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はじめに

この記事は転職ドラフト Advent Calendar 2024の21目の記事です。

今年から外資テック企業で働き始めて、もうすぐ1年になります。
外資テックといっても、GAFAMをはじめとする米ビッグテックではなく、ヨーロッパの会社です。
それまでは、日系製造業でソフトウェアエンジニアとして働いていましたが、
その時から外資への転職を意識して準備はしていました。

当時の転職活動を振り返って、役にたったこと、やっておけばよかったことをまとめておこうと思います。

役立ったこと

アルゴリズムの勉強

コーディング面接対策としてアルゴリズムの勉強はしていました。
今は競技プログラミングに参加するなど、アルゴリズムに入門する方法はたくさんありますが、私の場合は、技術書ベースでの勉強をしていました。

主に利用したのは以下の2冊です。

ただ読むだけだったり、書籍の内容をなぞるだけではつまらないので、自分なりにアレンジしたりして、実装したものをgithubにコミットしていきました。

これだけでも、コーディングスキルが蓄積されていくのを実感できて、モチベーションに繋がります。

その他にはLeetCodeを少し触りました。自分はここがまだ足りないと思っていて、今後も取り組んでいきたいと思っているところです。実際の面接ではそこまで難しい問題は出されなかったため、何とかクリアすることができました。

海外出張

外資テックの面接での最大の課題が、コーディング面接と英語面接です。英語面接のためには、当然のことながら英語を話せなくてはならないのですが、英語を話せるようになるための一番の方法は実際に海外に行くことです。

私もそれまではTOEIC対策が主な英語の勉強方法だったのですが、残念ながらTOEICで900点とっても、英語は話せるようになりません。外資に転職した人や海外で働くことに成功している人達からよく聞くのは、英語を話せるようになるための一番いい方法は、「実際に英語を使う環境に身を置く」ということです。

もちろん、ただ海外に行っただけで話せるようにはなりません。要は海外に行って英語で上手くコミュニケーションを取れない経験をしたり、自分の英語力がどれだけ足りないかを実感することで、そこから何とか会話できるようにしようと奮闘するモチベーションが生まれることです。

私の場合は、前職で海外出張に連れて行ってもらえたことが大きく影響したと思っています。アメリカの支社のメンバーや顧客とのミーティングに参加したのですが、そこで全くネイティブスピーカーの英語についていけなかったことを今でも悔しく思っています。

精神論的な話になってしまいましたが、この経験をバネにして英会話の機会に積極的にチャレンジしてきた姿勢が、英語面接突破に貢献したと思っています。

レジュメの添削サービス

今は生成AIでいくらでも職務経歴書を作成できそうですが、私が転職準備をしていた頃はまだ生成AIが登場していませんでした。そんな時に試したのが、レジュメの添削サービスです。

日本ではあまり馴染みはないですが、海外では職務経歴書をプロに作ってもらうというサービスもあるようです。私の場合は、知人でレジュメやCVの添削をやっている人がいて、その人に自分の職務経歴書を見てもらいました。

他人に客観的に見てもらうことで、自分が見逃していたポイントや読み易いドキュメントの書き方、参考になりそうなLinkedInのアカウント、書類を見る採用者側が何を期待しているか等々、いろいろ指摘してもらいました。

今でも継続的に履歴書や職務経歴書を更新していますが、この時の経験が今も活きています。

やっておけばよかったこと

資格の取得

資格の勉強は実際やってましたが、資格が取れたのは転職後でした。

ソフトウェアエンジニアは資格が無くてもプロになれてしまう仕事なので、資格の取得には賛否はあると思っています。私個人の意見としては、他の会社でも通用するスキルを持っていることを証明する手段の一つとして資格は有効だと思っています。これは採用者側だけでなく、自分にとっても同じことが言えると思っています。つまりは自信につながります。

自分の場合でいうと、過去にC++での開発経験があったのですが、その時使っていたのはC++98でした。というよりC++をクラスがあるC言語ぐらいの感覚で利用してましたね。
現在はModern C++(C++17)で開発していますが、あまりにも機能が大幅にアップデートされているので必死にキャッチアップしているところです。

C++にはCPP(C++ Certified Professional Programmer Cerfiticate)というものがあります。こういう資格に目を向けておけば、一つの会社の中でいわゆる「ゆでガエル」にならずに済んだと思っています。

マネージメント業務への挑戦

キャリアアップ、年収アップを考えると、マネージメントやリーダー業務は経験しておくことにこしたことはないです。高い視座を持って業務に臨んで成果を上げれば、面接時にアピールしやすいというメリットもあります。

また、生成AIの台頭でエンジニアの仕事自体が危ぶまれる今日この頃、マネージメント人材がより求められるという意見もあります。

私の場合は少しだけリーダー業務を経験したことがありましたが、そもそもそんなに簡単に任せてもらえる業務ではないですよね。それだけレアな経験なので、チャンスがあれば積極的に取りに行くべきです。

LeetCode100本ノック

100本にこだわる訳ではないですが、既に書いたようにLeetCodeでもっと実践経験を積んでおけばよかったと思っています。私はどちらかというと理論から入ってしまう方なので、問題数をこなして実践力を上げることが今後の課題です。

住宅の購入

転職ノウハウとは直接関係ないですが、それ故に見逃しがちになってしまう重要ポイントを最後に付け足しておきます。それは住宅の購入です。

今や、転職は当たり前。入社1年足らずで会社を去る人も珍しくなくなってきてはいますが、銀行の融資担当はそう見てはくれません。

住宅ローン審査でまず見られるのが勤続年数です!

私も住宅購入を検討して初めて知ったのですが、勤続3年以上ないとローン審査を通してくれないのが一般的です。現在は多少緩和され、勤続1年でも審査が通る銀行も増えてきてはいるようです。

何にしても転職をしてしまうと、それだけ住宅を購入できる時期が遅れるということです。全額キャッシュで購入するなら別ですが。

また、日系企業で働いている方が審査が通りやすいとも聞きます。銀行から見れば、たとえ年収が高くても、外資で働いている人の信用度は高くないようです。

住宅購入は多くの人にとって人生最大の出費になりえます。人それぞれ経済事情は違いますし、住居に対する考えも違うと思いますが、現職を離れる前に住宅を購入しておくべきか検討することをお勧めします。

転職して良かったこと

会社によって良い点、悪い点はあるので、一概に今の会社がベストとは言い切れないですが、外資系企業に転職して一つ良かった点を挙げておきます。

それは休みやすいこと。

私が今いる会社では、海外の同僚は2~4週間ぐらい平気で休みます!
これは法律が関係していて、ヨーロッパでは有休を次の年に持ち越すことを禁じている国が少なくないそうです。そのため、彼らはプロジェクトの状況など気にせず休みます(笑)。

そういう文化の中にいるので、日本で働いていても割と気兼ねなく休めます。そう考えると、有休を来年に持ち越すことを許している日本の労働環境は、労働者に優しくないのかもしれません。

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