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今回はカスタマーサポート業務の支援をしてくれるクラウドサービスであるFreshDeskについて調べてまとめました。実際に使ってみたわけではないので概念的な調査のみです。その点ご了承下さい。
FreshDeskとは
Freshdeskは、クラウドベースのカスタマーサポートおよびチケット管理のプラットフォームです。
Eメール、電話、チャット、社内FAQ、ソーシャルメディアなど、様々なチャネルからのサポートリクエストを一元管理することができます。
カスタマーエンゲージメントを改善し、生産性を向上させるためのさまざまな機能を提供します。
いわゆるCRM(Customer Relationship Management)をサポートする SaaS の一種ということができます。
CRMは顧客データを収集、整理、分析し、それを活用して顧客とのエンゲージメントを改善するために使用されます。広い意味での営業支援の一種です。
関連Webサイト
- 日本語サイト:
- 本家サイト:
FreshDeskの主な機能
Freshdeskには以下のような機能があります。下記でいう「エージェント」とはサービスを提供する側のカスタマーサポート担当者のことを指します。
- チケット管理: 顧客からのサポートリクエストを受け取り、追跡、処理するためのツール。
- エージェントワークフロー: エージェントがチケットを効率的に処理するために必要なワークフローを提供します。
- カスタマーサーチ: 顧客のプロファイルや取引履歴を検索し、顧客に対する対応を迅速に行うことができます。
- ソーシャルメディア統合: Freshdeskは、Facebook、Twitter、LinkedInなどのソーシャルメディアプラットフォームからのサポートリクエストを受け取り、管理することができます。
- カスタマーサポートチャット: 顧客とリアルタイムでコミュニケーションを取るためのチャットツール。
- マルチチャネルインテグレーション: Freshdeskは、Eメール、電話、チャット、社内FAQ、ソーシャルメディアなど、様々なチャネルからのサポートリクエストを一元管理することができます。(このような機能を一般にオムニチャネル機能と呼ぶ)
- カスタマーサポートの自動化: Freshdeskは、ルールベースのワークフローや自動応答を使用して、カスタマーサポートの自動化を実現します。
- レポートと分析: Freshdeskは、チケットのステータスやエージェントのパフォーマンスなどのデータを分析し、レポートを生成するためのツールを提供します。
- 統合: 多くの外部アプリケーションとの統合をサポートしています。
Freshdesk Omnichannel Suite
Freshdesk Omnichannel Suiteは、Freshdeskの一機能で、カスタマーサポートにおける多様なチャネルを統合するための追加機能を提供します。
チャネルとは、Eメール、電話、チャット、社内FAQ、ソーシャルメディアなど、顧客との様々な情報伝達経路のことです。
Omunichannel Suite にはチャネルを一元管理することができる機能があり、これにより顧客に対して迅速かつ一貫性のあるサポートを提供できます。また、エージェントは顧客の質問や要求に対して、適切なチャネルを使用して返信することができるようになり、顧客満足度が向上するとしています。
"Omni-channel" とは、顧客に対するコミュニケーションを複数のチャネルを統合して行うことを指します。それにより、顧客は好きなチャネルでサポートを受けることができ、企業は顧客にとって最適なサポートを提供することができます。
オムニチャネルは近年、顧客サービスにおいて重要な概念となっており、多くの企業がオムニチャネル戦略を採用しています。
SLA管理とは
SLA (Service Level Agreement) とは、サービスの提供者と顧客間で取り決められる、サービスの質や提供スピードなどの規定のことです。
SLAにはサービスの可用性や応答時間、修復時間などの規定が含まれ、これらの規定に基づいてサービスの提供者が顧客に対するサービス品質を保証することができます。
例えば、顧客からのチケットの返信について4時間以内に返信するというSLAを設定することで、顧客は4時間以内に返信があることを期待でき、サービスの提供者は顧客に対してそのスピードでサービスを提供することを約束することになります。
SLAは、顧客が求めるサービスの質やスピードを明確に定義することでサービス提供者もサービスの品質向上に努力するよう促す役割も持ちます。
一般的に、CRMソフトウェアやチケットシステムなどのサポートシステムでは、SLAに基づいてチケットの処理や返信などを行うことができ、SLAに達成できなかった場合には、特別な手当やクレームなどの処理が行われることもあります。
Freshdesk では、SLAの設定ができ、チケットに対する応答や修復のスピードなどを設定し管理することができます。
外部アプリケーションとの統合機能
FreshDeskの外部アプリケーションとの統合サポートとしては、以下の機能があります:
- カスタマー情報の統合: 外部のCRMやe-commerceのシステムと連携し、顧客データを統合。
- ソーシャルメディア統合: TwitterやFacebookなどのソーシャルメディアプラットフォームと連携し、顧客からのリクエストを収集。
- エージェントのスケジューリング: GoogleカレンダーやOutlookなどのスケジュール管理アプリケーションと連携し、エージェントのスケジュールを管理。
- 電子メール統合: 電子メールプロバイダーと連携し、顧客からのメールを収集します。
これらの統合機能により、顧客サポートの効率化を図り、顧客に対するサポートをより迅速かつ効果的に行うことができます。
電子メール機能には独自のメールサーバーも統合することができます。電子メールからチケットを自動作成するためのルール設定も可能で、特定のアドレスやドメインからのメールを特定のフォルダに自動的にルーティングすることができます。
それに加えて、コンバージョンAPIを使用することで、外部のアプリケーションからチケットを作成し、これにより、顧客が送信した電子メールをFreshDeskに送信することもできます。
費用
サポートする機能に応じて、複数のプランがあります。
# | プラン名称 | 料金 | エージェント数 | 内容 |
---|---|---|---|---|
1 | Freeプラン | $0 | 10エージェントまで | チケット管理、顧客データ管理、ナレッジベース、チケット傾向レポート、チームコラボレーションなど最低限の機能 |
2 | Growthプラン | 月払い:$$$18/年払い:$$$15 | 制限なし | Freeの全機能に加え、サポートの衝突判定、自動応答処理、SLA管理など |
3 | Proプラン | 月払い:$$$49/年払い:$$$59 | 制限なし | Growth全機能に加え、5製品まで対応、外部パートナー対応、エージェントへのチケット自動割当、ダッシュボード機能など |
4 | Enterpriseプラン | 月払い:$$$95,年払い:$$$79 | 制限なし | Pro全機能に加え、製品数の制限なし、エージェントシフト管理機能、Freddyという名前のAI支援機能など |
【参考ページ】
解約料などはないようです。有料プランは21日間のフリートライアルも可能。途中でプラン変更も自由(とはいえ、年払いを月払いに変えるのはその年度の期間が終わるタイミングまで待つ必要があり、年度の途中で返金してくれるわけではない)。
とりあえずフリープランで最低限のことはできるので使い勝手を見てから有料版の導入を考えて見るのもありではないかと思いました。
他の類似サービス
FreshDesk と似たサービスに Zendesk というサービスがあります。
ZendeskもFreshDeskと同様のクラウドベースのCRMシステムで、ほぼ同等の機能を持っています。
主な機能として、チケット管理、カスタマーサーチ、エージェントワークフローなどがあります。
また、Zendeskは、Eメール、電話、チャットなどの多様なチャネルからのサポートリクエストを一元管理することができるOmnichannel機能を持っています。
また、クラウドでカスタマーサポートができる Amazon Connect もある意味似たサービスと言えると思います。
参考記事など
今回は以上です。どなたかの参考になれば幸いです。