思いますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
受けた試験
令和6年度 (2024年度) 春期 応用情報技術者試験
日程は2024/4/21 (日)
実際の点数は
- 午前試験:80点
- 午後試験:85点
でした。(※応用情報技術者試験は午前午後ともに60点が合格ラインです)
試験構成
午前試験
選択問題 (4択) 80問を150分で解きます。途中退室OKで、感覚的に半分以上の方が退室していた印象です。出題範囲は多岐にわたり、慣れていないと時間切れとなってしまう恐れがあります。
午後試験
同じく150分で、5問の記述問題を解きます。大問1つにつき30分なので、割と長いです。解き切るには結構精神力を使います。問題は下記から5つ選ぶ形になります。
- 必須
- 情報セキュリティ
- 選択:10問から4問を選択
- 経営戦略
- プログラミング
- システムアーキテクチャ
- ネットワーク
- データベース
- 組込みシステム開発
- 情報システム開発
- プロジェクトマネジメント
- サービスマネジメント
- システム監査
勉強法
先にまとめると
- 午前試験向けの参考書で知識をインプット <- ここで午前午後両方で必要な「知識」はほぼ手に入ります。ここに一番時間をかけています。
- 空き時間に午前試験の過去問を実施
- 午後試験対策は「記述に慣れる」ために参考書の問題を数回実施
1でインプットは済んでいるので、問題形式に「慣れる」程度で済ませて余計な時間をかけないように心がけます
※かなり出題範囲が広いので、100点を取ることを目標にしない方が良いです。知識を得ることが目標とはいえ、マニアックなところまでカバーしているとキリがなく正直もったいないです。ある程度は「そんなん知らんわ」と割り切るのも大切です。
スケジュール
日程 | 勉強内容 |
---|---|
4/14 (日) | 午前試験対策書 1 ~ 4 章 |
4/15 (月) ~ 4/18 (木) | 午前試験対策書 5 ~ 11 章 |
4/19 (金) | 午後試験問題演習 |
4/20 (土) | 日中:午後試験問題演習,夜:午前試験対策書復習 |
参考書・サイト
筆者が使ったのはこの3つです。
午前試験対策
ひたすら対策書を読み込みます。ここで使うのは「午前試験対策」の参考書ですが、出題範囲的には午後試験と大きく被るので、ここで午後試験向けの知識もインプットしてしまうのが最も効率が良いです。
調べているとよく「午前試験は約半分が過去問から出るので、ひたすら過去問を解きましょう!」という話が出てきますが、個人的にはこれ悪手だと思っています。
確かに「過去問を覚えるだけで5割」というのは魅力的な数字ですが、、
- 合格ラインは6割(過去問完璧でも8問足りない)
- 午後試験の対策が別途必要
- 過去問の解説はたいてい限定的な知識にとどまる(いちいちググるのは逆に非効率)
- 「過去問」と一言で言ってもかなり広い(何年前からやるのか…?)
というように、考えていくといろいろ微妙です。。
過去問解きながら周辺知識を付けていくという手法もあるにはありますが、そこにリソース割くくらいなら、最初から参考書の知識を取りにいった方が遥かにお得です。
すでに知識がある人の試験対策&抜け漏れチェックという形なら良いと思います。
1週間前の日曜に勉強をスタートさせたので、次のようなスケジュールで進めました(全11章)。
- 日曜(休日):4章分
- 月~木(仕事あり):1.5~2章/日で7章分
- 土曜夜(直前):再度ざっと読み返し
通勤時間などのスキマ時間には過去問道場で過去問を解いていました。前述のとおり過去問全振りはイマイチですが、出題形式自体に慣れておく必要はありますし、インプットした知識の確認にもちょうど良いです。
年度は適当ですが、大体直近5年分くらいに絞っていました(古すぎると出題範囲も変わってくるので)。前述の「過去問再出題」も意識するなら、直近1年分くらいは外しても良いかもしれません(直近すぎる過去問は恐らく出題されない)。
午後試験対策
まず「どの問題を選択するのか」を決めます。(短期間の場合は特に)解かない問題の対策までしている暇はありません。
もともと持っている「事前知識」や午前試験対策で見えてきているであろう「得意不得意」、こういった記事の情報を元に選ぶのが良いと思います。
必須を含めた本命5問だけでなく、次点の予備2問くらいを用意しておくのをオススメします。回によって各問題の難易度がまちまちなので、たまたまその回の本命が強烈に難しい可能性もゼロではありません。リスクヘッジです。
どうしても迷うようなら、午後対策の参考書をざっと読んだり問題を解いたりしてから決めても良いと思います。
オススメは本当に人それぞれなのでなんとも言えませんが、筆者は次のような選択にしました。(プロジェクトマネジメント・サービスマネジメント・システム監査あたりは比較的簡単な年が多いって噂も聞きましたがどうなんですかねー。)
問題 | 本命/予備 | 本番で選択したもの | 解いた順番 |
---|---|---|---|
情報セキュリティ | 必須 | 必須 | 1 |
プログラミング | 本命 | 選択 | 2 |
システムアーキテクチャ | 本命 | 選択 | 5 |
データベース | 本命 | 選択 | 3 |
組込みシステム開発 | 本命 | 選択 | 4 |
プロジェクトマネジメント | 予備 | ||
サービスマネジメント | 予備 |
問題を決めたら、午後試験対策の参考書の該当箇所をざっと読んで、章末の問題に取り組みます。
午前試験対策で知識はインプットできているので、全く初見の話は少ないと思います。ここでは記述式に慣れるのを主目的としながら、間違えた問題から知識の抜け漏れを補完します。
また、1, 2回で良いので、「5問ぶっ通しで解く」練習をしておくのをオススメします。150分で5問解き切るのは意外と疲れます。1度体験しておくだけでも違うと思います。
筆者は、実際の試験で5問目のところで完全に集中力が切れてしまい、ちょっと焦りました。5問目は他と比べるとボロボロだったと思います。。
学習スケジュール的には、午前試験対策本読了後の金曜と土曜日中を午後試験対策にあてました。
試験当日
十分に睡眠をとって、しっかり朝ごはんを食べましょう。
意外と早起きなので注意。
徹夜しても点数はほとんど変わりません。コンディションを整える方が100倍大切です。
おわりに
こんなタイトルなので、「さぼっちゃった…」という方、あるいは意欲があっても「本業が忙しく時間がない…」という方が読んでくださっているケースが多いかなと予想しています。
僕もそのクチなので偉そうなことは言えませんが、「受けよう」と志した時点でとても立派です。合格目指して頑張りましょう!